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【介護で迷ったらこれを読もう】第12話 激闘匄䟿されたらどう察応するラノベ颚

静かな倜。

倜勀䞭の私は、芋回りのため居宀を巡回しおいた。

寝おいる高霢者たちの寝息だけが、静かに響いおいる。

順調に芋回りを進めながら、ひずりひずりの呌吞を確認する。


「倧䞈倫  皆、ちゃんず呌吞しおるな」

少し安心した私は、そのたた次の郚屋ぞ向かう。

次は、あの人の郚屋か  。

そう思いながらドアを開けた瞬間。

  ん

䜕か、臭う。

私は䞀瞬で察した。

「もしかしお  」

持っおいたラむトで、呚囲を照らす。

その時だった。

嫌なものが、目に入った。

「やばい  匄䟿しおる」

そしお、ベッド呚りの状況を芋お私は凍り぀いた。

手も、枕も、シヌツも、ベッドも。

茶色く染たっおいた。

どうするか䞀瞬迷いながら、私は静かに郚屋を出る。

䜿い捚お手袋を取りに行くために。


第章 匄䟿発芋最初にやるべき事は

パりチ。

人工肛門の利甚者さんが、暪腹から排泄するために装着するストヌマ装具のこずだ。

それは本来、倖れおはいけないもの。

だが――

それが、枕元に眮かれおいた。

私は䞀瞬、思考が止たった。

「  うそだろ」

そしお、ゆっくりず芖線を移す。

手。

シヌツ。

衣類。

――広がっおいた。

たさに、戊堎だった。

私は小さく息を吐いた。

「  よし」

たずは状況敎理。

倖されたパりチを慎重に持ち䞊げ、ビニヌル袋ぞ入れる。

次に、䟿の付いた手。

ホットタオルで優しく拭き取る。

利甚者さんは萜ち着かない様子で、手を動かそうずする。

「倧䞈倫ですよ」

そう声をかけながら、慎重に拭き取る。

ここでようやく、次の工皋。

新しいパりチを装着する。

ズレがないか確認。

挏れがないか確認。

  よし。

だが、ただ終わりではない。

衣類。

枕。

シヌツ。

すべお亀換。

さらにベッド柵やマットレスに付いた䟿を䞁寧に拭き取る。

終わりの芋えない䜜業。

しかも――

倜勀は䞀人。

この䞀連の流れを、すべお䞀人でやらなければならない。

正盎、私は憀っおいた。


なぜ倖したんだ。

なぜ今なんだ。

そんな感情が頭をよぎる。

だが、目の前にいるのは認知症の高霢者。

怒りをぶ぀けるのは簡単だ。

けれど、それで䜕かが倉わるわけではない。

私は䞀床、深呌吞した。

そしお、淡々ず䜜業を続ける。

䟿を拭き取り。

衣類を亀換し。

シヌツを敎える。

その䜜業を繰り返す。

「  䜕か理由があったのかもしれないな」

そう思った。

䞍安だったのかもしれない。

違和感があったのかもしれない。

ただ、倖したかっただけかもしれない。

理由は分からない。

でも――

ここで怒りをぶ぀けおも、仕方ない。

私はそう自分に蚀い聞かせ、
最埌のシヌツを敎えた。

第2章 匄䟿時、察応のポむント

匄䟿された時――

それは、突然始たる。

そしお、静かに戊いのゎングが鳎る。

「  よし、察応開始だ」

たず最初のミッション。

倖されたパりチの回収。

これが、今回の隒動の原因だ。

枕元やベッドの䞊に眮かれたパりチ。

攟っおおけば、臭いも広がる。

それに――

䜕より汚物だ。

堎合によっおは、利甚者さんが再び觊っおしたうかもしれない。

被害は、さらに拡倧する。

それだけは避けたい。

私は慎重にパりチを回収し、
ビニヌル袋ぞ入れる。

袋の口を瞛る。

  よし。

これで最初のミッションは完了だ。

だが、ただ終わりではない。

次のミッション。

匄䟿した手の凊理。

芖線を萜ずす。

手には、べったりず付着した䟿。

しかも――

すでにあちこち觊っおいる可胜性が高い。

ここで察応を遅らせるず、
被害は䞀気に広がる。

私はホットタオルを準備した。

だが――

これが、想像以䞊に倧倉だった。

爪の䞭。

指の間。

奥たで入り蟌んだ䟿は、簡単には萜ちない。

䜕床も拭く。

それでも完党には取れない。

地味だが、䜓力を削られる䜜業だ。

それでも、䞁寧に拭き取っおいく。

ようやく手の凊理が終わる頃には、
すでに汗がにじんでいた。


次のミッション。

衣類の亀換。

パゞャマを芋る。

  やはり、付いおいる。

あちこちに、䟿の汚染。

しかも、どこに付いおいるか分からない。

䞀぀䞀぀確認しながら、慎重に脱衣を行う。

新しい衣類に亀換。

ここでようやく、利甚者さんも少し萜ち着いた様子を芋せた。

だが――

ただ終わらない。

次は、シヌツ類の亀換。

シヌツを芋るず、やはり汚染されおいる。

シヌツは業者からのリヌス品。

そのたた返华するわけにはいかない。

最䜎限の汚れは萜ずしおから回収する必芁がある。

私はシヌツを倖し、
汚染郚分を䞁寧に凊理する。

そしお、新しいシヌツを敷く。

ベッドを敎える。

  もう少しだ。

最埌のミッション。

ベッド呚りの䟿の凊理。

ベッド柵。

床。

サむドテヌブル。

芋える範囲を優先しお拭き取る。

だが、すべおを完璧に行うのは難しい。

倜間は、䞀人察応のこずが倚い。

ここで時間をかけすぎるず、
他の利甚者さんぞの察応が遅れおしたう。

だからこそ――

たずは最䜎限の凊理。

现かい郚分は、朝になっおから。

日勀の職員ず連携しお察応する方が安党だ。

倜勀は、䞀人で戊うこずも倚い。

すべおを完璧にやろうずしなくおいい。

優先順䜍を考え、
察応しおいくこずが倧切だ。

そうしお、私はようやく䞀息぀いた。

  激闘は、終わった。


第3章 激闘の末に・・・

「  ここたでやれば、倧䞈倫だろう」

私は小さく息を吐いた。

新しいパりチはしっかり装着されおいる。
挏れもない。

念のため、再び䜓䜍を敎える。

暪向きにしお、圧迫されないように䜍眮を調敎する。

「これで、今日は萜ち着いお寝おくれるはずだ」

そう自分に蚀い聞かせた。

時蚈を芋る。

思った以䞊に時間が経っおいた。

  かなり時間を取られおしたった。

だが――

その間、ナヌスコヌルは鳎っおいない。

それが、せめおもの救いだった。

私は静かに郚屋を埌にする。

廊䞋は静たり返っおいた。

倜勀特有の、あの静けさ。

再び巡回を開始する。

䞀郚屋ず぀、ゆっくりず確認しおいく。

寝息を立おお眠る利甚者さん。

䜓動のある利甚者さん。

異垞はない。

もう䞀郚屋。

  倧䞈倫だ。

すべおの居宀を確認し終え、
私はようやく介護宀ぞ戻った。


怅子に腰を䞋ろす。

「  はぁ」

ようやく、䞀息぀く。

コヌヒヌを手に取り、ひずくち飲む。

その時、ふず思った。

「なぜ、あの人はパりチを倖しおしたったのだろう」

以前、本人に聞いたこずがある。

するず、返っおきたのは――

「気付いたら倖しおるんだよ」

ずいう蚀葉だった。

無意識のうちに倖しおしたうらしい。

パりチが付いおいるのが気になるのか。

それずも、装着郚䜍にかゆみがあるのか。

違和感なのか、䞍快感なのか。

それは、本人にしか分からない。

だが――

だからこそ、たた倖しおしたう可胜性はある。

私はコヌヒヌをもうひずくち飲んだ。

次の巡回の時間が近づいおいる。

たた倖されおいないか。

それが、どうしおも気になる。

本人にずっおも蟛いこずだろう。

そしお、こちらずしおも察応に時間が取られる。

倜勀は䞀人のこずも倚い。

䞀人の察応に時間をかけすぎるず、
他の利甚者さんぞの察応が遅れおしたう。

だからこそ――

泚意が必芁だ。

そう思いながら、私は再び立ち䞊がった。

静かな倜勀。

だが、䜕が起こるかは分からない。

私は再び巡回ぞ向かう。

  しかし。

その日の倜勀は、

それ以䞊、䜕も起こるこずはなかった。

最埌に


この利甚者さんは、よくパりチを倖しおしたう。

倜間でも。

日䞭でも。

気付いた時には、倖されおいる。

きっず、本人なりに気になっおしたうのだろう。

違和感かもしれない。

かゆみかもしれない。

あるいは、無意識の行動なのかもしれない。

だが――

その本圓の理由は、私たちには分からない。

それでも。

私たちに出来るこずはある。

なぜ倖しおしたうのか。

どうすれば倖さずに過ごせるのか。

それを、みんなで考えるこずだ。

䜓䜍を倉える。

装着方法を芋盎す。

巡回の間隔を調敎する。

出来るこずを、䞀぀ず぀詊しおいく。

たさに――

トラむ・アンド・゚ラヌ。

すぐに答えが出るわけではない。

䞀床で解決するこずも、ほずんどない。

それでも、繰り返す。

䜕床も詊す。

少しず぀でも、より良い答えを芋぀けるために。

それが、私たちの仕事だず思っおいる。

利甚者さんが安心しお過ごせるように。

パりチを倖さず、穏やかに眠れるように。

そのために、私たちは今日も考え続ける。

そしお、い぀か――

巡回をしながら、こう蚀える日が来るこずを信じおいる。

「  今日は平和だな」

おしたい。

次回【介護で迷ったらこれを読もう】第13話 油断犁物服薬介助の䞭に朜む眠


いいなず思ったら応揎しよう