
夏の夕日に映る影。妊娠中の“今だけ”を残した父母ヶ浜
7年前の夏。
夫との間に、はじめての子どもを授かった。
夏場の妊娠は暑くて、動いていなくても身体中から汗が流れてくる。
テレビを見ながら汗を拭く。
服を着ているのも暑いから、肌を出す。
お腹がピクッて動くのを見て、“元気だね”って声をかけた。
でも、お腹がキューッと固くなって、お腹をしまう。
冷やしてもダメで、考えすぎるのもダメ。
水をこまめに摂りながら、浮腫む足をマッサージ。ときどき動いて、たっぷり休む。
そんな毎日だった。
仕事もやめて、夫とのふたりの時間もあと少し。
車に乗って、ちょっと遠くに出かけた。
着いた場所は、香川県三豊市。
年に2回しか架けられないという、海の中に延びる「つしま橋」。
別名「しあわせ橋」と呼ぶらしい。
渡り終えて、階段を登ったところには「津嶋神社」があった。夫婦で汗をかき、風に吹かれながら、お腹の子どもの健康と成長を祈った。
「暑かったね」って言いながら、車に戻る。
もう少し走ると、今度はウユニ塩湖風の「父母ヶ浜」。
海辺には多くの人が集まっていた。
ちょうど夕日が沈むころ。
みんな手にはスマホを持ってポーズをとって、
夕日を背に、たくさんの影があちらこちらに映っていた。
大きなお腹をしているのは、私くらい。
でも、ここに来たのには理由があった。
マタニティフォトを撮りに行くのは恥ずかしいから、撮る予定はなかったけれど、夫が連れてきてくれた。
この大きなお腹をした姿は今だけ。
写真に収めたい気持ちも、少しはあったから、うれしかった。
「ここに立ってみて」
夫が言う。
私は言われるがまま立った。
転ばないように、足元に気をつけながら。
“あ、影ができてる”
私は、水面に映る自分の姿を見ていた。
夕日の光が差してできた影。
なんだか神秘的だった。
この子を授かった嬉しさや喜びだけではなく、
これは奇跡でもあって......
あたたかい光が、なんだか幸せな気持ちにさせてくれた。
夫は、そんな私の姿を撮る。
地面がゆるい中、小さく小さくしゃがんで、汗をいっぱいかきながら。
私は、自分の大きなお腹を見て、そっと手で支えた。
“こんなに大きくなったんだ”
この手の中に、命があるんだと実感した。
恥ずかしさなんてなかった。
出産の不安も忘れるくらい、光と影のあいだで、“今”という幸せに包まれた。

お読みいただき、ありがとうございます。
記事内の場所を訪れてみたいなと思う方は、以下をご参考ください。
「父母ヶ浜」は、私のように、スタジオでのマタニティフォトに抵抗がある人だけでなく、
家族、親子、友人、夫婦...どんな方が訪れても、素敵な思い出の場所になると思います♪
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▼香川県三豊市にある「つしま橋」は、今年(令和7年)は、8月3.4.5日に橋が架けられ渡れるようです。
詳しくは、こちらをご参考ください。
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▼「父母ヶ浜」の情報や写真の撮り方などは、こちらをご参考ください。
潮が引いたところには生き物もいて、子どもたちにとっても楽しい場所です♪
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▼「父母ヶ浜」の前には「KAKIGORI CAFE ひむろ」というカフェもあります。
年中、メニューにかき氷があり、種類も豊富!
私も、ボイソンベリーや、梨、パイナップル、スイカなどを食べました。
旬のフルーツを使っているため、とても美味しいです。フルーツを生かした甘味とさっぱりとした美味しさが大好きです。