🌸第5話:こころの宇宙へ

──スカリー通りの夜。
屋上には、Skully Pinky、Minty Momo、Cherry Bombの3人が集まっていた。
Skullyはキャップをくいっとかぶり直し、
Momoは静かにふうかちゃんの絵本を開いていた。
Cherryは、夜空を見上げながらつぶやいた。
「夜空って、なんか……遠いけど、近いよね。」
ページをめくるたび、絵本は星みたいにきらりと光っていた。
──そのとき。
流れ星が、すーっと光を描いて走っていった。
その光は、不思議と絵本のページにつながって、
まるで道しるべのように輝きを広げていった。
「この世界のどこかに、“こころの星”がある。
その星は、やさしさと勇気で、また光をとりもどすんだ。」
ふうかちゃんの声が、ふわりと届いた気がした。
Skullyは、わくわくした顔で言った。
「……行ってみようよ! ねっ、Momo! Cherry!」
Momoはそっとうなずき、
Cherryはにっこり笑って、スケボーを肩にかけた。
「宇宙とか最高じゃん★ 行こっ!」
絵本のページが、ひとりでにゆっくりとめくられる。
そこには、光の扉が描かれていた。
3人は顔を見合わせて、そっと一歩をふみだした。
──それが、ほんとうの冒険のはじまり。
“こころの宇宙”への、やさしくて、ちょっとドキドキの旅だった。

🌌 こころの宇宙
ページをくぐりぬけた3人は、ふわっと宙にうかんでいた。
まわりには、見たこともない色の星くずたちが
きらきら、ゆっくりと流れていく。
Cherry:「うわっ、すっご〜!まるで夢みたいじゃん★」
Skully:「わたし、ほんとに飛んでるよ!? キャップ落としそう〜!」
Momo:「でも、なんか…怖くない。不思議と安心する…」

そのとき。
絵本が、またひとりでに開かれた。
『この宇宙には、「こころの星」たちがあるよ。
でもね、いまは光をなくして、さびしそうにしてる。
やさしさと勇気で、その星にふたたび光をともしてあげて。』
3人が見上げた先に、ぽつんと浮かぶ星がひとつ。
その星だけが、くすんだ灰色に見えた。
ページには、こう書かれていた。
『第一の星──“ありがとう”が届かない星』
Momoは、そっと声を出した。
「……“ありがとう”が、届かない?」

💌 第一の星──“ありがとう”が届かない星
星の表面に、ふわりと着地した3人。
そこは静かで、でも少しさみしい空気が流れていた。
まわりには、たくさんの手紙が風に舞っていた。
だけど、どの手紙も、開かれることなく地面に落ちていた。
Skullyが一枚を拾い、読んでみると──
『おかあさんへ。
あのとき、助けてくれてありがとう。
……でも、やっぱり照れくさくて言えなかった。』
Cherryは、そっと言った。
「ここ、誰かの“言えなかった気持ち”がたまった星なのかも…」
Momo:「言葉にできない“ありがとう”が、ここをくすませてるのね。」

そのとき、星の中心に、小さな光が灯った。
ふうかちゃんの声が、また風のように届く。
『やさしさは、ときに恥ずかしい。
でも、ちゃんと伝えようって思えたとき、
星はまた、光をとりもどすよ。』
3人は、手紙をそっと拾い上げ、空にかかげた。
すると、手紙たちはきらりと光り、空に舞いあがっていった。
星全体が、ほんの少しだけ、やわらかい光に包まれていく。
Skully:「やった……かも?」
Cherry:「この星、ちょっと笑った気がする★」
Momo:「きっと、“ありがとう”が届いたんだね。」
こうして、3人は最初の星に小さな光をともした。
でも、まだまだ旅ははじまったばかり。
絵本のページが、そっと次の星へとめくられていく。

🌈 エンディング
やさしさと勇気は、
いつもすぐそばにあるって、忘れそうになるけど。
身近な人にこそ、
ほんとうの「ありがとう」を伝えていこう。
3人は、そんな小さな気づきを胸に、
次の星へと進みはじめた。
「よーし! 次の星も、笑顔にしてやろっ★」
ふうかちゃんの絵本は、そっと光っていた。
── “こころの宇宙”は、まだまだ続く。

🌸つづく…
