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パンツが嫌いな5歳の息子と、16枚のパンツファッションショー



    「パンツ ファッションショーしよう!」


    5歳の息子に提案した。

    遊びたいわけではない。
    息子にぴったりのパンツを見つけるためだ。


    -----


    息子は、小さいころから感覚が過敏だった。

    砂利に座るのが嫌。
    手づかみ食べもしない。
    泥遊びはもちろん、水で手を洗うのも嫌。

    3歳のころには、
    口が少し汚れただけで、すぐに拭いていた。
    園服も着られず、
    クラスでひとりだけ、ずっと私服。


    「もしかしたら、感覚過敏かもしれませんね」


    年少の先生にそう言われて、初めて気づいた。
    息子のトイレトレーニングも、
    なかなか進まない。


    2歳から始めたものの、
    失敗する経験を重ねてしまった。

    それでも、4歳になり、
    息子自身が選んだ子ども用便座を買うと、
    その日にトイレで便ができた。


    これはいける!


    でも…
    パンツは嫌だった。


    「5歳になったらパンツにする」

    そう言っていた息子。
    私は、その言葉を信じて待った。

    ところが5歳の誕生日が来るころには、
    うんどう会が目前。

    踊らない。
    行進しない。
    裸足も嫌。

    もう、パンツどころではない。


    -----


    うんどう会が終わると、
    少しずつトイレには行くようになった。
    園でも先生と一緒に、トイレに近づいていった。
    立ってしようとする姿まで見られるようになった。


    あとは、パンツだけ。


    でも息子は、

    「冬休みになったら」
    「1月になったら」
    「年長さんになったら」

    と、見事に先送りしていく。

    カレンダーを見るたびに、

    「また延びた……」

    息子の言葉を、信じられなくなりそうだった。


    -----


    そこで私は考えた。
    いきなりパンツにするのではなく、
    まずは少しずつ。

    オムツの中にガーゼを重ねてみた。

    オムツの安心感は残しながら、
    パンツのように肌に触れる感覚にも、
    少しずつ慣れてほしかった。

    すると、漏らしたくもない息子は、
    自分からトイレへ行くようになった。

    便もトイレでできるようになった。
    これは、かなり大きな前進だった。


    次はパンツ。


    パンツの上から
    オムツを履くところまではできた。

    でも、


    「パンツ“だけ”はイヤ」


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    そんな中、
    息子にはオムツへの恥ずかしさも、
    少しずつ出てきていた。


    園では、

    「オムツ、替えない」

    と言うようになった。

    ある日、園バスを降りた息子が、
    こんなことも言った。

    「オムツにおしっこ出てたんだけど、
    お兄ちゃん、臭くなかったかな?」

    バスの中では、
    ひとつ上のお兄ちゃんの膝の上に座っていた。

    お兄ちゃんに気づかれなかったかな。
    嫌な思いをさせていないかな。

    そんなことを気にしていたのかもしれない。

    パンツは嫌。
    でも、オムツでいるのも、
    少しずつ気になってきた。

    息子の中で、
    「パンツを履きたい」と
    「パンツは気持ち悪い」の間で、
    揺れていたのかもしれない。

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    冬休み前。
    年長になる前の最後のチャンスだった。


    👩「もうすぐ約束の冬休みだよ。どうする?」

    👦「1日だけだったらいいよ」

    👩「意味ないよ」

    👦「じゃあ3日」

    👩「うーん…」

    👦「10日だけ」

    👩「10日も履けたら、もうパンツになれるよ!」

    そう言った瞬間、息子が泣いた。


    ああ、やってしまった。


    私が「できるようになってほしい」と思うほど、息子にはプレッシャーになっていた。


    そこで、聞いてみた。

    「なんでパンツはイヤなん?」

    息子は答えた。

    「むずむずするのが、気持ち悪いからなんよ」


    ちゃんと理由があった。


    それなら、その「気持ち悪い」を解決しよう。

    「いろんなパンツを履いてみよう。
    気持ち悪くないパンツを探してみよう!」

    わが家にあったパンツを、全部引っ張り出した。

    2歳から5歳までに買ったもの、なんと16枚。
    漏らしたとき、すぐに替えられるようにと、
    心配性の私は少しずつ買い足していた。

    並べてみると、
    同じパンツのようで、触り心地が違う。

    ・ふわふわしたやわらかいもの
    ・しっかりとした厚みのあるもの
    ・ゴムの締りが強いもの
    ・ふにゃ〜っとどこまでも伸びるもの

    長さも、少しずつ違い、
    パンツの端が、お尻なのか太ももなのか、
    肌に触れる場所も違う。

    この中に、
    息子に合うものがひとつでも見つかれば…。

    そう願いながら、始まった。


    名付けて、

    パンツ ファッションショー👏



    🩲1枚目。

    「イヤ」

    🩲2枚目。

    「イヤ」

    🩲3枚目。

    「これもイヤ」

    私はパンツを渡す係。
    息子は履いて審査する係。

    履いては首を振り、脱いでは次へ。
    16枚、全部試した。

    ところが、しばらくすると、

    「これ、もう一回」

    さっき「イヤ」と言ったパンツを、
    もう一度履いた。

    「これ、大丈夫!」

    そして、

    「これも!」

    「これも大丈夫!」

    気づけば、次々と合格していく。

    結局、トイトレ用のパンツ以外は、
    ほとんど「大丈夫」。


    そして息子は言った。


    「幼稚園にも履いていく」


    その言葉を聞いたとき、
    私は心は、ホッとした。

    パンツファッションショー、大成功🙌

    年中の冬休み。5歳2か月。
    息子は、やーっとオムツを卒業した。

    漏れることも、お漏らしもほとんどない。
    その後は、拍子抜けするほど、
    あっさりとパンツになった。

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    パンツを履けるようになった息子を見て、
    私は思った。

    「できるようにさせる」のではなく、
    「何が嫌なのかを知る」。

    そして、
    「これなら大丈夫」を一緒に探す。

    16枚のパンツを履いてみて、
    息子自身が見つけた「これなら大丈夫」。


    私が見つけたかったのは、パンツではなく、
    息子が安心して踏み出せる、一歩だったかもしれない。


    まさか、16枚のパンツを履いてみたら、
    「これなら大丈夫」が見つかるなんて。


    ちょっと驚いた

    わが家のパンツ ファッションショーでした🩲♪



    おしまい♡

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    お読みいただき、ありがとうございました。

    ちなみに「ファッションショー」と言っても、
    やっていることは、ただの試着です🤭
    でも、かっこいい名前の方が
    息子も楽しいかなと思って、名付けました🩲💕


    今回は、たかっちさんの企画に参加です♪


    たかっちさん、
    あらためて、600note祭りの開催、
    共同マガジン600人おめでとうございます^^

    16枚のパンツ(子ども用)を届けに来ましたよ〜
    よろしくお願いします♡


    ▼参加方法は、こちらから


    #600note祭り
    #ちょっと驚いた話
    #パンツ


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