
療育という選択肢と、家庭でできる支援
これまでの記事では、「発達が気になる」と
言われた後、専門機関に相談し、まずは状況を
整理していく段階について書いてきました。
次に、
「子どもに対してどのような支援をしていくか」
を考えることになります。
そのとき、多くのご家庭が検討するのが
「療育」です。
療育には制度として利用できる支援があります
一口に療育と言っても、さまざまな形があります。
制度として利用できるものには、
未就学のお子さんを対象とした「児童発達支援」
小学生以降のお子さんを対象とした「放課後等デイサービス」
があります。
これらは公的な補助を受けられるため、
費用負担が抑えられます。
利用するためには申請や手続きが必要になりますが、詳細はここでは省きます。
利用を始める段階で、相談機関や療育機関から
詳しく案内を受けることができます。
一方で、これらの制度とは別に、
完全に自費負担で行われている療育もあります。
これはいわゆる、一般的な習い事に近いスタイルでの療育です。
療育の内容は、場所によって大きく異なります
療育と聞くと、特定のイメージを持つ方も
いるかもしれませんが、
実際にはさまざまな形があります。
・個別でじっくり関わる支援
・小集団の中で関係性を学ぶ支援
・学習を中心とした支援
・運動を中心とした支援
・コミュニケーションを育てる支援
・遊びを通して大人との関わりを学ぶ支援
どの形が合うかは、お子さんによって異なります。
そのため、実際に見学をし、雰囲気や支援内容を確認しながら、お子さんに合いそうな場所を
探していくことが大切です。
大変な作業ではありますが、情報を集めていく
ことで、少しずつ判断の材料が増えていきます。
通えるかどうかであきらめる必要はありません
「共働きで送迎ができないから難しい」と感じる
ご家庭も多いと思います。
しかし、事業所の中には、
・保育園や幼稚園へ迎えに行き
・療育後に園へ送り届けてくれる
といった対応をしているところもあるようです。
もちろん地域によるでしょうし、すべての事業所が対応しているわけではありませんが、
探してみる価値はあります。
通えないと決めつける前に、
まずは情報を集めてみることが大切です。
療育は、子どもを理解してくれる専門家との出会いでもあります
療育の先生は、これまで多くの「発達が気になる子どもたち」と関わってきた専門家です。
継続して関わることで、子どもの特性や強みを
少しずつ理解し、その子に合った関わり方に
ついて助言をしてくれる存在になります。
保護者にとっても、日々の関わりについて
相談できる、頼もしい味方となります。
療育と同じくらい大切なのが、家庭での環境です
一方で、療育と同じくらい重要なのが、
家庭での関わりです。
毎日の生活の中で、
子どものことをつい怒ってしまうことは
ないでしょうか。
発達が気になる子どもたちの中には、
・こだわりが強い
・注意を持続することが難しい
・気が散りやすい
といった特性が見られることがあります。
そうした特性があると、大人も戸惑い、
イライラしてしまうことがあります。
誰も、怒りたくて怒っているわけでは
ありません。
本当は、ほめて伸ばしてあげたいと
思っているはずです。
それでも、日々の生活の中で、つい厳しくなってしまうことは仕方のないことです。
関わり方を見直すことは、親自身の負担を軽くすることにもつながります
この機会に、子どもとの関わり方を少しずつ
見直していくことは、とても意味のあることです。
それは、子どものためだけでなく、
保護者自身が楽になることにもつながります。
そして、その過程において、療育の先生は
頼もしい相談相手になります。
日々の関わりについて相談しながら、お子さんに合った方法を一緒に見つけていくことができます。
親自身が支援を受けるという選択肢もあります
時間や気持ちに少し余裕が出てきたら、「ペアレントトレーニング」などを通して、関わり方を学ぶことも一つの方法です。
これについては、いずれ別の記事で詳しく
書きたいと思います。
ただ、焦る必要はありません。
少しずつ、無理のない範囲で進めていくことが
大切です。
保護者に余裕がなくなってしまうと、
それは子どもにも伝わります。
頑張りすぎる必要はありません。
支援は、長い時間をかけて進めていくものです。
療育は、特別な子どもだけのためのものでは
ありません。
子どもの理解を深め、よりよい関わり方を
見つけていくための、一つの手段です。
そして同時に、家庭での関わりも、
同じように重要な支援の一部です。
できることから、少しずつ始めていきましょう。