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【詩】アルコールと夏夜風

    岩下だんご




    えんもたけなわ 
    そろそろおひらき

    怪しいと睨んでいた呂律 
    とうとう枝豆も尽きた

    トイレを理由に席を立ち 
    頭を低くして流れ弾を避ける
    今夜はあいつか、くわばらくわばら


    夏の夜風はアルコールが溶け込んでいる
    熱を冷ますどころか酔いが更に回って
    小川を眺めたく、欄干に肘を突いた 

    黒い小川をそっと撫でたくなる
    きっとざらついた手触りだ
    そう思うと
    水面の光が彫刻刀で削ったように見えてきて
    私の体から削り落ちたものを思い出そうとした

    全ての夜の川には何かが沈んでいると見ていい
    私の想像が引き揚げたのは泥の塊
    一番上に枝豆のさやが乗っかっている
    一番下にはくしゃりと曲がった切符があった
    今はもうスイカって便利なモノがあるんだよ
    手に握れるものは少なくなっているんだよ

    夏の夜風を撫でていく
    会計前には戻れるといいが




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