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BOGA 第32話 毒入り仕様曞


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    その翌日の午前䞭。
     アヌノルドの䌚議宀では、技術担圓副瀟長のゞョヌゞが、仕様曞バヌゞョン、぀たり、《巧劙な間違いを入れた垝郜システムの仕様曞》
    に぀いお報告しおいた。

    「以䞊の通り、この仕様曞を前提ずしお開発を行えば、歊蔵の垝郜システムは臎呜的なミスを内圚するこずになりたす。なおか぀、あの恐るべきボリュヌムの総合テスト仕様曞通りに総合テストが実行されれば、そのミスは必ず発芋されるず同時に、構造を倉曎しなければ修正䞍可胜なミスであるため、その修正は到底玍期には間に合いたせん。さらに、仕様曞のミスを糟匟されたずしおも、仕様曞の理解の盞違であるず蚀い逃れるこずが、十分に可胜かず思いたす」

     ゞョヌゞの説明は、いかにも乗り気がしないずいう態床であったが、内容は完璧であった。

    マリアは顔を䞊気させおいた。
    「ゞョヌゞ、玠晎らしいわ。我々が求めおいたものが぀いに出来たのね」
     ゞョヌゞは銖を振った。
    「マリア、残念ながら、これは我々が求めおいるものではないよ。我々が求めおいるのは、あくたで助けい合いながら、競い合っお勝぀こずなのだ」
     絵矎もゞョヌゞず同じ気持ちだ。
    「ご苊劎さた、ゞョヌゞ。あなたの気持ち良く分かるわ。あなたは完璧に準備しおくれた。だけど、この準備を無駄にしなければならないのよ」
     䞀方、瀟長のデビットはいかにも満足そうであった。
    「ゞョヌゞ、良くやっおくれた。私も、君ず絵矎の考えに同意だ。私もこれを䜿うべきではないず思う。䜆し、歊蔵がダヌティヌなこずをしおきたら話は別だ。我々はこれを報埩手段ずしお䜿わざるを埗ないし、アヌノルドの名誉のためにもこれを䜿うべきなのだ」

    その日の午埌のこずだった。
    絵矎はマリアを自分の郚屋に呌んだ。
    マリアを呌んだのは、午前䞭の䌚議のこずではない。
    亀際費のこずであった。

    最近、マリアの亀際費が予算を倧きくオヌバヌしおいた。
    しかもマリアが行きそうもないような、高玚なクラブやスナックなども含たれおいる。

    絵矎は、マリアが申請しおきた亀際費の申請曞ず領収曞などの゚ビデンスを倧きなパ゜コンの画面に映しお、マリアに説明を求めた。
    マリアの説明は、実にあっさりしたものだった。
    「ミスタヌ暩藀から頌たれたのよ」

     絵矎が驚いおさらに問い詰めるず、マリアには䜕の悪気もないようであった。
    「ミスタヌ暩藀は、ミスタヌ東條が思う存分掻躍できるように䞀生懞呜なの」
    「それはどういう意味」
    「ミスタヌ東條は、今こそ本瀟の情報システム郚長だけど、将来はプレゞデント結城の埌を継いでプレゞデントになる人よ。だから今のうちから、ずのお付き合いが必芁なの。だけど、そうするためには、グッドゎムから支絊される亀際費だけでは䞍足なのよ。ミスタヌ暩藀はその䞍足分を各方面から集めお、ミスタヌ東條の掻動を助けおるのよ」
    「ずいうこずはこの亀際費も、この亀際費も、ミスタヌ暩藀から頌たれた、ミスタヌ東條の亀際費だっおいうわけ」
    「そうよ」

    䜕、考えおるのこの子。

    「マリア、ミスタヌ暩藀が、ミスタヌ東條の掻動を助けるのは勝手よ。だけど、䜕故、我々が、我々のコストでミスタヌ東條の掻動を助けなければならないの」
    「だっお、ミスタヌ東條がプレゞデントになれば、我々にはダりンサむゞングだけじゃなくお、経営コンサルティングをはじめ、もっずいろんな分野のコンサルティングの仕事が、それこそ目が回るくらいたくさん来るのよ。今から助けおおくのは先行投資ずしお圓然じゃないかしら」
    「マリア、ミスタヌ東條が瀟長になるっお、いったい誰が蚀っおるの」
    「それはミスタヌ暩藀よ。だっおミスタヌ東條は䞀流倧孊を出お、資栌者で、プレゞデント結城の信任も厚い。そんな幹郚はプレゞデント結城の呚りにはいないのよ」
    「ミスタヌ東條が、プレゞデントになるかもしれないのは分かったわよ。もし、ミスタヌ東條がプレゞデントになったら、我々にたくさんの仕事が入るかもしれない、だから今、亀際費を肩代わりしお応揎するっおこずなのね」
    「そうよ、絵矎。やっず分かっおくれたのね。嬉しいわ」
    「埅っおよ。将来、ミスタヌ東條がプレゞデントになったら、グッドゎムからたくさん仕事が入るっお、そんなこず誰がコミットしおくれるの」
    「確かにコミットはないけど、倧いに期埅が出来るのよ。それに、絵矎、今応揎しないず確実にリスクがあるのよ」
    「リスク」
    「そうよ。今、ミスタヌ東條の応揎をしないず、ミスタヌ東條から仕事を奪われたり、将来、仕事を貰えなくなるリスクがあるのよ。このリスクは確実なリスクよ」
    「どうしお確実なの」
    「だっお、歊蔵がそうだからよ」
    「歊蔵が」
    「ええ、䞀幎前に、歊蔵のカラオケ営業が、ミスタヌ東條の応揎を断ったのよ。だから、絵矎が提案したダりンサむゞングが情報システム郚で脚光を济びるようになったのよ」

     カラオケ営業っお、高氏のこずよね。

    「のダりンサむゞングは、カラオケ営業が断ったから、それ、どういう意味」
    「䞀幎前に、ミスタヌ暩藀は、カラオケ営業に頌んだんですっお。勿論、今、私がしおいるようなミスタヌ東條ぞの応揎をよ。でも、カラオケ営業は、そんなこずはしねぇ、ずか蚀っお、䌚議宀で、ミスタヌ暩藀をノックアりトしお、床に転がしたんですっお」

    高氏、すごい。
    やばい、胞がキュン、キュンしおる。

    「それでね、絵矎。聞いおる。䜕か、顔が赀いわよ」
    「き、聞いおるわよ。それで」
    「それで、ミスタヌ東條ず暩藀は、歊蔵が応揎を断ったもんだから、絵矎が提案したダりンサむゞングを採甚するこずで、歊蔵から党おの仕事を奪うこずにしたのよ」
    「぀たり、グッドゎムでダりンサむゞングが採甚されお、歊蔵が党おの仕事を倱ったのは、歊蔵のカラオケ営業がミスタヌ暩藀をノックアりトしお、ミスタヌ東條ぞの応揎を断ったからだっお蚀うの」
    「そうよ、絵矎、分かっおくれお嬉しいわ」

    絵矎はマリアをしみじみ芋た。
    コンピュヌタの分野では頭もいいし、明るくおいい子だった。
    将来を倧いに期埅しおいた。
    でも、䞀般垞識は子䟛以䞋だ。

    「マリア、悪けど、私、あなたの考えには同意出来ない」

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    目次ぞ

     
     
    1998幎、18幎圚籍したNECを42歳で退職しお起業、起業埌はCCC、力の源、東芝DL、長厎バスなどの取締圹、瀟倖取締圹、顧問などを務め、今幎、起業しお28期目の䌚瀟を息子に譲りたした。今埌は、曞き溜めた小説をちびりちびりずnoteに投皿しお若返りを図ろうず目論んでいたす。

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