
【詩】捨て猫に傘を
箱に入った猫二匹に
大きな傘を持った少女が
雨を防ぐために盾とする
猫たちを安心させようと
やさしい笑顔を浮かべて
少女はそのまま動かない
雨がやむまでは動けない
猫たちが濡れるから
今すぐに運ぶことはできない
一人で出来ることが少ない
いのちを捨てないで
猫たちに何の罪がある
少女は顔で笑っているけれど
優しいから心の中でそっと泣く
雨と同じ内側で悲しんでいるの
捨てられた猫たちを
かわいそうと感じて命を救いたい
生きたいという鳴き声が
雨の音でかき消されても
少女の心に響いてやまない
中村 陽炎