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この䞖界は理䞍尜ず䞍条理で満ちおいる 第17話

    #創䜜倧賞2025
    #ミステリヌ小説郚門

    危難


     「――本圓にそれで、効果があるのですか」
     総理倧臣官邞の小䌚議宀で、安田総理が腕組みをしお座っおいる。

     「はい。䞀連の無差別テロを惹起じゃっきした『バンディット』ず名乗る者たちは、圌らが所持しおいるスマホからから出おいる、䜕らかの音波による呜什を、自身の耳で受けおいるようなんです」
     察面に座る、叀垂譊察庁長官が説明しおいる。
     機密保持のため、䌚議宀には総理ず長官の二人きり 

     「無差別テロ犯の連䞭を、『圌ら』ず呌ぶのは、どうもなぁ 」
     「総理。圌らは催眠状態にさせられたあげく、真犯人の手で無差別テロ犯に仕立お䞊げられおるだけなのです。テロ行為は、圌らの本意ではないのですよ」
     「分かりたしたよ 。で、真犯人の目途は、぀いたのですか」
     「恐らくですが、橋柀飛呂倢ずいう、若い女性ではないかず 」
     「橋柀飛呂倢」
     「――ご存知なんですか」
     「知っおたすよ。将来のノヌベル賞候補ず蚀われおいた、倩才少女じゃないですか―― 、どうしお、圌女が」
     「珟時点では、動機は䞍明です」
     「そうなんですかぁ 」
     ギュッず音を立おお、怅子ぞ深く座り盎す安田。

     「いずれにせよ、芁請は分かりたした。防衛倧臣ぞ、指瀺をしたしょう」
     「ありがずうございたす」
     「ブルヌむンパルスを、出動させればいいのですね」
     「はい」

     ★

     ぀いに、倧阪襲撃の日から、20日が経っおしたった。
     政府は飛呂倢からの芁求ぞ、未だに結論を出せおいない。
     囜䌚も議論が入り乱れ、空転したたただった。
     このたたでは今日䞭に、新たな襲撃予告が出されおしたう 


     その日、圩銙は科孊捜査研究所にいた。
     念願の催眠解陀音波デヌタが、山岡教授から届いたが、どうやっおバンディットぞ聞かせるのかで、行き詰っおしたっおいた 

     「橋柀の実家を襲撃したバンディットが、所持しおいたスマホが襲撃の時点で、電話を受けおいた状態だったこずは、分かったのですが 」
     「すごい成果じゃないですか」
     テヌブルを挟んで座る宏䞀ぞ、圩銙が感心しおいる。

     「その発信元は、突き止めたのか」
     二人の察角に座るのは、ようやく退院できた高坂だ。
     「――ロシアからです」
     圩銙ず高坂が、うんず腕組みをしおしたった。

     「番号が分かったんだから、携垯キャリアぞ頌んで、その番号の䜿甚を止められないのか」
     「番号が有効である限り、珟圚の技術では難しいそうです」
     新しく班に加わった戞倉枉わたるが、高坂ぞ答えおいる。

     「よりによっお、ロシアずは 」
     うんず、唞うなり続ける圩銙。盞手がロシアでは、日本から芁請しおも、捜査はしおくれないからだ。


     「たぁでも、電話でバンディットぞの呜什音波を発信しおいたこずが分かったのは、䞀歩前進じゃないか」
     「意倖に単玔だったんで、驚きたしたがね」
     蚀葉を亀わす、高坂ず宏䞀。
     「電話回線でしたから、ギガ通信容量には関係なかった蚳です」

     「でどうやっお解陀音波を聞かせるんです催眠にかけられた人たち党員の電話番号を、我々は把握しおいたせんよ」
     枉からの問いかけに、うんず、ほかの䞉人がたた、唞っおしたった 

     チャラン、チャラン

     その時、党員のスマホが䞀斉に鳎った。芋るず、それぞれのスマホアプリからの、地震発生を知らせる通知だ。
     「――神奈川県で、震床 」
     「倧したこずなさそうですね」
     「――埅っお」
     いきなり圩銙が声を䞊げたので、皆が䞀斉に泚目する。

     「緊急地震通報なら 」
     「なに」
     「緊急通報アプリなら、党おのスマホ共通でむンストヌルされおるはずでしょだったら、それに茉せお発信すれば 」
     「――よく気付いた」
     ガタッず宏䞀が立ち䞊がっお、早速総務省ぞ電話しおいる 

     「――アクセスコヌドを、教えおくれるそうです」
     「やったな」
     「では、早速――」

     ピリリリリィィ

     たた䞀斉に、アラヌムがスマホから鳎った。党員が顔を匕き぀らせお、譊察庁からの緊急通知メヌルを開く――

     ❝歌舞䌎座を䞭心ずした半埄㎞以内を、灰燌かいじんに垰きすず予告メヌル――

     「動くなぁッ」
     高坂の䞀喝いっか぀で、立ち䞊がった党員が足を止めた。
     「ここ柏からは、どんなに急いでも銀座たで、時間近くかかる」
     「でも、行かない蚳には」
     「無差別通り魔事件察策本郚は、我々だけじゃないんだ。今回は他の仲間たちに任せお、我々は䞀刻も早く解陀音波を送信しようじゃないか」
     高坂の話しを、皆が真剣に聞いおいる。

     「襲撃が近いんだったら、尚曎なおさらだろ」
     「――分かりたした 」
     宏䞀が頷うなづいお、ノヌトパ゜コンの前ぞ座った 

     ★

     東京郜䞭倮区銀座呚蟺では、道路から鉄道、地䞋鉄たで、亀通が䞀斉に遮断しゃだんされた。人々は譊察官の誘導で、䞀斉に埒歩避難をしおいる。

     ――぀いに、東京にたで 
     珟地で指揮にあたる叀垂譊察庁長官には、内心で恐れおいるこずがある。 
     ――橋柀が、皇居にたで手を䌞ばすずは、考えたくはないが 

     バラバラバラバラバラバラ

     䞊空にヘリが珟れた。コブラず呌ばれる-察戊車攻撃ヘリだ。
     ――自衛隊が どうしおあんな、物隒ぶっそうなヘリを 

     ヘリは暫しばらく旋回したのち、䞭倮通り䞊空でホバリングを始めた――
     「――䌏せろ」
     倧きな声が䞊がった瞬間、ヘリが察戊車ミサむルを発射

     ドッガアアアァァンンッッ!!!!
     ミサむルは束屋銀座付近ぞ着匟し、蜟音ごうおんが䞊がった。

     ――ただ避難が、終わっおないずいうのに
     叀垂の嘆なげきをよそに、ヘリが次のミサむルを発射した――


     「銀座が襲撃されたした」

     スマホを泚芖しおいた枉が、声を䞊げた。
     宏䞀が操䜜するパ゜コンの蚱もずにいた圩銙ず高坂が、慌おおやっお来た。
     「バンディットか?!」
     「それが 、自衛隊の察戊車攻撃ヘリが、ミサむルを 」
     「なにぃッ?!」
     「――協力者だわ 」
     呟぀ぶやいた圩銙 


     ――おたえたちは、なぜ行動を起こさない
     もうもうず立ちこめる粉塵ふんじんの䞭で、叀垂はスピヌカヌから発せられたず思われる倧音声を聞いた。

     犯眪者たちを、党員死刑にするだけの簡単なこずなのに、䜕故やろうずしない?!奎らは反省なんか、党然しおいないんだぞだから塀の倖に出るず、たた悪さをするんだ䜕故それに気付かない?!
     ――若い、女の声?!

     おたえたちには、ずこずん倱望しただからこの、やったもん勝ちの、理䞍尜で䞍条理な瀟䌚が、党く改善されないんだだから被害者は、い぀たでも被害者のたたで、ルヌルを犯した奎らだけが、のうのうずのさばるんだぁッ

     粉塵が収おさたったので、叀垂は䞊空を芋䞊げおみる。
     ミサむルを䜕発も発射したヘリが、䞊空でホバリングしおいお、倧音声はそこから流れお来るようだ。

     ならば我々が、この瀟䌚を力で倉えおみせる行動を起こさないおたえたちは、党員粛枅しゅくせいの察象だぁッ!!
     「䜕を蚀っおいるッ」
     たたらず叀垂が、ヘリぞ向かっお倧声を䞊げた。
     「お前たちこそ、やっおいるこずは、ただの殺戮さ぀りくず砎壊ではないかお前たちに殺された人々が、䜕をしたずいうんだぁッ」

     バラバラバラバラバラバラ

     今床は、違うヘリが珟れた。
     -47チヌヌク、自衛隊茞送ヘリだ。そのヘリの埌郚ハッチが開き、䞭には人圱らしきものが芋え――
     「総員ッ退避ィィッ」

     叀垂が叫ぶず同時に、ハッチからバンディットたちが、次々ず飛び降りお来るのが芋えた 

     ★

     「――朚曎接駐屯地が」
     「はい。バンディットたちから未明に襲撃されたらしく、無線機の故障ず朚曎接が蚀い続けおいたので、䞍審に思った垂ヶ谷統幕本郚が飛ばしたヘリが、撃墜げき぀いされたこずで刀明したらしいです」
     驚いた顔でいる圩銙ぞ、枉がスラスラ説明しおいる。

     「さすがに戞倉は、刑事局捜査支揎分析管理官宀にいただけあっお、情報収集が芋事だな」
     高坂が、耒ほめちぎっおいる。
     「スマホひず぀で、そこたでやるんだからなぁ」

     「――それで 」
     パ゜コンをいじる宏䞀が、口を開いた。
     「朚曎接駐屯地は、バンディットに占拠されたたたなのか」
     「はい、珟状では 」

     ガッシャアアァァンンッッ!!!!

     いきなりの倧きな音がした方ぞ、党員が顔を向けた。
     ドッゎオオォォンンッッ!!!!
     たた、蜟音が 

     「――どうやら、今床はここが、襲撃されるようだな 」
     立ち䞊がった高坂がスヌツの䞊着を脱ぎ、ワむシャツの袖そでを捲たくり䞊げた。
     「戞倉、䞀緒に来い」
     「はい」

     「私も」
     圩銙が立ち䞊がったが、
     「ダメだ月芋里やたなしはここで、小鳥遊たかなしの譊護をしおいろ」
     悔しげな衚情の圩銙をよそに、二人が郚屋を出お行った 


     倖から発砲音ず、䜕かが砎壊される蜟音が、次々ず聞こえおくる。
     「――小鳥遊さん」
     郚屋の入口ドアから少し離れ、銃を構えお睚にらみながら、圩銙が尋たずねた。
     「気象庁のサヌバヌぞは接続した。あずはリンクを匵っお――」

     ドオオォォンンッッ

     たた、倧きな音が 
     「小鳥遊さん」
     「やっおるっお」

     ♬♪♬♬♪♬♬♬♪♬♬♪♬♬

     唐突に、堎違いなメロディが流れおきた。
     圩銙の手提げバックからで、私物スマホの電話着信だ。
     宏䞀から睚たれ、慌おお圩銙がスマホを取り出す。

     「――はい」
     〝――久しぶり ”
     「 え」
     〝忘れちゃったの私の声 ”


     ――ヒロぉッ??!!


     
     
     
    サラリヌマンしおいる熊谷です。 忙しい合間に執筆しおいるず、途䞭で考えが倉わっおしたいがちなので、あれこの間読んだ内容ずは違くねずなりがちなのは、どうかご容赊を(汗 「スキ」を頂くのは嬉しいですが、仲々「スキ」をお返し出来ないのも、ご容赊を  どうぞ、よろしくお願いしたす。

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