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【掌編小説集】 『母とルンバと私』 #41 テレビ

     父から連絡があった。

    「母さんに戻るよう説得してくれ」

     父は、私の顔が疲れているように見えたと言う。
     母さんを俺に預けたのもそれだろ、と。

    「母さんは戻らないよ。
     母さんがそう言っているから」
    「そうかもしれんが、お前だって大変だろ」

     父の言葉を否定できない。
     ソファに横たわる母をチラと見た。

    「父さんがこっちに戻ってこいって。
     母さんのことが心配だって」
    「絶対に行かない」

     母はそのままテレビを見ていた。

     
     
    はじめまして。2026年から『佐藤ませーろ』という名義で文筆活動を始めました。 ジャンルは掌編小説で日常をテーマに余韻の残る作品を目指しています。 興味を持っていただければ幸いです。

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