
1杯目で書くnote 背伸びをやめる
『なんでもゼロにすりゃ良いってもんじゃないよね』
そう、その通りなの
おいしさは担保してほしいの。
今日は昼から飲みたかった。
ほんとは2日前の夜くらいがピークに飲みたくて
育児や家事、仕事に追われて飲めなかった。
今日はいいだろ、と思ってプシュッとやった昼12じちょいまわり。
こどもたちの夏がけの布団を洗った。
ベランダの物干し竿に3つ並んでいる。
カラりと晴れた良い天気だ。
午前中に細かい仕事をやっつけて、
急ぎの仕事はない。
在宅系自営業の醍醐味は、時間配分を自分で決められるところ。
新卒で営業をしていた頃に、とある人から
「自分、一杯引っ掛けてから営業行った方がええんちゃう」
と、アドバイスを受けた。
改まって人と向き合って話す。
となると肩に思い切り力が入ってしまう。
帰り道に
「何を話したんだっけ」
「あの一言は余計だった」
と一人で反省会を開くタイプだった。
お酒をのんで肩の力が抜けた私、
そこを肯定してくれたのだと感じたらちょっと好きになった。
そういえば、高校生のとき担任の先生からは
「気をてらうな」
と言われた。
今になってようやく、あの言葉の意味が少しわかる。
あれは、(わざわざすごいと思われるようなことしなくて良いよ)って、肩の力を抜けって言うアドバイスを含んでいたんですね。
全然違う意味に、個性を否定されたと感じてました。
20代の自分を思い返しても、自意識過剰も良いところで、その割に格好よかったシーンなんて思いつかない。
格好のつかなさを百貨店に並ぶ化粧品で隠した。
味見程度にしか飲めないワインを覚えようとした。
クレジットで買ったスーツを着て、
「社会の一員、大人です」
と言う顔をしていた。
歩きたくもない暗く静まり返った街を、一人で歩いて帰って、
「どうしてここで働いてるんだろう」
と思ったりしてた。
そんな、経験の浅い20代の頃は発泡酒を手に取らなかった。
あの頃、お酒は肩の力を抜くためのものではなくて、大人の象徴だったから。
大人はホンモノのお酒を嗜んで、アルコール度数の高いお酒に怯んだりしないもの。だと思っていたから。
今、昼間に発泡酒を飲むことを楽しみにいそいそと仕事を片づけ、
積読を傍に重ねてダイニングテーブルに腰掛ける私は、
年齢だけなら間違いなく「大人」なのだけれど、
思っていたのとは随分違う生き方をしている。
グラスに注いだ淡麗は名前を裏切らない爽やさで、ごくごくと飲んでしまう。
合わせるものを選ばなさそうでホッとする。
特別な日ではなく、日常に寄り添ってくれる余韻を残さないキレのよさ。
貴重な一本なのに、本の1章も読み終わらぬうちにあっという間に飲み干してしまった。
あぁ、2本目がほしい。
でも、ここで弁えているのが、大人。
まだ今日という日は残っている。
