
飛べない鳥
ジブリ映画の有名なセリフで
「飛べない豚はただの豚だ」
というセリフがあるけれど、
私は飛べない豚じゃなく、飛べない鳥だ。
だから、他の飛べる鳥たちとは違う。
みんなは羽を広げて飛び立っていくのに、
私は、みんなのように大空を羽ばたけない。
どうして、みんなは当然のように空を飛べるんだろう。
なぜ、私だけみんなと違うんだろう。
「ほんとは、私も飛べるんだ。」
なんて言ってみたいけれど、
そんなのただの戯言だ。
飛べないことが恥ずかしくて、
隠したくなるだけだ。
でも、私だって得意なことはある。
私の特技は、走ること。
飛ぶ練習をするときに、いつも助走をつけていたから。
何度飛ぶことに失敗しても、飛ぶ前の助走だけは好きだった。
そういえば、昔。
飛び立とうと助走をつけていた鳥たちを追い抜いて
飛ばずに走り続けて、怒られたこともあったっけ。
もしかしたら、速く走れるのって私の個性なのかもしれない。
そう考えたら、
飛べないことは悪いことじゃないんだ、と思えた。
走ることが得意な私は
空を飛べなくたって、地上を走れば良いんだから。
だから、これからは飛べないことを恥ずかしがらず、
私らしく、大地を駆け抜けていきたい。
※冒頭の一文は、映画『紅の豚』のセリフを引用しています。