
すりおろしたりんご
私が小学生の頃の話
私の両親は共にフルタイムで働いていたので
学校が終わって帰ってきた私を出迎えてくれるのはいつも祖母だった
祖母はいつもりんごをむいてくれた
りんごの皮をむき、丁寧におろし器ですりおろした
私はもう小学生なのですりおろさなくても食べれるのに
祖母は丁寧に、丁寧にりんごをすりおろしてくれた
それを持って縁側へ向かう
陽の光が差し込んでいてとても暖かい
ぺちゃんこの座布団を2枚、わたしが持ってくる
そこに2人で座る
今日はおひさんぽかぽかやなあと祖母が言った
その隣で子供用のスプーンを使ってすりおろしたりんごを食べる私
決して高級なりんごでも特別なりんごでもなんでもない
スーパーで買った普通のりんご
でもとってもおいしい
久しぶりに帰省し、お墓と仏壇を掃除する
あのすりおろしたりんごをふと思い出してスーパーでりんごを買った
りんごの皮をむいて、くし形に切って仏壇に供えた
もうすりおそろさなくても食べれるよ、ばあちゃん
あの時より少しだけ、大人になったからね
今の私をみて祖母は何と言うだろうか
えらい大きなってもうおねえさんやなあとでも言ってくれるだろうか
祖母に久しぶりだねこんなに大きくなったよと胸張って言える素敵な大人に私はなりたい