
番外編 きまぐれコンカフェロード 第七話 リニューアルオープンside D アナザースカイ~紫色のヘルプ~
イベントの日は様々なお客さんが来る、そんな時
同じ店舗では様々な卓が存在し
その分だけドラマが生まれているらしい
( ˙-˙ )
リニューアルオープンの日。
店は人で溢れていた。
新しい内装。
新しい衣装。
新しいシステム。
みんな少し浮かれていて、
少し緊張していた。
その日、ヒイロは開店直後から店にいた。
推しはけろろ
今日もいつも通り楽しい日になると思っていた。
最初のうちは。
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オープン直後は大忙しだった。
店も混んでいる。
キャストもバタバタしている。
当然だ。
リニューアル初日なのだから。
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ただ。
時間が経つにつれ気付く。
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あれ?
今日ほとんど来なくない?
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推しは人気者だった。
だから仕方ない。
頭では分かっている。
でも少し寂しい。
そんな時だった。
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「失礼します~。」
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ヘルプで着いた女の子がいた。
紫髪。
地雷系。
第一印象はそれだった。
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かわいい。
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びっくりするくらい。
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しかも話しやすい。
よく笑う。
反応も良い。
テンポも合う。
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気付けばずっと喋っていた。
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「今日初日なんですよ~。」
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そう言いながら笑う彼女を見ていると、
なんだかこっちまで楽しくなってくる。
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その後。
他の席でネル会っていた友人も合流した。
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「お前まだいるのかよ。」
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「そっちこそ。」
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いつもの会話。
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そこから閉店まで。
飲んで。
笑って。
喋って。
また飲んで。
別の卓のおじさん達はカラオケ歌いまくっててうるさいし、
奥のソファーではよく見るオジサンが寿司とシャンパンとテキーラで盛り上がってるし、
リニューアルしましたとは言っても、いつものその店と中身は大して変わらない
ただ、そんなイベントで理由づけして酒を飲むのが本当に好きな人たちなんだろうなと
彼はぼんやりと考えていた
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リニューアル初日は、
気付けば最高に楽しい夜になっていた。
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帰り道。
電車に揺られながらふと思う。
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かわいかったな。
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話も面白かったな。
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思い浮かんだのはけろろじゃない。
紫色のヘルプだった。
もちろん推しは変わらない。
そのつもりだった。
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でも。
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夜空を見上げながら、
彼は少しだけ考えていた。
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あの子。
また会いたいな。
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それはまだ恋ではなかった。
ただの興味。
たぶん。
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きっと。
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ヒイロはそういうことにしておいた。
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この物語は、少しの真実と、たくさんの嘘でできている。
あの日見た景色。
あの夜交わした言葉。
確かにあったはずの記憶の欠片たち。
それらを拾い集め、空想で繋ぎ合わせた物語です。
登場する人物・店舗・団体・出来事は実在のものとは関係ありません。
どうか、ひとつの物語としてお楽しみください。