
感傷的、感動的、ありふれた輝き。
桜も散り始めた頃だろうか、どうだろうか。寒さと暑さとの狭間で揺られ、身体が必死に着地しようと頑張っているのが伝わる頃合い。一番風邪と距離が近く感じてしまうんだ、不安。心と身体はリンクするから、どうも心配。
それより私は今日久しぶりに、ヒールの靴を履いて出かけた。本当は履きたくないけど、慣れるために、またシューズボックスを開けた。
コツ、コツ、
この音が好きだった。だった。かっこよくて、大人っぽくて、今日は似合うような服を着て出かけた。鏡を見ればかっこよくて、車に映る自分も悪くない、だけど、これじゃあもう本当の大人だった。
コツコツなる靴もずっと歩く度鳴れば、日常になる。輝きを失うということ。私は、こうやって、世に溶け込んでいくのかと、帰り道には俯いてしまった。あー、ぽいのが好きなのね。ね、悔しい、この瞬間的感情を失わないように、生きるから。ひとつひとつを区切りながら、目立たせながら、輝かせながら、お願い。