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関係代名詞は()と = で理解できると教えたら、親父が秒で理解した話:英文法はルールではなく「情報配置デザイン」である

    関係代名詞?
    かんたん、かんたん。

    #0. 親父よ、過去形の次は関係代名詞か

    以前、実家で英語が苦手な父と酒を飲みながら、【英語の過去形は単なる時制ではなく、距離を設けることによって話相手の自由を保証するツール】であることを説明した。

    【その時の詳細はこちら】↓

    はーなるほどと親父は納得してくれたが、実は矢継ぎ早に次の質問もされていたのだ。

    「関係代名詞もよくわからん。何で5W1Hが文の途中に入るんだ……。あとwhoとwhichとthatとか、なんで色々あるんだ……」

    人生で何度も英語に敗北してきた男の声だった。

    確かに、これは英語学習者が一生つまずき続ける「文法のラスボス」のひとつである。
    だが本質は驚くほどシンプル。

    私は父に、関係代名詞は 「カッコ」と「=」だけで理解できると説明した。

    彼は30秒で理解した。

    というわけで本日は備忘録も兼ね、『父に教えて秒で伝わった、中島板流の英語構造論』としてnoteにまとめておく。

    ---

    #1. 関係代名詞は日本語に直すと「=」であり、その後に続く文は「( )」である

    まずは本記事の基礎から。

    ● 関係代名詞
    名詞に「(追加の補足情報)」を付け加えるためのイコール記号
    ●( )の中身
    名詞の正体を「後から読み込む」補足情報

    例:
    The man who lives next door is a doctor.
    ↓
    The man (who lives next door) is a doctor.
    ↓
    カッコの中を日本語にして読むと
    ↓
    The man(=隣に住んでいる)is a doctor.

    要は( )の中に『名詞の説明文』を詰め込んでいるだけなのだ。

    ――――――

    上記を踏まえたうえで、ここからが本質。
    英語は「名詞の後に」その人、またはモノの正体を追加インストールする言語。

    日本語の文章だと「隣に住んでいる男は医者です」と、「隣に住んでいるという補足情報」を「男」の前に置いて説明する。

    一方、英語は↓

    ①まず The man と出して「誰の話か」を決める
    ②その後に(who lives next door)と追加データ・補足情報を読み込む

    という順番で情報が流れる。
    つまり関係代名詞とは、名詞の後に置いて属性を付け足すための装置ということになる。

    だから、【関係代名詞は「=」に置き換えられる】と説明したほうが分かりやすい。

    親父はここで「はぁ〜〜〜」と声を漏らした。

    ---

    #2. who / which / that の違いは“カッコの種類”

    ● who →(人専用のカッコ)
    the girl (who sings)

    ● which →(モノ・事実専用のカッコ)
    the book (which I bought)

    ● that →(最強にして万能。人でもモノでも入るフリー素材のカッコ)
    the man (that I met)
    the movie (that you like)

    さて、ここで耳聡い父は言った。

    「じゃあ全部 that でええやん」
    ……半分正しい。

    実際、口語英語は “that 無双” で回っている。

    ---

    #3. なぜ that が多用されるのか? → 情報圧縮のため

    英語の本質は省エネ設計。

    ●音が短い
    ●誤解が少ない
    ●発音が楽
    ●文章が流れる

    などの理由で、that に寄せたほうが大抵はキレイな文になる。

    例:
    This is the best ramen that I've ever eaten.
    ※仮に which を使うと堅くなる。

    また、ネイティブ話者は「言いづらい組み合わせ」を避ける。

    例えば
    the thing which changes your life

    which + changes の “ch” が連続して音が渋滞する。なので that を使う。

    the thing that changes your life
    こちらのほうが自然。

    関係代名詞含め、英語構築は単なる文法ではなく、音声デザインでもあるのだ。

    ---

    #4. that が使えないケース(ここ重要)

    万能に見える that だが、例外が3つある。

    ① 前置詞の後ろには置けない

    ○ the person to whom I spoke
    × the person to that I spoke(不可)

    that は前置詞と相性が悪い。

    ② カンマの後では使えない(非制限用法)

    ○ my father, who loves fishing
    × my father, that loves fishing(不可)

    カンマでゆるく説明する時は who / which 限定。

    ③ 所有格には向かない

    ○ the man whose car was stolen
    × the man that car was stolen(不可)

    whose(所有を表す「誰々の」)は that では代用不可。

    ---

    #5. 関係副詞(where / when / why)も“カッコ”の仲間である

    実は関係副詞も同じ構造だ。

    ● where → (場所のカッコ)
    the town (where I was born)
    = the town (in which I was born)

    ● when →(時間のカッコ)
    the day (when we met)
    = the day (on which we met)

    ● why →(理由のカッコ)
    the reason (why I left)
    = the reason (for which I left)

    つまり where / when / why = 前置詞+which が合体した省エネ形である。

    英語は本当に“圧縮の文化”だ。

    ---

    #6. 関係代名詞を省略できる瞬間(超便利)

    実は英語の70%くらいの関係代名詞は消せる。

    ルールはこれだけ↓

    ✔ カッコ内が「目的語ポジション」の時は省略できる

    This is the book (which I bought)
    → the book が「目的語」なので which は消せる。This is the book I bought で OK。

    しかし、

    The girl (who sings well) is my sister.
    → The girl が「主語」なので消せない。もし消すと、主となる動詞がどちらなのかが分からなくなるからだ。

    試しに消してみる。
    The girl sings well is my sister.

    無理やり訳すと「少女はうまく歌うは私の妹です」みたいな、主語や動詞がどれなのか分からない文章になる。だから消せない(※)。

    ※もう少し専門的に注釈。
    主語は “文をスタートさせる役割” なので、接続ピン(who)が抜けると主語がどこからどこまでなのかが不明瞭になり、文そのものが組み立てられなくなる。
    一方、目的語のポジションは「文の途中」なので、ピンが抜けても文が倒れない。

    父はここで「これ中学で習ったやつやんけ」と言いながら理解してくれた。

    なぜ分かったのか。
    学校では理屈を教えてくれないからだ。

    ---

    #7. まとめ:関係代名詞は文法ではなく情報配置である

    さて、まとめよう。

    ✔ 関係代名詞 = イコールで情報を詰め込む“カッコ構造”
    ✔ who = 人のカッコ
    ✔ which = モノのカッコ
    ✔ that = フリー素材のカッコ
    ✔ that は省エネで音もキレイだから多用される
    ✔ ただし「前置詞後/カンマ後/所有格」には使えない
    ✔ 関係副詞も“省エネのカッコ”
    ✔ 目的語なら省略できる

    父はこう言った。「今までずっと“文法”だと思ってたけど、実は“イコールで繋ぐ情報の置き方”の話だったんだな」

    その通り。
    英語は暗記ではなく、文章デザイン術なのだ。
    だって言語ですし。日本語と同じですね。

    年齢も学歴も関係ない。
    構造さえわかれば、誰でも英語は読める。

    以上、“父と飲んだ夜に誕生した中島板流・関係代名詞の設計論”でした。

    ---

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