
#42 それでも私はFXをやめられなかった【100歳まで幸せに生きるFIRE】
700万円。
それは、ただのお金ではありませんでした。
妻がマンションを買うために、一生懸命貯めてくれたお金です。
そのお金を失い、私は妻にこう言われました。
「もうFXはやめて。」
私は素直に、
「もう二度とやらない。」
そう約束しました。
その時は、本当にそう思っていました。
「少しだけなら」
しばらくはFXをやりませんでした。
でも、時間が経つにつれて、少しずつ心の中に別の感情が湧いてきます。
「今なら勝てるかもしれない。」
「あの時とは違う。」
「少しだけなら大丈夫。」
そんな都合のいい言い訳を、自分に何度もしていました。
今思えば、それは投資ではありません。
完全に、自分との約束を破るための言い訳でした。
妻に隠れてFXを始めた
私は妻に内緒でお金を貯め始めました。
少し貯まるとFXを始める。
負ける。
またお金を貯める。
またFXをやる。
そして、また負ける。
この繰り返しでした。
その頃の私は、お金を増やしたいというより、
「失った700万円を取り返したい」
という気持ちの方が強かったのだと思います。
でも、市場はそんな感情を理解してくれません。
焦っている人ほど、冷静な判断ができなくなる。
私は、その典型でした。
妻に見つかった
当然ですが、隠し続けられるものではありません。
ある日、妻に知られてしまいました。
「まだやってたの?」
その一言が、今でも忘れられません。
怒っているというより、
呆れていました。
そして、悲しそうでした。
私はその時になって初めて気付きました。
妻が怒っていたのは、お金のことではなかったのです。
信頼を失うということ
一度目は、
「失敗した。」
で済んだのかもしれません。
でも、二度目は違いました。
約束を破った。
嘘をついた。
隠していた。
妻が失ったのは700万円ではなく、
私への信頼だったのです。
後になって思えば、妻は私のことを、
ギャンブル依存症と同じように見ていたのだと思います。
勝ってもやる。
負けてもやる。
「もうやらない。」
そう言いながら、またやる。
私自身、自分をコントロールできていませんでした。
今だから思うこと
投資とギャンブルは違う。
私は今でもそう思っています。
でも、投資との向き合い方を間違えれば、その境界線は簡単になくなります。
私がやっていたのは、投資ではありませんでした。
「取り返したい。」
その気持ちだけで市場に向かっていました。
だから負けたのです。
そして、それ以上に大切なものまで失ってしまいました。
次回は、「離婚して初めて気づいた、本当に失ったもの」についてお話しします。
あの時失ったのは、お金でも家でもありませんでした。