
写真の記憶
小さな頃の写真が出てきた。
昭和40年代である。
白黒写真。
写っている子供たちはどうみても貧しそうだ。
その貧しい子供たちの中に兄と私がいる。
兄と私も薄汚い感じがする。
子供にお金をかけないという教育方針だったので服が安物。顔もそこまでじゃないので貧民街の子供たちという感じの仕上がりとなっている。
当時の想い出としてうちはお金がないのではという認識だった。
親にお金のことを聞くと子供がお金のことを言うもんじゃないと叱られたものだ。
とはいえ、友達は人気のおもちゃとか買って貰っていたのが羨ましかった。
うちはお金がないから仕方ないと。
大人になってから知ったのだが父は当時それなりに給与を貰っていた。
これはかなり衝撃だった。当時の貧しさはなんだったんだ。
母との喧嘩が絶えなかったというのはその辺なのか。
今にして思えば、公務員が贅沢すると何言われるかわからないというその辺があったのはわかっている。
複雑な気持ちが体の中を駆け巡る。
当時を思い出したくない気持ちが強く写真を燃えるごみに入れた。