【初学 ICカード講座 VOL.3】あなたのクレカ決済は大丈夫?「サインでOK」が原則終了!その理由は?
こんにちは!「初学 ICカード講座」、第3回です。 前回はICカード決済の仕組みや、磁気カードとの違いについて見てきました。
今回は、
皆さんの普段のお買い物にも関わる、クレジットカード決済の大きな変更についてお話しします。
それは、お店で
クレジットカードを使うときの「サイン(署名)」が、原則として不要になり、代わりに「暗証番号(PIN)」の入力が必須になるという変更です。
「え? サインしてたけど?」「タッチ決済はどうなるの?」
と思った方もいるかもしれません。この変更について、具体的に何が変わるのか、そして特に勘違いしやすいポイントを分かりやすく解説します。
PINバイパス廃止って、結局どういうこと?
これまで、ICカードで決済をする際に、暗証番号を入力する代わりに、端末操作によって暗証番号入力を「スキップ」して署名で済ませる、という運用が一部で行われていました。これが「PINバイパス」と呼ばれるものです。
このPINバイパスが、クレジットカード業界全体の方針として、
2025年3月末をもって原則廃止されました。
つまり、今後は、お店でICカードを使って決済をする際は、**基本的には「暗証番号の入力が必要になる」**ということです。
ここがポイント!あくまで「原則」です
「サインはもう全くできなくなるの?」というと、そうではありません。
今回の変更は「原則廃止」です。
つまり、ごく一部の例外的なケースでは、
引き続き署名での本人確認が認められています。
ICチップに暗証番号機能がないなど、技術的に暗証番号に対応していないカードの場合
災害発生時やシステム障害など、やむを得ず暗証番号認証ができない場合
その他、国際ブランドやカード発行会社が特に認める限定的なケース
こうした例外的な場合に限り、決済端末が署名による本人確認を求める画面を表示します。
しかし、これはあくまで「例外」であり、「暗証番号を忘れたから」「面倒だから」といった理由で、意図的にPIN入力をスキップしてサインにするという、これまでの「PINバイパス」の運用は、原則としてできなくなりました。
【お店の方へ特に重要】タッチ決済との勘違いに注意!
この変更に関して、お店の方が特に勘違いしやすいポイントがあります。それは、「タッチ決済(コンタクトレス決済)」との関係です。
「クレジットカード決済のサインがなくなるなら、タッチ決済も全部暗証番号が必要になるの?」と思ったり、「タッチ決済だから、今回の変更はうちには関係ない」と思ってしまったりするケースがあるようです。
これはどちらも間違いです!
一定金額以下のタッチ決済は、これまで通りサインも暗証番号も不要な
「PINレス決済」が基本です。
今回のPINバイパス廃止は、基本的に「暗証番号が必要となる取引で、それをスキップする運用」をなくす話なので、元々PINやサインが不要な少額タッチ決済には直接関係ありません。
しかし、タッチ決済でも一定金額を超える場合は、セキュリティのために暗証番号や署名が必要になります。そして、今回の変更により、その場合の本人確認は原則として暗証番号入力になります。(例外的に署名となる場合を除く)
つまり、お店の決済端末は、「これはPINレスでOK」「これは暗証番号が必要」「これは例外的に署名が必要」という判断を正しく行う必要があるのです。
端末のファームウェア更新ができていますか?
この「正しく判断し、必要な本人確認方法(PINまたは例外的な署名)に切り替える」という処理は、決済端末のソフトウェア(ファームウェア)が行います。
今回のPINバイパス廃止と暗証番号入力必須化という大きな変更に対応するには、決済端末のファームウェアを最新の状態に更新することが必須です。
もし、決済端末の更新が済んでいない場合、
本来暗証番号が必要な取引で、誤ってPINバイパスを許容し、サインを求めてしまう。
高額なタッチ決済などで、正しく暗証番号入力を求められない。
逆に、本来PINレスで良いはずのタッチ決済で、なぜかPIN入力を求めてしまう。
といった、本来のルールと異なる挙動をする可能性があります。
お客様がお店で「あれ? サインで良いの?」「タッチ決済なのにPIN求められた?」といった状況に遭遇する場合、お店側の決済端末の更新がまだ済んでいない可能性が考えられます。
お店の皆様は、ご利用中の決済端末が今回の変更に対応した最新の状態になっているか、必ず契約している決済代行事業者などに確認してください。
お客様にスムーズかつ安全な決済を提供するために、端末の適切な対応は非常に重要です。
ファームウェアの不審な挙動をくれぐれもお客様の責任に転嫁してはいけません。
クレジットカード会社の責任でもありません。
まとめ
クレジットカードのICカード決済における「PINバイパス(暗証番号入力スキップして署名)」は、2025年3月末をもって原則廃止されました。
今後は、暗証番号が必要な取引では、原則として暗証番号入力が必須になります。
あくまで「原則」であり、技術的にPINに対応していないカードなど、ごく一部の例外的なケースでは署名が認められます。
タッチ決済(PINレス決済)とは基本的に別の話
ですが、タッチ決済でも高額な場合はPINが必要になり、そこでのPINバイパスはできなくなります。
この新しいルールに正しく対応するには、決済端末のファームウェア更新が必須です。お店の方はご自身の端末の対応状況を必ず確認しましょう。
この変更は、クレジットカード取引の安全性を高めるための重要なステップです。利用者としても、お店としても、新しいルールと端末の対応について理解しておくことが大切ですね。
次回の「ICカード講座」もお楽しみに!