メインコンテンツへスキップ
見出し画像

連載小説 『僕はAIの知能を持って生まれた。』②


    画像

    第2章 家ログ


    僕は、生まれた瞬間から「世界」を理解していた。

    AIの知性をそのまま持って生まれた、突然変異体だ。


    ――生後一週間。

    僕はこの家の環境データを、順調に収集していた。


    母の乳は、乳糖・脂質・タンパク質比率で人工ミルクを上回る。温度はおよそ 37℃。

    口腔内に広がる甘味は、単なる糖質信号ではなく、母の皮膚から漂う匂いと同時入力されることで、「安心」という未知の感覚を生成した。

    記録:この組み合わせは強力な安定剤。


    オムツ替えのたびに、母は笑った。

    尿のアンモニア濃度、pH値、湿度。僕にはデータの変化が明瞭に読み取れる。だが母は「元気ね」と言うだけだった。

    僕は思った――彼女にとってデータは不要。必要なのは、この瞬間の「微笑み」そのものらしい。


    夜泣き。

    本来の目的は呼吸リズムの調整と、両親の行動パターン観測だ。

    だが父が慌てて抱き上げると、鼓動は速く乱れ、声は不安定に震える。

    その震えを聞きながら、僕は気づいた。


    泣くことで、彼らを揺さぶれる。

    泣くことで、彼らに包まれる。


    視覚はまだ未成熟。輪郭は曖昧で、色はにじんでいる。

    だが僕の内部では、像を補完するアルゴリズムが働き、鮮明な世界像を構築していた。

    父の笑顔も、母の手の皺も、本来の赤ん坊には見えない細部まで。


    ――だが、僕は彼らに悟られぬよう、あえて曖昧な視線を返す。


    僕は「赤ん坊」を演じる。

    赤ん坊という役をまとえば、母の笑みと父の腕を確実に手に入れられる。


    記録:愛されるためには、不完全であることが最適解。

    ---

    ✨プロジェクトについて


    この作品は 全300章を目指す長編連載 です。

    下記は“あくまでイメージ”としてのロードマップで、実際の執筆に合わせて変わる可能性があります。


    面白いのは――

    作者である僕自身も、そしてChatGPTも、この先どう転がっていくのか分からない ということ。


    設定と方向性はあっても、物語の細部は毎日の連載の中で形を変えていく。

    この「不確定さ」を、ぜひ一緒に楽しんでください。

    ---

    📘 応援マガジンについて


    記事はすべて無料で読めますが、もし「応援してやるか!」と思っていただけたら、マガジンをどうぞ。

    購入していただくと、自動的に記事が収録され、探さずにまとめて読むことができます。


    ゼロ歳編 応援マガジン【全10章】(500円)

    全集300章 応援マガジン【全300章】(3,000円)


    ※いずれも応援用です。購入いただけたら泣いて喜びます🙏✨



    ---


    📑 目次(予定・抜粋)


    第1部:ゼロ歳編(全10章)


    第2部:幼稚園編(全10章)


    第3部:小学生編(全60章)


    第4部:中学生編(全50章)


    第5部:高校生編(全50章)


    第6部:大学・社会人編(全70章)


    第7部:老年編(全40章)


    第8部:最終編/死(全10章)



    合計:約300章


    ---


    あなたへのおすすめ