
なぜ、俺は「路地裏喫茶店」を作ったのか。カフカとの出会いと、自分の居場所
どうして、
路地裏喫茶店なんてものを
作ったんだろう。
たまに、
自分でも考える。
珈琲が好きだったから。
写真が好きだったから。
静かな場所が好きだったから。
もちろん、
それも間違いじゃない。
でも、
本当の理由は
たぶんもっと別のところにある。
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☕️路地裏喫茶店☕️
昔から、
自分がどこにいるのか
分からなくなることがあった。
周りに合わせようとしても、
うまく馴染めない。
頑張っているつもりなのに、
思うようにいかない。
自分には何があるんだろう。
何者なんだろう。
そんなことを考えながら、
ただ時間だけが過ぎていく。
そんな頃に、
カフカに出会った。
読んでいて、
少し変な感覚になった。
「これ、
自分のことじゃないか」
そう思った。
もちろん、
カフカが自分の人生を書いたわけじゃない。
でも、
世の中にうまく馴染めない感覚。
自分自身を持て余す感覚。
どこか遠くから、
自分を眺めているような感覚。
それを言葉にしている人が
いることに驚いた。
そして少しだけ、
「自分だけじゃないんだ」
と思えた。
⸻
だから、
いつか自分も、
そんな場所を作れたらと思った。
誰かを救う場所じゃない。
偉そうに何かを教える場所でもない。
ただ、
疲れた人が座れる場所。
何者かになれなくても、
そのままでいていい場所。
話したくなければ、
黙って珈琲を飲んでいればいい。
少しだけ自分を
休ませられる場所。
それが、
俺にとっての
路地裏喫茶店だった。
⸻

名古屋の細い路地。
大通りから少し離れたところ。
古い扉を開ける。
カウンターの向こうで、
珈琲豆を挽く。
「いらっしゃい」
それだけ。
特別なことは何もしない。
ただ、
「ここにいていい」
と思える席を、
一つ空けておく。
それが、
俺が路地裏喫茶店を作った理由だ。
そして今になって思う。
もしかしたら俺は、
誰かのために
店を作ったんじゃない。
ずっと探していた
自分自身の居場所を、
ようやく自分で
作っただけなのかもしれない。
今日も、
小さな灯りがついている。
誰かが来るかは分からない。
それでも、
もう少しだけ。
この店を、
ここに置いておこうと思う。
☘️大切な居場所☘️


☕️素敵な喫茶店をバックに☕️
