
キイチゴ食べ放題エリア構想
森の黄色い宝石
森の宝石と言えばタマムシ。
これは譲りませんが、キイチゴ類の輝きも森の宝石と称されるに値する。

5月中旬から下旬と極めて限られた時期しか見られない黄色や赤の小さな輝き。
子どもの頃、森に分け入ってキイチゴや桑の実を食べることが初夏の楽しみだった。
そして桑の実で服をまだらに染めてよく怒られた。
大人になっても食べたいのは僕だけか
思い出補正というのは厄介なもので、中年になった今でも少年の日のあの味が忘れられず、初夏の頃になるとついつい森の中を探し歩いてしまう。
子どもや妻には思い出補正が無いので、短いスイートシーズンに降る憎い雨に負けるものかと、大雨の降る中、キイチゴ狩りに行くぞ!と宣言してもまったくもってノリが悪い。
キイチゴは収量が少なすぎるし、潰れやすく傷みやすい。商業的に生産することはまず不可能。
自生しているものを見つけて食べるしかない。
かと言って、大人になって誰のものとも知れない土地でキイチゴを頬張るのは法に触れると気が引ける。
そう考えると、春先の白タケノコと同類の山林所有者だけが味わえる幻の味と言えるのではないか。
私のように少年期の甘酸っぱい思い出を心に秘め、子どもにも同じ体験をしてほしいと願う人がいるのであれば、キイチゴ食べ放題体験と銘打てば需要はあるのではないか。
侵略的内在植物
森の中の自生地はある程度把握しているものの、点在しているので探し歩くのも骨が折れる。
森のアクセスしやすいポイントに集めることができたら、幻のキイチゴ食べ放題と銘打ってキイチゴ食べ放題体験ができるのではあるまいか。
という構想で、まずは自分の家の庭で育ててみるか、と血迷ったのが一昨年。
適当にカジイチゴの根っこを切り取って、適当に鉢に埋めていただけなのだが……。

1年前に生えた枝にしか結実しないと言うので、1年間好き放題にさせておいたら、鉢植えの底から地面に根を伸ばし、庭のすべてを覆いつくし、コンクリートで囲われているはずの庭を突き抜けて駐車場にまで進出する繁殖力。
挙句の果てに他の鉢植えにまで侵入する始末。
キイチゴの収穫を終えて一掃したのだが、ふと庭を見るとまた顔をだしている。
なんだこの生命力は⋯⋯。
山の植物が全てキイチゴに置き換わっていないことの方がむしろ不思議に思えるくらいだ。
もともと同じ山に自生しているものを移植するのだから生態系を大きく崩すものでは無いとは思うが……、このアンコントローラブルな爆発的生命力を見て実行を躊躇している。
だが、幻のニホンミツバチが育てた幻のキイチゴジャムと幻のハチミツを載せた自家製米粉の幻パンケーキ。
このコンセプトは捨てがたいな……。


山林産ではないが、他にも甘味はある。


梅スカッシュと梅ジャムパンケーキ。
食べたいと思う人はいないかね。