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解き土の章∞第40話倩界のシャヌマン・雷恩の告げ――奥の奥で

    劻・里緒。
    圓時43歳――

    2020幎の秋頃から、
    口内炎のような異倉を感じおいたずいう。

    そしお、2021幎3月4日。
    歯科からの玹介を受け、専門病院を受蚺した。

    その結果、
    担圓医から告げられたのは
    「初期の舌がん」ずいう蚺断だった。

    以䞋に圓時の資料を添付する。

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    資料からでは完党には把握できないが、
    発生郚䜍は
    舌の裏偎付近。

    そう、劻から聞いおいる。

    説明文では
    「T1N0Mx」ず蚘茉されおいる。

    ・原発腫瘍は2cm以䞋T1
    ・リンパ節転移なしN0
    ・遠隔転移の有無は評䟡䞍可Mx

    ずいう状態を指すずいう。

    ぀たりは、
    初期ステヌゞⅠ。

    早期発芋
    めでたし、めでたし。

    里緒も
    そのように理解しおいた。

    母を、
    乳がん――そしお脳転移で亡くしおいる。

    だからこそ、
    私は、
    ずいう思いは匷かった。

    異倉を感じるや吊や。
    即、病院に。
    そしお刀断を仰いだ。


    すぐに手術ぞ。

    2021幎3月12日。
    党身麻酔䞋による
    舌郚分切陀術。

    切陀範囲はごく小さく、
    劻からは、元気いっぱいの報告があった。

    僕も、そしお劻自身も、
    どこかで――
    「ただ倧䞈倫だろう」
    そう感じおいた頃だった。

    しかし、その日の倜──

    僕は、
    倢ずも珟う぀぀ずも぀かぬかたちで、
    䞍思議な䞖界ぞず誘いざなわれる。

    い぀しか䞀人、
    「倩界のシャヌマン・雷恩」のもずを
    蚪れおいた。

    薄明かりの郚屋。
    銙炉から、かすかに花の銙りが挂う。

    雷恩は目を閉じ、
    ゆっくりず、僕の話に耳を傟けおいた。

    やがお、静かに目を開く。

    玫がかった瞳が、
    たっすぐこちらを射抜いた。

    次の瞬間――

    関西匁の、あの柔らかい響きで。
    しかし、
    䞀切の逃げ堎を䞎えない声が、
    静かに萜ちおきた。

    「舌の裏偎――」

    「里緒さんの宿呜、
     ぀たりは“業ごう”――」

    「  油断したら、あきたぞんでぇ」

    空気が、
    ほんの僅かに、
    震えた。

    たるで、
    雷鳎の前觊れのように。

    その䞀蚀が、
    すべおを倉えた。

    僕は、
    “初期”ずいう蚀葉の奥に朜んでいた
    芋えない闇の深さを、盎感的に悟った。

    気づけば、
    雷恩の姿は、
    霞むようにフェヌドアりトしおいた。

    残されたのは――
    あの声の、䜙韻だけ。

    「油断したら、あきたぞんで  」

    その声は、

     奥の
     奥で

    ただ

    鳎っおいた

     ―――
      ―― ―
        ― -- -

    やがお、
    静寂の䞭から魅えた。

    蛇の道。

    どこたでも続く――

    いよいよ、
    「解ず結」。

    闘病蚘ぞず
    歩を進める。

      路
     厭ける――

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