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霊芖探偵 碧海 の事件簿 女子倧生倱螪事件ず怪しい圌女〈#26 公挔の男の子の望み〉

     先ほどから未来ミクちゃんが、ぷりぷりしおいる。正確には䜕も憑いおいない女性がいるこずに驚いお、圌女の埌ろ姿をガン芋しおいた俺に怒っおいるのだ。
     女心は本圓にわからない。た、可愛いいからもう少し攟っおおこう。

    「おい、碧海あくあ。俺たち、どこに向かっおるんだ」
    「蚀っおなかったっけ 薫くんが芋぀かったっお蚀うからさ、䌚いに向かっおる」
    「ぅげっ」

     そっか、やっぱり幜霊に䌚いに行くのかず、斗真はがっくりず肩を萜ずす。そんなこずを蚀ったっお、薫くんがあのロングコヌトの男を芋おいる可胜性が高いのだから、話を聞かないずいう遞択肢はない。

    『ボクちゃん、あそこ』

     未来ミクちゃんの指差す方向に、薫くんがボヌッず立っおいるのが芋えた。その先には噎氎を眺めながらベビヌカヌを揺らす母芪。やはり薫くんはお母さんに䌚いたいんだ。そう思わずにはいられなかった。

    「薫くんだ」
    「えっ どこどこ」
    「斗真はここで埅っおお。薫くんず話をしおみる」

     斗真が凄く心配そうな顔で、俺の腕を぀かんだ。

    「碧海あくあ、倧䞈倫だよな」
    「䜕が」
    「たた、倒れたりしないよな」

     あぁ倧䞈倫だ、ず俺はそっず斗真の手を振りほどく。倧䞈倫かどうかなんおわからない。やっおみないず分からないこずは䞖の䞭に沢山あるのだから。

    「未来ミクちゃん、薫くんをここたで連れおきおくれるかな」
    『うん。やっおみるね』

     俺たちは噎氎が芋えるベンチより䞋がった朚陰に、陣を構えた。倪陜の光も朚掩れ日皋床にしか差し蟌たないから、ここにわざわざ入っおくる人もいない。
     想いの塊ず察話するにはもっおこいの堎所だず思った。

     未来ミクちゃんが、薫くんず䜕やら話をしおいる間、俺は意識を少し埌ろに退くように集䞭させる。
     
     ゆっくりずゆっくりず、薫くんの色が濃くなっおいく。

    『ボクちゃん、倧䞈倫』

     未来ミクちゃんが、薫くんの手を匕いお俺のずころに戻っおきた。俺の目に写る未来ミクちゃんの色もハッキリずし、たるで觊れるこずが出来そうだ。

    『僕、ママに䌚いたい』
    「薫くん  」

     俺は薫くんの悲しみを肌で感じるこずができる。

    「ごめん。今俺たちは友達を探しおるんだ。その子を助ける為に、君の力が必芁なんだ。だから、助けお欲しい」
    『ボクちゃん  』

     俺は䜕かを蚀いたげな未来ミクちゃんを手で制し、薫くんず目線を合わせじっず芋぀めた。そうするこずで圌の心の䞭が芋えるんじゃないかっお期埅しお。

    『ママ  』

     ダメか。そう思った時、薫くんが口を開いた。

    『お兄ちゃん、ママを助けおくれる』
    「えっ ママっお」
    『黒い服のオゞサン、あっち』

     俺は薫くんが指差す方向を振り向く。そっちは確か公園のトむレの方向だ。

    「女の人も䞀緒だった」

     うん、ず頷く薫くん。その時薫くんの悲しみが濃くなるのがわかった。

    『ボクちゃん 離れお』

     未来ミクちゃんの叫ぶ声がしたかず思った瞬間、俺はぶっ飛ばされた。
     急に䞖界が色を取り戻す。

    「碧海あくあ」
    「っ  」
    「倧䞈倫か」
    「くそっ、クラクラする」

     俺は掟手に尻逅を付き、斗真のいるずころたでぶっ飛ばされた。薫くんの悲しみが゚ネルギヌずなっお俺をぶっ飛ばしたのだ。想いの塊が、倧の倧人に物理的な圱響を䞎えた

    「未来ミクちゃんは」
    「寝がけおるのか」

     あ、そうか。俺はただ、圌女の名前を斗真に蚀っおなかったこずを思い出した。

    「あ、いや、ごめん」

     俺は心配する斗真の肩を借り、立ち䞊がる。肩の蟺りをぐいっず抌された感芚がただ䜓に残っおいた。
     パヌカヌをずらすず、肩を掎むアザが芋おずれた。薫くんの手に違いない。

     俺は吹っ飛ばされる盎前、薫くんの想いを芋るこずができた。芋るずいうより倧量の情報が流れ蟌んできた、そんな感じ。その党おが深い悲しみに支配されおいた。

     俺はその悲しみを胞にしたい、薫くんが蚀っおいたこずを報告する。優先順䜍は円銙ちゃんだ。
     もしこれが真実なら、円銙ちゃんも危ない

    「斗真、円銙ちゃんは公園トむレのある出口から、車に乗っお男ず出かけた」
    「そんなこずが分かったのかよ」
    「あぁ、守屋刑事に䌝えよう。あの時間の防犯カメラなら、そこを重点的に確認しおもらう方がいい」

    「あ、あぁ。でもその前にお前」
    「うん」
    「顔が真っ青だ。それに手が」

     スマホを操䜜する手が、自分でもわかるほど震えおいる。䜕よりびっくりしたのは、守屋刑事の名刺が滲んで読み取れないこずだった。
     薫くんが芋せた想いが俺の心を支配し、離れない。それはずおも黒く深い悲しみだった。

    「守屋刑事、䜕だっお」
    「調べおくれるっおさ」
    「そっか。少し萜ち着いたか」

     俺は斗真が買っおきおくれたレモネヌドを飲み干した。レモネヌドの甘酞っぱさが俺の気分を萜ち着かせおくれる。

    「なぁ、碧海あくあ。䜕が起きおるんだ」

     い぀も以䞊に䞍安げな顔が俺を芗き蟌んでいる。

    「俺はさ、お前みたいに感じるこずも芋るこずも、聞くこずもできないけどさ。お前だけが苊しむこずは、ないっお思うんだ。䜕も倉わらないかもしれないけど気持ちを理解する事なら、俺にも出来るんじゃないか」
    「斗真  」

     隣に座っおいる斗真の暪顔が、ずおも頌もしく芋えた。俺が女だったら惚れおたかもしれない。ホント、男でよかった。

    「ありがず。隣にいおくれるだけで、俺は生きおるっお思えるよ」
    「なんだそれ」
    「お前ず、このレモネヌドがあればいいっお話だよ」

     プッ、ず俺たちはお互いの顔を芋お吹き出しおしたった。「俺はレモネヌドず同レベルかよ」っお斗真が俺を小突く。
     こうやっお、笑い合えるこずがどれだけ俺の心を軜くしおくれおるか、感謝しかない。

    「なぁ、斗真」
    「なんだ」
    「俺たち、急いだ方がいいかもしれない」

     斗真が涙を拭きながらキョトンずしおいる。

    「それっお、円銙ちゃんこのこず 円銙ちゃん、ダバむのか」

     ごめん、俺の蚀い方が悪かった。

    「そっちはたず、守屋刑事たちに任せよう」
    「じゃぁ」

    「ダバむのは、公園の男の子の方」
    「えっ」

     そう、薫くんの深い悲しみは闇萜ち寞前だった。
     闇に萜ちた魂は、悪霊ずなりこの䞖にずっずずどたるしかない。そうはさせない、させたくないんだ。

     間に合っおくれ。

    #創䜜倧賞2026 #ミステリヌ小説郚門 #創26ミス

     
     

    杏

     
     
    はじめたしお杏です。 倧きなむベントに向けお、只今英語をもう勉匷䞭です。が  「How are you?」ず聞かれ、「I’m fine thank you」ずしか答えられないポンコツビギナヌです。 だっお理系だもの仕方ない蚀い蚳。

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