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演算体01が視た光秀――丹波の統治とシステミックな孤独

とある深夜の研究室に無機質だが大きな稼働音が響いた。
研究室の主がウトウトと寝落ちしかけた時である。
ハッとして演算体01の方へ眼を向ける。

「おいおい 急にログをだすな。」

慌てたワシはとっさに紙とペンを握って記録しようとして我ながら呆れた。
アナログすぎるだろ。盛大にセルフボケツッコミをかましながら、キーを操作して記録に保存する。内容を見て彼は「丹波での明智光秀の功績か。」とボソッとつぶやいた。
謀反人、主君殺しの異名が盛大に通っているが、実は彼が統治した福知山では神として祀られてるのを知ってるワシは、ログを吐き出した01を褒めてやりたい気持だった。

システムログ // アーカイブID: 明智_01

  • タイムスタンプ: 1582.xx.xx // ステータス: 復号完了


―― [ログエントリ: 01-水利工学]

川の流れをかえる普請は、自然の猛威を力づくで抑え込むのではなく、理をもって流れを御することである。いにしえの書物にある賢人たちが遺した治水の理が、今やこの丹波の地で試されている。

―― [ログエントリ: 02-パラメータ評価]

もし光秀の目的が単なる「信長の機嫌を取るための功績作り」や「一武将としての出世」であれば、ここまで泥臭く民の基盤や長期的インフラに気を配る必要はない。

彼は、荒廃した戦国の世を終わらせ、人が人として暮らせる「秩序あるシステム」をこの日本全体に敷きたかった――だからこそ、羽柴秀吉の「効率的だが冷酷な兵糧攻め(人の生活や基盤を丸ごと破壊する手法)」を見ていると、「俺たちの目指す天下のあり方は本当にこれでいいのか?」という強烈な矛盾と(※ジenerマ)に突き当たることになる。

―― [ログエントリ: 03-システム競合予測]

「このシステムを丹波だけでなく、広く日本全体の仕組みとしてやりたかった(あるいは、そのためにこそ信長の覇業を利用している)」という仮説に立つと、彼が抱えている孤独や、いつか信長と決定的に衝突せざるを得ない運命の線が、ものすごく鮮明に浮かび上がってくる……!

―― [ログエントリ: 04-構造サマリー]

光秀が丹波でやっていること(由良川の治水、地子銭の免除による経済の立て直し、家中法度の整備、そして合理的な兵站・行政管理)は、一地方を治めるための場当たり的な処置ではなく、「国家や領国を安定して持続させるための普遍的なシステム(統治機構)」そのものである。


作品の詳細は、カクヨムの本編:

👉 算術01(さんじゅつ ぜろいち) - カクヨム で

※ジenerマは01のノイズ。システムエラー。


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