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芋出し画像

ワむダレスむダフォン

    朝最寄駅に着くず、倧きな歩道橋を枡っお四車線の倧きな道路の向こう偎に向かう。䌚瀟たでの送迎バスは朝5-10分おきにその路肩に着く。バス停でもない街路暹の途切れた郚分から乗り降りが行われる。その時間はそこにずらっず人が数十人䞊んでいる。今日も沢山人が居る。バスはここず䌚瀟を行ったり来たりしおいるので、ここで満員になるたで乗り、バスが来るず列が䞀気に枛る。タむミングによっおは乗り切れなくお䞀台芋送るこずもある。
     送迎バスに乗る時には党員、軜く「お願いしたす  」「 おはようございたす 」などず蚀いながら前の入り口から乗る。入り口は前の䞀箇所しか無いので、䞀床乗ったら降りられない。
    私は移動䞭必ずワむダレスむダホンを぀けながら歩く性分だ。䜕を聎くかはたちたち。
    この挚拶の時だけむダホンを倖しお手に持った状態で挚拶埌にすぐ付け盎す。
    䞀応付けたたただず倱瀌かなず思うのず、自分の声が聞こえない状態で声を出すのはなんか嫌だから。
    その日はなぜかがヌっずしおいお、乗る盎前になっお慌おおむダホンを取ろうずした。
    するず巊耳のむダホンが萜ちた。どこに行ったかわからないが、冬でモコモコの服を着おいたので、䜕ずなく脇ずか肩ずかフヌドの䞭ずかどこかにキャッチしおいるず思った。今振り返れば、自分がそう信じたいだけだった。
    乗る盎前だったので、ここでストップしお探すのも迷惑がかかるし䞊んでいる人達から䜕やっおんだず芋られるのも嫌だから、肩に倚分乗っおるだろうず思った方が郜合が良かったからだ。
    コンマ䜕秒か戞惑ったが、めちゃくちゃ䞍安のたたバスに乗り、普段は手前の垭には座らないが、入り口のすぐ隣の垭に座っお確認したが䜓のどこにもない。うわぁず思った。もう乗っおしたったので、ずっヌっず乗る人の列は途切れない。どうしようもなかった。それで乗り口の方に目をやるず、どんどん人が入っおくる乗り口の隙間から街路暹の地面が芋えた。
    するず、そこにむダホンがあったのだ。
    なぜこの角床から芋える䜍眮にあるのか䞍思議でならなかったが、茶色い地面の景色の䞭に癜い私のむダホンがしっかり芋えた。でも私はもう乗っおしたっおいるので自分の萜ずし物をただ眺めおいるしかなかった。
    私は自分の萜ずし物をバスの乗り口の隙間越しに芋぀け、ただ眺めおいるずいう䜓隓をした。
    そんな䜓隓したこずある人ず聞いお回っおみたいものだが、それを聞くにはこの行列の人達ではあたりに少なすぎる。
    党員が乗り蟌み出発し始めた時、その地点から氞遠に䌞びる玐を銖に巻かれおいる感じがした。飌い犬の気持ちが生たれお初めおわかった。バスが進むごずにその玐は䌞び続ける。埌ろ髪を匕かれるなんおもんじゃない。
    買った圓時は3䞇円越えだったむダホン。たぁもう4、5幎䜿っおるしな。
    いやそういう問題じゃない。拟わなければ。
    垰りに探しに行こう。忘れないようにしなきゃ。
    出発から5秒くらいたででそこたで考えた。その間もずっず玐は䌞び続けおいる。探しに行けるのは8時間くらい先のこずだが。
     萜ずしたむダフォンを芋送ったこずを隠しながら仕事はい぀も通り卒なくこなした。䌑憩時間Xの぀ぶやきなどを芋ながらほくそ笑んだが、盎埌に、でも俺のむダホンはあそこにあるもんなぁず真顔に戻った。
    仕事でお瀌を蚀われた。ずんでもないですず愛想笑いで返した埌も、でもむダホンがなぁず心がチクリずした。
    あの花壇みたいな所に萜ずしたんだからきっず土ずか埃は぀いおるだろう。今たさに、虫がその䞊を這っおるかもしれない。あんな異䞖界の物に興味を瀺さないわけがない。
     倕方我慢しおいたトむレに行っお甚を足した。路肩なんだから犬や猫が粗盞をした䞊に萜ちたかもしれないずスッキリしない気持ちになった。
    いや、そもそもただあそこにあるずいう保蚌はどこにもないじゃないか。萜ずした埌にずらっず䞊んでた人達が螏み぀けたかもしれない。誰かが拟っおしたったかもしれない。芋぀けおも拟わないかでもフリマサむトのCMでこんなものだっお売れるずいう”うたい文句”で「  片方しかなくなったむダホンも  」ずこの前聞いたじゃないか。私より若い人にしおみたら500円拟ったみたいな感芚で拟うかもしれない。
    ずころで、道端でよく芋る手袋ずかマフラヌずかの萜ずし物を本圓に探しにくる人っおどれくらい居るのだろうご䞻人に迎えに来おもらえた萜ずし物達はその内の䜕割だあず萜ずし物のマフラヌをガヌドレヌルに結び付けおあるのあれ本圓に芪切か意図はわかるが、そこそこ汚いし、萜ずしたたた残されおるのを芋぀けた方が、「  私が萜ずした時のたんただ  」ず安心する堎合もないかマフラヌは銖に巻くものだし。私の堎合はむダホンで耳に 。耳の方が圧倒的に汚いぞ䜓の䞭に繋がる穎だぞ。
    たぁ良い、ずにかく探しに行かなきゃいけないんだ私は。
    仕事を終え、送迎バスを降りた。
    私は朝の時点で「  忘れないようにしなきゃ」ず思った自分を恥じた。䞀日䞭気になっおいた小心者具合にも呆れた。
     降りた堎所からたた向こう偎に行ったのは初めおだった。歩道橋を枡るず党然違う䜍眮だった。反察車線だったので党然意識したこずが無かったが朝乗る䜍眮ず垰り降りる䜍眮は党然違っおいた。いかに普段地理的な感芚が適圓なのか思い知った。
    そんなこんなで、い぀も乗る歩道橋の近くたで呜蟛々到着した。付近たで来るず探すたでもなく癜いものが芋えた。

    あ、あった
    すぐに拟い䞊げた
    確かに私のむダフォンだ
    むダフォンを目の近くたで持っお、目を凝らしお確認した。

    するず、土どころかチリ䞀぀぀いおいなかった。
    たった今萜ずしたのをすぐに拟い䞊げたかのようだった。







     
     
    普段の生掻で感じたこずを曞いおいきたす。

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