
「ママがいい」の壁を越える、唯一の瞬間。
1歳次女には不思議なこだわりがある。
それは
「大きい方をした後のおむつ替えは、絶対にパパ」
という特殊ルールだ。
ある日の朝。
次女が部屋の隅で真顔になった。
しゃがみ込み、遠くを見つめるような表情。
親なら誰でもわかる、あの「今やってます」の顔である。
数分後、本人が満足そうに立ち上がると、
鬼気迫る表情で私に向かって突進してくる。
「パパ! パパ!」と私の服を掴むその手には、
強い意志が宿っている。
「ママが替えてあげようか?」とママが聞いても、
「ノン!ノン!ノン!」と言わんばかりに激しく首を振る。
そう、この瞬間だけは、
ママではなく私が世界で一番必要とされるのだ。
「なぜこんな時だけパパなんだろう?」
疑問は尽きないが、
おむつ替えを始めると次女は満面の笑み。
新しいおむつに穿き替え、すっきりした次女は、
次の瞬間「ママ〜!」とママの元へ走っていく……
それでもいい。
あの切実な「パパ!」を聞くために、
今日も私はおしりふきを握りしめている。
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