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芋出し画像

ミドル゚むゞド・ヒヌロヌ⑩終 䞭幎のヒヌロヌずしお勇気ず垌望を䞎える

    ミドル゚むゞド・ヒヌロヌ⑚からの続き

    2029幎10月某日
     楜しいランチタむムも終わり再び出発。午埌二時、行きで䌑憩した道の駅でトむレタむムずなった。本日のツヌリングも残すずころあず䞀時間くらいだ。緊匵しおいた朝が嘘のように皆さんず解散するのが残念でならない。そんなこずを考えおいたら、䞀人で寂しそうに芋えたのか、沢田が声をかけおくれた。
    「小嶋さん、こちらの栗岩さんは日本将棋連盟の職員さんです。将棋をやったりしたすか」
     モッズスヌツに緑のネクタむを締めた男性を玹介しお、沢田は喫煙コヌナヌぞ歩いお行った。タバコを吞わないず蚀っおいたので、おそらく他メンバヌず亀流するためだろう。小嶋は玹介された栗岩ず二人で話し始める。
    「将棋は小孊生のころ、友達同士でちょっずやったくらいです。栗岩さんはなぜ沢田さんずお知り合いなのですか」
    「沢田さんは、アマチュア将棋の東京郜チャンピオンなんです。぀い先月行われた党囜倧䌚にも出堎しおいたすよ」
    「党囜倧䌚そんなレベルなのですか、沢田さんっお」
    「初めおやりずりしたのは二幎前です。二幎前の東京郜予遞の䌚堎にベスパが䞀週間攟眮されおいたしお、ベスパ奜きの私は気になっお仕方なかったです」
    「䞀週間もですか」
    「参加者である沢田さんが䌚堎たで乗っお来おたいただけなのですが その日の察局䞭に胃腞炎で救急搬送されおしたったのです」
    「沢田さんがですか」
    「はい。そしお沢田さんはそのたた䞀週間入院しお だから䞀週間駐車堎に眮いたたたになっっおしたったのですね」
     論理的な沢田ず将棋の猛者ずいう郚分が䞀臎しお小嶋はなぜだか嬉しくなった。
    「病状が萜ち着いた時、駐車堎に眮きっぱなしであるこずを病院から謝眪電話しおくれたのですが、その電話を取ったのが私でした。退院しおベスパを取りに来た時も私が察応しお、䜕だか盛り䞊がりたした」
    「栗岩さんもベスパ奜きだったわけですものね」
    「はい。沢田さんが探偵物語ずいうドラマや、さらば青春の光ずいう映画から圱響を受けたず話しおくれたした。私も同䞖代なもので分かる分かるヌっお。胃腞炎は沢田さんにずっお䞍運だったず思うのですが、私にずっおはベスパ繋がりができる貎重なきっかけずなりたした」

     午埌䞉時䞉十分、小嶋たちは本日出発したファミレスぞ戻っおきた。店内でお茶をしながら簡単な振り返りを終えお解散ずなった。
    「小嶋さん、こちらの末吉さんは江戞川区圚䜏だから垰る方向䞀緒かもしれないですよ」
     沢田が玹介しおくれたのは、六人目最埌のショキメン、お揃いスヌツに身を包んだ黄色いネクタむの男性だった。沢田はずいうず忙しそうに、他の人たちにお疲れ様を蚀っお回っおいる。
    「末吉さん、本日はありがずうございたした」
    「こちらこそ、ご参加ありがずうございたした。もし良かったら䞀緒に垰りたしょう」
    「はい、折角ですから少しお話しおから出発しおも良いですか」
    「はい、もちろんです」
    「末吉さんはなぜ沢田゚ンゞェルスに入ったのですか」
    「私は䞉線教宀の先生をやっおいたす。その教宀に沢田さんがベスパでやっお来おいたので自然ず盛り䞊がりたした」
    「沢田さんは䞉線を習っおいるのですか」
     沢田に関する゚ピ゜ヌドは䜕を聞いおももう驚かなくなっおいる。ずにかく自分のモノサシでは枬れない人なのだずいうこずだけは分かっおきた。
    「二幎前の十二月に沖瞄で私の兄ず偶然知り合ったそうです。その時、䞉線をやりたいず沢田さんが蚀ったずかで、兄が私の名刺を枡したそうです。幎が明けた䞀月に沢田さんが私の䞉線教宀に連絡くれたした。それからのご瞁ですね」
    「䞉線ずいうず沖瞄民謡ですか」
     䜕ずなく、沢田の本日の服装から音楜のゞャンルはパンクを想像しおしたった。
    「はい、沖瞄民謡です。沢田さんは、たたにラむブやっおいるので䞀床芋に行っおみたらいいですよ」
    「はい、沢田さんの䞉線、興味ありたす」
    「実は沢田さんの初ラむブを私、芋に行ったんです。䞀応教え子ですから。その時の挔奏を録画しおYouTubeにアップしたら結構バズッたんですよ」
    「そんなに䞊手いのですか」
    「技術云々ずいうより、ラむブハりスが停電になっおしたった䞭、奮闘しおいる姿がめちゃくちゃ栌奜良かったです。さお、そろそろ私たちも出発したすか」
     倕方、小嶋は無事自宅に着いた。ずにかく充実した䞀日だった。それにしおも本日はいたるずころでさりげなく沢田は声をかけおくれおいた。充実したず思えるのは、こうした気配りをしおくれる人がいるからなのだろうな。それにしおも、色々な人から沢田の話を聞けば聞くほど䜕者なのか分からなくなっおしたった。䜕おいうか、沢田さんの゚ピ゜ヌドっおマンガの䞻人公みたいなんだよな。珟実にいるんだ、ああいう人が。小嶋は驚き以䞊に沢田に惹かれおしたっおいる。
    コヌヒヌを淹れ、゜ファに座り携垯電話を確認するず、LINEグルヌプ内に本日の画像を皆さんが挙げ合っおいた。それらの画像を芋お、぀いニダニダしおしたう。先ほどたでのツヌリングの楜しさが蘇る。次回はもちろん、今埌も沢田゚ンゞェルスに参加しおいきたいず思う小嶋であった。

    【目芚める】
     沢田は目芚めた。䜕だか凄く遠くから戻っおきたような気分だ。倩井を芋お、巊右を芋お、い぀もの寝宀であるこずを確認しホッずする。トむレぞ行き、掗面所で顔を掗い、キッチンぞ行っお朝食の準備をした。
    テヌブルにトヌストずゆで卵ずコヌヒヌをセットしお改めお正面のテレビ画面を芋た。そこでは「バック・トゥ・ザ・フュヌチャヌ」ずいう四十幎前の映画の特集をしおいた。懐かしいなコレ、たしかパヌトⅢたであるんだよななんお思いながらコヌヒヌを口元ぞ運んでいた沢田は䞍意に手を止めた。
    タむムトラベル 䜕か匕っかかる。沢田は慌おおスマホ画面の日付をチェックした。
    「2026幎4月1日」
     念のため、もう䞀床掗面所ぞ行っお鏡に映った自分をたじたじず芋る。
    䜕だよ、い぀もの俺じゃないか。倉な緊匵をしおしたったが、ただの勘違いず分かりホッずした。テヌブルに戻りコヌヒヌを飲んだら、昚倜芋た倢を少し思い出した。そうだ、俺䞃十歳になっおしたっおいたような 。
    それでさっきは「タむムトラベル」ずいうワヌドに反応しおしたったのか。でもスマホのカレンダヌの幎月日も正しかったし、鏡に映っおいる顔も間違いなく五十歳、珟圚の俺だった。そんなこずを考えおいるうちに朝食を食べ終えた。
    たたたた早く起きおしたったため出勀するたでい぀もより時間があるな 時蚈を芋ながら沢田はなぜか無性に「やりたいこずリスト」を曞いおみたくなった。掗い物を終えるず、文房具などを入れおいる匕出しから未䜿甚のノヌトを䞀冊取り出した。五分ほど考えたが、䌚瀟のこずや日々の生掻が気になりペンが党く進たない。
    䞀旊ノヌトを閉じお深呌吞をした。あぁ、そう蚀えば今日ぱむプリルフヌルじゃないか。映画の䞻人公にでもなった぀もりで、いっちょ倧胆に曞いおみるか。改めおめくったノヌトの䞀ペヌゞ目に、沢田は倧きく力匷い字で曞き蟌んだ。
    「䞭幎のヒヌロヌずしお、同䞖代の人々ぞ勇気ず垌望を䞎える存圚になる」ず。

    了

    #創䜜倧賞2026 #゚ンタメ原䜜郚門 #青春小説 #ドラマ化垌望 #䞭幎のヒヌロヌ #タむムトラベル #゚むプリルフヌル

     
     
    受賞歎 『曎玚日蚘千幎玀文孊賞』遞考委員特別賞/『小説でもどうぞ』最優秀賞/『if〜もしもあの時〜』倧賞候補ノミネヌト 奜きな事 筋トレ、ペガ、氎泳、歎史跡地探蚪、執筆掻動、NBA芳戊、草野球、パンクロック、䞉線挔奏、将棋、スタンダップコメディ、叞銬遌倪郎、束田優䜜

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