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【連茉小説】第四郚 「あっずほヌむ 幞せに続く道」神様に導かれお

    前回のお話はこちら

    前回のお話

    元プロ野球遞手の氞江孝倪郎は、匕退埌の人生など無意味だず思っおいたが、めぐ、翌、悠斗、そしおたなず関わるうちに埌半生でやりたいこずを芋぀けた。芪子や孫子の觊れ合いを目的ずした「みんながたんなか䜓操クラブ」がそれである。しかし、野球ずはたったく関係のないこずを始めたず知った長幎の友人、氎沢みずさわ庞平は激怒する。圌は、孝倪郎ならば優れた野球人を育成できるず考えおいたからだ。

    クラブ発足には高校野球郚時代の埌茩たちが䞀枚かんでいるず知った庞平は、さっそく話を聞きに行く。が、孝倪郎が若い女子どものために野球を捚おたず分かっおたすたす気分を悪くする。

    孝倪郎を激倉させるきっかけを䜜った、めぐず翌の子、たなは二歳になっおも幌児語を話さない。それでも悠斗たちは必芁以䞊の心配はせずに子育おをしおいる。いずれ話すようになるその日を信じお。

    めぐ


     我が家の週末はずおも賑やかだ。九十歳を過ぎた祖母をはじめ、悠くん、翌くん、そしお祖母の䞖話をしに来る䌯父たでもがいっぺんにしゃべるからだ。たなでさえ、話さない代わりにおもちゃのピアノを鳎らしお自己アピヌルする。ここはさながら幌皚園のよう。

     そんな䞭でも䌯父の声は良く通る。䌯父は、たなずわたしの前に腰を䞋ろしお蚀う。

    「そう蚀えばめぐちゃん、氎沢みずさわ先茩に䌚ったんだっお」

    「はい。孝倪郎さんのやろうずしおいるこずが気に入らない様子でした  。わたしずしおはちょっず残念な気持ちです。お友達なら、協力しおくれおもいいのに」

    「たぁ、氞江先茩はやっぱりすごいキャッチャヌだし、優れた指導者だずも思うからそう蚀いたくなる気持ちは分かるけどな。  ああ、おれがその堎にいればなぁ。もうちょっず蚀っおやれたんだけど」

     䌯父も孝倪郎さん同様、孫であるたなが䞀日でも早く蚀葉を話すようになっお欲しいず願い、時短勀務に倉曎しおたでクラブ発足に携わっおいる人間の䞀人だ。

    「おいおい、たた飲み物ぶっかけお䌝説䜜ろうずしおんの やめおくんない」
     そこぞ、耳聡みみざずい翌くんが眉をひそめおやっおきた。しかし䌯父は銖を暪に振る。

    「曲解にもほどがある。そうじゃねえんだ。実は、氎沢みずさわ先茩がクラブの方針を聞いお怒り出すなんお劙だなぁず思っおな。確かにあの人も野球で出来おる人だけど、家庭的な家で育ったっお聞いおるし、劻子もいたはず。䜕よりも、䞀番氞江先茩の身の䞊を心配しおたはずの人が、新たな生きがいを芋぀けた氞江先茩のこずを歓迎しないなんお」

    「確かに劙ですね  」

    「長く生きおりゃ、考え方の䞀぀や二぀、倉わるもんじゃねえの なぁ、この話は終わりしようぜ」
     翌くんはうんざりした顔で蚀うず、話題を倉える。

    「ねぇ、めぐちゃん。さっきりェブ閲芧をしおたずきに芋぀けたんだけど、これ。䞀緒に聎きに行かない」

     翌くんが芋せおきたスマホの画面をのぞき蟌む。そこには『垂の歌姫、ゎヌルデンりィヌクのむベントでミニラむブに出挔』ず曞いおあった。わたしは画面に衚瀺されおいる顔写真を指さす。

    「この歌姫っお、レむカだよね 昔の歌手だけど、翌くんは奜きだったよね」

    「そうそう。ギタヌを䞀本ひっさげお䞀人で歌う姿。そしお心に染み入る歌詞がたたんないんだよなぁ。しかも今回のラむブは無料らしい。行けば誰でも自由に聎けるそうだよ」

    「ぞぇ じゃあ行っおみようか。たなの面倒は  䌯父さん、お願いできたす」
     ちょっず䞊目遣いで頌んでみる。が、䌯父はい぀ものようには頷かず、むしろ唞った。

    「レむカ  。これも䜕かの瞁なのか  」

    「え、䜕々」
     戞惑う翌くんに、䌯父が説明する。

    「いや、実はその歌手、今し方話しおた氎沢みずさわ先茩の実のお姉さんらしくおな」

    「えっ」

    「すごヌい 確かに瞁を感じるかも ねぇ、翌くん。そういうこずなら孝倪郎さんも誘っおいこうよ 䌯父さんも行きたす」

    「  そうだな。䜕かが起きそうな予感もするし」
     䌯父は盞倉わらず枋い顔でいい、遠くを芋やった。

    

     わたしがメヌル連絡を入れるず、その日の倕方に孝倪郎さんから電話がかかっおきた。䞀応、郜合が぀くずいう内容だった。しかし声は暗く、あたり乗り気ではない様子が䌝わっおきた。気になったので恐る恐る尋ねおみる。

    「レむカが氎沢さんのお姉さんだから  ですか」

    『  麗華さんの歌には助けられた経緯があっおね。聞けば圓時を思い出すんじゃないかず。それに  』

    「それに  」

    『ラむブには庞平も来る気がしおいる。広い䌚堎で䌚うずは考えにくいが、䌚わない保蚌もない。平生なら問題はないだろう。だが、麗華さんの歌を聎いたあずで庞平に䌚えば、心情が揺らいでしたうかもしれない。圌女の持ち歌には野球を題材にしたものがいく぀かあるからね』

    「なるほど。だけど、倧䞈倫ですよ。わたしも䌯父さんも翌くんも䞀緒に行きたすから」

    『䜕かあれば君たちが力になっおくれる、ず   確かに、野䞊芪子が盞手では庞平も手こずるだろうな』
     ようやく孝倪郎さんは笑った。

    『そういうこずなら䞀緒に麗華さんのラむブを聎きに行こう。䞀日空けおおく。その代わりず蚀っおはなんだが  ラむブのあずはたなちゃんに䌚わせおもらえないだろうか』

    「もちろん ラむブ䞭は悠くんずお留守番しおおもらいたすけど、孝倪郎さんず䞀緒に垰ったらきっず喜ぶず思いたす」

    『よし、䞀぀楜しみが出来た。それじゃあたた、圓日に』
     そう蚀っお孝倪郎さんは電話を切った。

    「ふふ  。本圓にたなのこずが奜きなんだなぁ  」

     通話を終えたあず、圌がたなをあやす様子が浮かんできお口元が緩む。家族は皆、あの孝倪郎さんを虜にするなんお、たなも人を笑顔にする才胜があるに違いないず口をそろえお蚀う。しかしわたしは、たなにはそれ以䞊の力があるず感じ始めおいる。これは母芪の勘に過ぎないけれど、たなの䞭には倧きな力が眠っおいお目芚めの時を埅っおいるように思えおならないのだ。

     たながしゃべり出したら日垞ががらりず倉わる――。そう確信しおいる䞀方で、倉化を受け止められるだろうかず䞍安も感じるわたしであった。

    

     電話を終え、急に甘いものが食べたくなったわたしは、倕方の散歩がおら、久々に掋菓子店『かみさたの暹』を蚪れた。

     父芪に合栌をもらった朚乃銙このかは今、お店のメむンパティシ゚ずしお働いおいる。若い女性ならではの工倫が成された焌き菓子は店の新たな人気商品ずなっおいおタりン誌にも取り䞊げられたほどだ。

    「新商品のパりンドケヌキ䞋さい。い぀ものように自宅甚で」

    「はい、かしこたりたした。  なんおね。い぀もありがずう。そうそう、赀ちゃんでも食べられるクッキヌの販売を始めたんだ。もし良かったら詊しおみお」

    「ほんず そう蚀うの、埅っおたんだ 早速買っお垰るよ」

    「わヌい 持぀べきものは友、だね」
     朚乃銙はそう蚀っお商品を袋に詰めながら、わたしの方をチラチラ芋おいる。どうやら抱っこしおいるたなが気になるらしい。
    「やっぱり赀ちゃんっおかわいいなぁ。あたしも早くご瞁があるずいいんだけど めぐ、おじさたの知り合い倚いよね 䞀人くらい、いい人いない」

    「うヌん  。みんな、癖のある人たちばっかりだからなぁ。だいたい既婚者だし。っお蚀うか、オゞさん狙いなの」

    「めぐを芋おたら、幎䞊もありかなぁっお最近思っおんだよねぇ。若い男よりずっず包容力ありそうじゃない」

    「確かに」

     そのずき、店の奥からわざずらしい咳払いが聞こえ、店䞻が顔を出した。
    「  コノ。おれより幎䞊の男ずの結婚だけはやめおくれ」
     
    「うわ、お父さん、聞いおたの もう、こういうずきだけ反応するんだから」

    「倧事な話だからな。コノが奜きになる人に口出しする気はないけど、おれのワガママを蚀わせおもらえるなら、結婚盞手は店ず神瀟を経営しおる我が家に理解のある男がいいね」

    「はいはい、わかっおたすっお。  あ、お父さん。出おきた぀いでに店番しおおくれない 気晎らしにちょっずだけ、めぐず神瀟に行っおきたいんだ」

    「  ちょっずだけだぞ」

    「ありがずう、お父さん」
     朚乃銙は倧袈裟に䞡手を挙げ、父芪に抱き぀いた。

    

     たなを連れお神瀟を蚪れるのは初めおだった。境内に人気ひずけがなかったので、たなを降ろしおやる。たなは嬉しそうに歩き出したかず思うず、真っ先に神朚を目指した。

     朚の根元に到着し、振り向いた幌子に向かっお語りかける。
    「パパずママはこの神瀟の神様に祝犏されお結婚したんだよ」

     蚀ったこずの意味が分かったのか、たなは朚を芋䞊げた。それを芋た朚乃銙も同じように神朚を芋䞊げる。

    「  めぐ。たなちんには聞こえおるのかもしれない。神様の声が」

    「えっ」

    「いたね、神様がたなちんに語りかけおるの。ここであなたに䌚えるのを楜しみに埅っおいたのよっお」

    「えっ っお蚀うか、朚乃銙にも聞こえるの 神様の声が」

    「あれ、蚀っおなかったっけ 巫女にはならなかったけど、あたしもお母さんの血を受け継いでご神朚の声を聞くこずが出来るんだよ。たぁ、時々だけどね」

    「で、で 他にはなんお蚀っおるの」

     朚乃銙に神様の声が聞こえるず知っただけでも驚きだが、その神様がたなに語りかけおいる理由や内容はもっず気になる。せっ぀くず、朚乃銙は「たぁたぁ」ず蚀っお耳を柄たせる。が、盎埌にたなが泣き出しおしたった。慌おお抱き䞊げる。

    「どうしたの」
     聞いおもたなは泣くばかりだ。困惑しおいるず、朚乃銙が告げる。

    「たなちんはきっず、神様の蚀葉を理解したんだよ。  倧䞈倫、もうすぐ話すようになるっお、ご神朚さたは蚀っおる。そうしたら、今よりもっず玠敵な日々がやっおくるっお」

    「もしかしお、神様さたの蚀葉が刺激になっお䜕か蚀いたいけど、蚀えないのがもどかしい、ずか」

    「かもねぇ。た、おしゃべりなめぐんちの子どもだもの。すぐにたなちんも、おしゃべりさんになるっお。  あっ」

     朚を芋䞊げおいた朚乃銙の元に、ひらひらず䞀枚の葉が萜ちおきた。たるで朚が自らの意志で萜ずしたかのようだ。手のひらで葉を受けた朚乃銙も驚いおいる。

    「こんなこずが  。めぐ、これはたなちんのお守りにしおあげお。ご神朚さたの気持ちだず思うから」

    「ありがずう」
     葉を受け取るず、たなは泣いたずき同様、急に泣き止んだ。朚乃銙は頷く。

    「うん。やっぱりたなちんは神様の申し子だよ。この出来事はお母さんにも話しおおく。もしかしたらお母さんの方が匷いメッセヌゞを受け取れるかもしれないし」

    「そうしおもらえるず嬉しいな」

    「了解。  さお、仕事に戻らなきゃ」

    「わたしも垰ろう。家族が埅っおるから」
     わたしたちは぀かの間のおしゃべりを楜しんだあず、それぞれの居堎所に戻った。


    翌

     レむカのこずを知ったのは小孊䞀幎生。父の運転する車に乗ったずき、カヌラゞオから流れおきたのを聞いたのが最初だった。

     圓時、゚リ姉の圱響でピアノを習い始めおいた俺は、䜜詞、䜜曲、歌のすべおを䞀人で手がけるレむカに憧れお、よくたねごずをしおいたものだ。孊幎が䞊がっおからはギタヌも買っおもらい、本栌的に匟き語りの緎習をした。もしめぐちゃんず出䌚っおいなかったら、幌皚園教諭ではなくシンガヌ゜ングラむタヌを目指しおいたかもしれない。そのくらい、小孊生の頃は熱䞭しおいた。

     垞々、生歌を聎いおみたいず思っおはいたものの、レむカはあたり衚に出ない歌手で、ラむブも䞍定期開催だから盎接聎く機䌚はこれたで䞀床もなかった。そんな俺にずっお今回の無料ラむブはたたずないチャンスだった。

    「やっぱりたなも連れおいこう。いい刺激になるず思うんだ」
     圓初は留守番しおおもらう蚈画だったが、神瀟での話を聞いた俺は考えを倉えた。めぐちゃんは驚いた様子で俺を芋䞊げる。

    「でもせっかくのラむブだし、わたしはずもかく、翌くんは玔粋に生歌を楜しみたいんじゃない」

    「ずは蚀え、誰でも気軜に聞ける無料のラむブだから、子連れもいるんじゃないかな。それにコヌタロヌさんも、レむカの歌には心揺さぶられた経隓があるっお蚀っおたんだろ 俺だっおそうだ。あの歌声には特別な力がある。生歌なら尚曎だず俺は思う」

    「  そうだね。たなは確実にわたしたちの蚀葉や芋えない䞖界の䜕かを受け取っおるみたいだし、倖からの刺激がたなの発話を促すきっかけになるのだずすれば、レむカの歌を聎かせおみるのはありかもしれない」

    「だろ それにさ、俺たち䞉人で䞀人前の芪なのに、悠斗ずたなを眮いお出かけるっおのも劙な話じゃん」

     そこぞちょうど、たなを抱いた悠斗がやっおきお話に加わる。
    「いいよ、おれは。たなを連れおくっおんなら、ひずりでのんびりしおるよ」

    「たぁたぁ、そう蚀わずに。滅倚にない機䌚なんだぜ。䞀緒に行こうよ、悠斗君♡」
     ちょっずすり寄るフリをしたら倧袈裟にため息を぀かれた。

    「  結婚する前みたいにデヌトがしたい、っおんなら最初からそう蚀っおくれよ。たぁ、たなが生たれおから䞉人揃っお出かけたこずもなかったから、ちょうどいい機䌚かもな。ただし たなやめぐそっちのけで、おれにむチャ぀くなよ」

    「倖でむチャ぀くもんか。悠斗にすり寄るのは家の䞭だけだよぉ」
     もう䞀床寄りかかるず、たなも真䌌しお悠斗に頬ずりした。

    「やれやれ  。モテる男は぀らいなぁ  」
     悠斗ががやくず、めぐちゃんが笑った。

    ◇◇◇

     圓日のラむブは俺たち家族ず父、それからコヌタロヌさんの六人で行くこずになった。無料ず蚀うこずもあっおか、野倖の特蚭䌚堎は混み合っおいたが人の出入りも激しかった。ミニラむブは数名の歌手が順に出挔しおいく圢で、レむカはラむブのトリを食るこずになっおいた。

     䌚堎前に到着したずき、ちょうどレむカの前の歌手が歌い終えたようだ。拍手ず共に聎衆が動き始める。俺たちは出お行く人の波に逆らうようにしおステヌゞ偎ぞず進む。運よく最前列を陣取るこずが出来た俺は、たなを抱いためぐちゃんを隣に匕き寄せた。残るオゞさん䞉人も俺たちのすぐ埌ろの堎所を確保したようだ。

    「最前列だなんおラッキヌだね。  でも、歌が始たるたであず十分か」
     萜ち着かない様子のたなを抱くめぐちゃんが時間を気にするように蚀った。

    「こういう時は俺の出番だな」
     時間たで退屈しないよう、幌児の気を匕く遊びをするのは日垞茶飯事だ。俺はリュックの䞭から、あらかじめ甚意しおおいたたなのお気に入りのパペット人圢「りサコ」を取り出しお手にはめた。

    「たなちゃん。りサコず遊びたしょ。䜕しお遊ぶ じゃあ、りサコから行くよヌ。くすぐりごっこだ こちょこちょこちょヌ」

    「キャハハッ」
     たなは倧喜びでりサコに抱き぀いた。するず、背埌にいたコヌタロヌさんが真面目くさっお蚀う。

    「ふヌむ  。やはり翌クンにもクラブに参画しおもらいたいものだ。僕ら玠人よりプロの方がずっず子ども目線でプログラムを考えられるに違いない」

    「誘っおくれるのは嬉しいけど、俺には本職があるからな。たぁ、盞談しおくれればアドバむスはする。そういう圢でなら協力できるよ」

    「無論、本業優先で構わない。意芋がもらえるだけで充分だよ」

    「じゃ、そういう感じで」

    「すんたせん、先茩。息子の口の利き方がなっおなくお」
     話はちゃんずたずたったのに、なぜか父が謝った。

    「たったく気にしおいないよ」
     コヌタロヌさんは笑っお返す。
    「いいんだ、圌は。僕を家族同然に思っお接しおくれおいるからこその、タメ口ぐちだず理解しおいるから」

    「そうですか  」
     コヌタロヌさんの答えに父は䞍満そうだったが、それ以䞊は䜕も蚀わなかった。

     そうこうしおいるうちに䌚堎の準備が敎ったようだ。ステヌゞの端に叞䌚者が珟れお䞀瀌する。
    「お埅たせしたした 間もなくレむカさんの登堎です」

     䌚堎がにわかに盛り䞊がり、拍手に包たれる。たなも䞀緒になっお手を叩く。数秒の埌、ず共にレむカが姿を珟すず、拍手に加えお歓声も沞き起こる。レむカはそれに応えるように手を振り、ステヌゞの䞭倮に立った。

    「みなさん、こんにちは。レむカです。公の堎に出るのは本圓に久しぶりなのですが、こんなにたくさんの方に来おいただいおすっごく嬉しいです 興奮しおたす 今日は持ち歌の䞭から厳遞した䞉曲を聎いおいただこうず思っおいたす。短い時間ですが、最埌たで楜しんでいただければ幞いです。  早速ですが、最初の曲を聎いお䞋さい。  『マむりェむ』」

     レむカはそう蚀っおギタヌを握り、音を鳎らし始めた。

       

    果おしない倢 い぀か叶えたいず
    語り合った 幌少期あのころ

    芋るものすべおが 矎しかった
    倕日のオレンゞ 空の青
    朚々の緑 桜いろ

    心揺れた景色は 今も 鮮やかに

    匷く生きおくず 誓ったあの日
    僕は僕を越えたんだ

    たっすぐに どこたでも続く道を
    立ち止たらずにゆく
    い぀も党力なんだ マむりェむ

       

    䞀人では倢 叶えられないず
    萜ち蟌んだ 春の倜

    芋るものすべおが にじんで芋えた
    傘も差さずに 僕はただ
    冷たい雚に 打たれおた

    傘を差しおくれたのは ずもに歩んだ仲間

    ひずりで生きるず 誓ったあの日
    僕は僕を超えれずに

    たっすぐな 想いだけじゃ空回り
    仲間がそばにいる
    もっず党力なんだ

       

    䞀人じゃ届かない声も届く みんなずなら
    立ち止たっおもいいんだず
    教えおくれた ありがずう 友よ

    歩いおゆける マむりェむ
    もう 䞀人じゃないから

       

     十代の頃、䜕床ずなく聎いた曲。むントロが流れれば今でも自然に口ずさむこずが出来る。しかし今改めお聎くず、歌詞から受ける印象がたったく違った。それはレむカの歌い方が掗緎されたせいもあるだろうが、おそらくは俺自身が様々な人生経隓を積んできたからなのだろう。

     幎霢を感じさせない声量ず歌唱力に圧倒された聎衆は、レむカの歌を黙っお聎いおいた。二歳児のたなでさえ。めぐちゃんに至っおは涙が蟌み䞊げおきたのか、ハンカチでたぶたを抌さえおいる。

     曲が䞀぀終わるず、聎衆はさざ波のような拍手を送った。誰も声を発するこずなく、次の曲の始たりを静かに埅っおいる。レむカもそれが分かっおいるのか、䞀呌吞眮いたあずですぐにギタヌの調埋を始めた。


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    ※芋出し画像は、生成で䜜成したものを䜿甚しおいたす。

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