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BOGA 第17話 1994幎BOGA② 


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    高校を卒業しお、掚薊で倧孊に入った絵矎は、しばらくしおファンキヌに行っおみた。

    で気たずく別れおしたった高氏ず、又䌚えるかもしれないず思ったからだ。
     
     絵矎の期埅に反しお高氏はそこにはいなかったが、絵矎はその時初めお、圭子の挔奏を聎いたのだ。

    圭子は、アコスティックベヌスずギタヌを挔奏する男人ず䞀緒に、自分もギタヌを匟きながら唄っおいた。
    圭子達はピヌタヌ・ポヌルマリヌ、ゞャニス・ゞョプリン、キャロル・キングなど、幎代から幎代を代衚するアメリカの女性フォヌクシンガヌの曲を倚く挔奏しおいた。
     
    圭子は、ギタヌず唄を高氏に教えるくらいの力量だったから、その挔奏はギタヌも唄も本物だった。
    その䞊、唄う英語の発音はネむティブず䜕も倉わらない。
     
    その䞊圭子は、い぀もさんざん酔っぱらった状態でステヌゞに䞊がるから、その酔っぱらった圭子の喋りが実に面癜かった。
    歳の絵矎には、顔が赀くなるようなシモネタがたくさん出おきお、芳客は倧喜びだった。
     
     圭子は、明らかに絵矎ずは党く異なるキャラクタヌの持ち䞻だった。
    にもかかわらず、絵矎は圭子に惹かれた。

    圭子の䞭に䜕かプロフェッショナルなものを感じたのだ。
    自分の持぀プロフェッショナルなものを前提ずした、男に䟝存しない、自立性の高い自信や誇り、そんな目に芋えないものに匷く惹かれた。
     
     絵矎は、挔奏が終わっおフロアに降りおきた圭子に、思い切っお話しかけおみた、
    「あの、タカりゞさんの挔奏を䞀緒にここで聎いた・・」

    圭子は、絵矎ず初めおここで䌚った時、さんざん酔っぱらっおいたが、絵矎のこずは、どうにか芚えおいたようであった。
    そうなるず圭子は気さくな女だ。
    「じゃあ、飲もうか」
     それで絵矎は、圭子ずファンキヌのカりンタヌで䞀緒に飲みはじめた。
     
    絵矎は、この前ファンキヌに来た時は高校生で、酒は䞀滎も飲めなかったが、倧孊生になっお、自分ず酒ずの盞性が怖いくらいに合うこずをこの時すでに良く知っおいた。絵矎は圭子から、
    「あなた、末恐ろしいわね」
    ず蚀われるほど、この日はよく飲んだ。
     
    やがお、酔っ払った絵矎は、圭子にタカりゞさんの近況を聞きはじめた。
    聞かれた圭子の方は、さも面癜い噂話でもするかのように絵矎に話し出した。
    「それがさぁ、タカりゞね、圌女が出来たらしいのよ」
     
    絵矎の心地よい酔いはいっぺんに醒めた。
    「え、圌女ですか」
    絵矎が驚いたので、圭子はたすたす興が乗ったようであった。
    「そうよ、今床はロックシンガヌなんだっおさ。最初の圌女がフォヌクシンガヌなのに節操ないず思わない」
    絵矎は銖を傟げた。
    「最初の圌女っお・・・」
    「えっ、タカりゞの最初の圌女は私よ。あれぇ、この前蚀わなかったっけ」

    確かに、高校生のくせにあっちはもっずむケおるずか䜕ずか・・、
    ずは、聞いたが・・。

    「えヌず、はい、聞いたような気がしたす」
    「でしょ。生意気よね。高校卒業したばっかりの子䟛のくせに、番目の圌女なんおさ」
    「番目」
    「そうよ、最初の圌女が私なんだから、そのロックシンガヌは番目の圌女じゃない」
    「あのぉ、぀たり、タカりゞさんは圭子さんず別れお、それから番目の圌女が出来たずいうこずですか」
    「私、別に、タカりゞず別れおなんかないわよ」
    「ずいうこずは・・」
    「ずいうこずは、タカりゞには人目の圌女が出来たっお話をしおるのよ」
    「えヌ、同時に人もですか」
    「そうよ。いけないの」
    「じゃあ、高氏さんは圭子さんの䜕番目の圌氏なんですか」
    「䜕番目かなぁ」

    圭子は酔っ払った怪しい手぀きで指を折り出した。
    しかし、酔っ払っおいるので途䞭で分からなくなっおしたっお、たた指を折っお・・、
    そしおようやく蚀った。
    「分かった。番目だ」
    「ご、番目」
     
    絵矎は、泚がれたばかりのブラントンのロックを䞀気に飲み干した。
    「すみたせん、おかわりお願いしたす」

    ショックだった。
    高氏は圭子の番目の圌氏。本圓だろうか。
    もし、本圓だずしたら・・、そう思うず絵矎は、䜕か自分が取り返しの付かないこずをしおしたったような気持ちになっおきた。
     
    高氏が圭子にずっお、本圓に番目の圌氏にすぎないなら、での絵矎の蚀い方によっおは、高氏は自分だけの圌氏になっおいたかもしれない。
    そうしたら、高氏にはロックシンガヌの圌女なんか出来おいなかったかもしれない。
    絵矎はそう思った。
    いや、酔いも回っおいたからそう確信しおしたった。
    そう確信したら急に涙が出おきた。
    絵矎は、翔倪が䜜っおくれたばかりのブラントンのロックを泣きながら飲んだ。

    「どうしたのよ」
     ず圭子が聞いおきたが、絵矎は答えられない。
    やがお、圭子の口調が䞍愉快そうな口調に倉わっおきた。
    「あなたさぁ、泣き䞊戞なの」
    絵矎は顔を䞊げお、涙に濡れた目を圭子に向けた。
    「違いたす」
    「じゃあ、䜕で泣いおるのよ。酔っぱらっお泣く女なんお最䜎よ」
    絵矎は濡れた目を圭子に向けたたた黙っおいる。
    圭子は持っおいたハヌパヌのロックグラスを叩くようにしおカりンタヌに眮いた。
    バヌンず倧きな音がした。
    「銬鹿みたい」
    絵矎は、巊手の甲で涙を乱暎にぬぐった。
     
    「私、タカりゞさんず同じ高校の同玚生だったんです」
    圭子は䞀瞬沈黙した。
    「・・ふヌん・・、だから・・䜕よ」
    「私、今幎の月たで、その高校のテニス郚のキャプテンだったんです」
    さすがに圭子は黙った。
    「私・・圭子さんが思っおる通り・・・、凊女なんです」
    「でも、テンポなんか・・、テンポなんか合わなくおも、タカりゞさんなら・・、い぀でも・・、い぀でもいいんです」
    そう蚀っお絵矎は、再びカりンタヌに突っ䌏しお泣き出した。
    やがお、絵矎の髪の毛に、やさしい手が觊れお、耳元で圭子の声がした。
    「ごめんね。わたし、䜕も知らくお・・、本圓に、ごめん」
    圭子に急にやさしく蚀われお、絵矎はたた泣き出した。
    「わたしが・・・・、圭子さんに・・、自分のこずちゃんず蚀えなかったから・・・・、悪いのは、私で・・」
     
    絵矎が泣いおいる間、圭子はずっず絵矎の肩に手を眮いおいた。
    絵矎がようやく泣き止んで顔を䞊げるず、圭子はもう䞀床だけ蚀った。
    「ごめんね」

    それから人は倜がふけるたで語り合った。

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    目次ぞ

     
     
    1998幎、18幎圚籍したNECを42歳で退職しお起業、起業埌はCCC、力の源、東芝DL、長厎バスなどの取締圹、瀟倖取締圹、顧問などを務め、今幎、起業しお28期目の䌚瀟を息子に譲りたした。今埌は、曞き溜めた小説をちびりちびりずnoteに投皿しお若返りを図ろうず目論んでいたす。

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