
【詩】からげんき
複雑な世界と単純な私。
世界を私の型に流し込もうとしても、どうやらうまくはまらないみたい。
世界の型に私を流しいれるとき、心はドロドロに溶けだして私は私をたもてない。
「大丈夫?」と聞かれたら、
「大丈夫」と答えるけれど、
本当はね、ぜんぜん大丈夫じゃないの。
大丈夫じゃないのに大丈夫と言うのはあなたが頼りないわけじゃない。べつに心配をかけたくないわけでもない。むしろ心配してほしい、たくさん気にかけてほしい、私だけを見ていて欲しいって思う。
それでも「大丈夫」って言うのはね、ただ私がまだ大丈夫だと思っていたいからなんだよ。
ずっと昔に壊れてしまった心を今も、大丈夫っていう壁で固く覆っているの。だから私が大丈夫と言ったときには、あなたはそれで本当に大丈夫なんだって思ってくれればいいの。だって、私にとって「大丈夫」は自分に向けて放たれた覚悟の表明なんだから。
だけど……
それでもね、本当はやっぱり大丈夫じゃないときもあるかもしれない。私にもわからないの。
伝わらないもどかしさと、理解してもらえたところで対処のしようがない現実に、どうしようもなく胸が苦しくなって、非力な私は泣くことしかできない。
だからそのときはきっと救い出してね? 現実的な手段で解決できなくても、私を元気にしてくれる作戦がきっとあるでしょう? 世界の型から流れ出てしまった私をそっとすくいあげて、あなたの型に流し込んでほしいの。
いつか世界が終わっても、私の型が残るように。