
周囲から浮いていたウチが浮いたまま雲を掴みたがるお話①
ウチは物心ついた頃から周囲から浮いていた。
隣に友達と呼べるような人はいなかった。
保育園の時から1人で遊ぶのが好きだった。竹馬、缶ぽっくり、ちょっと高い所によじ登る。
その行動はウチの中で当たり前の選択だった。
今にして思えば、他人と遊ぶ選択肢はウチには無かった。
ついでに室内で遊ぶという選択肢も無かった。これに関しては後々理由が分かった。
そしてウチは同じ保育園に通う子達の『ごっこ遊び』が理解出来なかった。
「あの子たちは何をしているんだろう?」とただただ疑問だった。
即興で役を作り上げ、ストーリーをオマージュ、または1から作って皆でそれになりきる。
大人になった今でも、この遊びの難しさは一級品だと思えてならない。
世界観を共有するだなんてウチには少し高度過ぎる。
そして周囲に誰もいないまま、その環境に何の疑問も不満も抱く事もなく、ウチは小学校へと進学する。
そこが地獄と発見と恐怖が入り乱れる、『混沌』という場所とは知らずに••••••。