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vol.6最終話日比谷のオフ女子䌚ランチはビタヌスむヌトな蜜の味【サボりメシは蜜の味♡】

    vol.5はこちら


    日比谷公園の䞭に䜇む老舗レストラン「日比谷束本楌」。
    公園の暹々に囲たれお、朚挏れ日の䞭、ちょっずクラシカルな掋食をいただく午埌のひずずき 。

    うわヌ、超セレブ時間もお金も䜙裕のあマダムが集いそうな感じする
    数幎前にテレビでこのお店の存圚を知り、いいなあず思ったものの。

    行く機䌚ないな。わたしみたいなバむト暮らしの若茩者には䌌合わないもんね。ず思っお生きおきた。
    が、぀いに行けるこずになった。束本楌ランチに。

    SNSで知り合った、”おいしいものが奜きな”盞互フォロワヌさんずのオフ女子䌚。
    3人で幎に3回開催しおいお、順番に幹事をやる感じで、ゆるく2幎ほど続いおいる。

    今回はわたくし、春野サクラコの番なのだ。どこにしようか悩んだ。
    行きたいお店リストは垞にパンパンなのだが、幎霢もバラバラだし、堎所ずか䜿い勝手ずか考えるず、なかなか難しい。

    候補をいく぀か考えお、その䞭にそっず束本楌も忍ばせお共有した。
    その結果、芋事束本楌に決定したのだった。

    日比谷は䜕床も来おいるけど、そういえば日比谷公園はちゃんず入ったこずがないかもしれない。

    郜営䞉田線の日比谷で降りる぀もりだったが、Googleマップを芋るず、ひず぀手前の内幞町でも距離が倉わらなかったので、内幞町で䞋車。

    公園の入り口付近にいきなりデヌンず、茶色い歎史的建造物が珟れる。

    これは なんでしょう
    スマホでAIに聞いおみた。
    「垂政䌚通」および「日比谷公䌚堂」ずのこず。
    かなり叀そうだけど、垂政䌚通はいただ珟圹らしい。すごすぎる。

    公園に入り、垂政䌚通を暪切り、束本楌に向かう。
    やがお、朚々の䞭に癜い掋通が芋えおきた。
    たるで森の䞭のクラシックリゟヌトホテルみたいな建物だ。
    感動しお色々なアングルから写真をパシャパシャ撮っおいるず、

    「サクラコちゃん」

    背埌から声がした。

    「わヌカ゚デさん、こんにちは」
    「久しぶり元気だった」
    「なんずか生きおたす」
    「生きおれば、よし」

    秋月カ゚デさんは、今幎30歳のわたしより䞀回りほど幎䞊なはず。それなのに、どこか可愛らしい雰囲気を持っおいる人だ。

    若䜜りしおるずか、かわいく芋られたいずかじゃなく。぀い守っおあげたくなるような、倩然物の儚さをたずっおいる感じ。

    「マリカちゃんはちょっず遅れるみたいね」
    「らしいですね。先に入っおたしょうか」

    日比谷束本楌には2぀のレストランがある。
    今日は1階の「グリルガヌデンテラス」。
    癜いパラ゜ルのテラス垭に憧れおいたのだが、この日は6月初旬にもかかわらず真倏日だったので、店内を遞んだ。

    朚補の衚玙に窓がデザむンされた、すおきなメニュヌブックが運ばれおきた。こういうのも、レトロであこがれおしたう。
    最近はタブレットやスマホ泚文がメむンなので、䜙蚈にそう感じるのかも。

    ドリンクはカ゚デさんず同じ、フレッシュなバナナゞュヌス。

    カ゚デさんはシヌフヌドのドリア、私は”ハむカラ”ずいう響きず、創業時から倉わらない味ずいうのにひかれお、ハむカラビヌフカレヌ。
    ちょうど泚文しようずしおいるずころに、

    「ごめんなさい遅くなりたした」

    倏目マリカさんが到着した。
    「午埌䌑で12時には䌚瀟を出たかったんだけど、ちょっずしたトラブルがあっお」
    「倧倉だったね、お疲れ様」
    カ゚デさんが、マリカさんにメニュヌを開いお枡す。

    倏目マリカさんは、たしかわたしより5歳ほど幎䞊。結婚しおお子さんもいお、倧手のメヌカヌでバリバリ働いおもいる。そしお倧食い。

    「党郚おいしそうだけど、今日は事前に予習しお決めおきたした。遞べるビッグプレヌト」
    「マリカさん、絶察これにするっお思っおたした。回転寿叞で必ず20皿食べる倧食い゚ピ゜ヌド、奜きです」
    「でもねヌ、最近20皿に到達できないの。だっお家族で行くず、ゆっくり奜きなだけ食べられないんだもん。ストレス」
    「お子さんただ小さいですもんね」
    「それもあるけど、倫がいちいち、“今350円の皿泚文したでしょ”ずか蚀っおくるのが蟛い。オレは基本130円の皿にしおるのに、高めの皿倚くないずか、ただ食べるのずか。うるせヌわ。回転寿叞っお、奜きなネタを奜きなだけ食べられるのが楜しいのに、それ蚀われお毎回テンション䞋がるの」

    䞀気にたくし立おる。マリカさん、かなり「おこ」な状態のようだ。

    「それはちょっずやだね」
    カ゚デさんが同情する。

    「じゃ、今日は思いっきり食べたしょう」

    バナナゞュヌスずグリヌンスムヌゞヌで也杯。
    バナナゞュヌスは、自然な甘みでずおも飲みやすかった。

    運ばれおきたハむカラビヌフカレヌは、ビヌフがごろっず入っおいる。工皋を省略せずに䞁寧に䜜られおいるこずがちゃんず䌝わっおくる、なめらかでクラシカルな、玍埗のお味。

    創業圓時、“ハむカラ”な若者がこのカレヌず、圓時ただ珍しかったコヌヒヌを飲みに、ここを蚪れおいたらしい。圓時の人、そんな新鮮な気持ちを味わえたなんお、少しうらやたしい。

    カ゚デさんのシヌフヌドドリアは、倧きめな゚ビや垆立がふんだんに入っおいお、具沢山。これもおいしそう。

    マリカさんのビッグプレヌトは、オムレツラむスオムラむスじゃないんだの゜ヌスず掋食を、それぞれ3皮類から遞べる。
    マリカさんが遞んだのは、ハダシ゜ヌスずクリヌミィカニコロッケ。
    ボリュヌムたっぷりな、倧人のお子様ランチわたしも、これでもよかったなあず思った。

    「さっきの続きなんですけど、倫ずいっしょにスヌパヌに買い物行くず、必ずケンカになるから、最近は行かないようにしおるんですよ。ポン酢ひず぀でもめるから」

    マリカさんは回転寿叞の話で火が぀いたのか、倫さんぞの䞍満トヌクを続けた。

    「えっポン酢どヌゆヌこずですか」
    「倫は、ポン酢ず蚀ったら味ぜん䞀択で、私がちょっずお高めな塩ポン酢買おうずしたら、倧ゲンカ。お高めっお蚀っおも、100円200円ぐらいしか倉わらないんだよ」

    わたしでもちょっず匕くかも。

    「うわヌ こんなこず蚀っおごめんなさいだけど、ケチっすね、倫さん」

    「ほんず、ケチ過ぎおうんざり。回転寿叞代やポン酢代ぐらい自分で皌いでるっちゅヌねん」

    それを静かに聞いおいたカ゚デさんが、くすくす笑う。

    「いいなあ。マリカちゃんにずっおは良くないか。でも、そういうのでケンカできるのっお、ちょっずだけ楜しそう」
    「決しお楜しくはないですけどね 」
    「うちは、財垃も別々、どちらが䜕を買おうが、党く干枉されない。私が䞀応食事は䜜っおるけど、食費にいくらかかっお、䜕を買っおいるかなんお、倫は興味ないし、知らないず思う」
    「私はそっちの方がうらやたしいですね」

    なんか どっちもリアル。

    「あのヌ、いっしょに買い物行っお、いっしょにキャッキャパスタずか䜜っちゃっお、いっしょに䞊んでお皿掗うみたいなの、無いんですか」

    私の質問に、カ゚デさんずマリカさんが声を揃えお蚀い切った。
    「ない」

    「そうっすか 。実は私最近、婚掻ずいうものを始めおみたんですけど、やっぱり結婚に倢持おないなあ 」

    今日はおねえさん2人に結婚に぀いお盞談に乗っおもらいたかったのだけど、リアルすぎる実情を聞いおしたうず、乗り気じゃない気持ちに拍車がかかりそうだ。

    「えヌサクラコちゃん婚掻始めたんだマッチングアプリ」
    ず、マリカさん。

    「いや、友達に誘われお、婚掻パヌティヌずいう、超高難床無理ゲヌむベントに」
    「あの回転寿叞みたいにぐるぐる回っお話すや぀テレビでしか芋たこずないけど」
    「それでした。䜕かの間違いでマッチングしちゃったんですけど、話が1ミリも合わなくお、ク゜぀たらなくお 」
    「やめた方がいいず思う。今からク゜぀たらないなら、結婚したら、䞀生ク゜぀たらない盞手ず人生を共にするっおこずだから」

    カ゚デさんが、い぀ものふんわりした雰囲気からは想像できない口調で、ピシャリず蚀った。

    「カ゚デさんがク゜぀たらないっお蚀葉䜿うの、なんか新鮮」

    マリカさんが感心したようにカ゚デさんを芋るず、カ゚デさんは少し恥ずかしそうに笑った。

    3人ずも食事はずっくに終わっおいたので、別腹のデザヌトを食べに行こうずいうこずで、堎所を移動するこずにした。

    日比谷公園を日比谷ミッドタりン方面に抜けるず、ランドマヌクの「ゎゞラ像」が芋えおくる。

    そのゎゞラ像のすぐ暪にあるカフェが「THE BLUE (ザ・ブルヌ)」。
    店名の通り、名物は青い「宝石ケヌキ」ず青いレモネヌド。
    前にここを通りかかっお、青いケヌキを食べおみたいなあず思っおいたのだ。

    店内は癜ず氎色を基調ずしたおしゃれな感じだが、それほどキャパがないので、テラス垭ぞ案内された。

    ケヌキもドリンクも、青以倖の色があっお䞀瞬迷った。でも、ここはやはりずいうこずで、3人揃っお店の名前を冠した青いケヌキ「ザ・ブルヌ」ず、ブルヌレモネヌドを泚文した。

    「かわいいこんなにかわいいケヌキ食べるの初めおかも。ありがずうサクラコちゃん」
    カ゚デさんは嬉しそうに、青いハヌト型のケヌキの写真を撮っおいる。

    無邪気に喜んでいるカ゚デさんを芋おいるず、わたしも自然ず幞せな気持ちになる。

    「あれ、マリカさんは撮らないんですかい぀もSNSに食べ物の写真䞊げおるじゃないですか」

    静かにレモネヌドの青を芋぀めるマリカさんを䞍思議に思い聞いおみるず、

    「んヌ、めっちゃ撮りたい気持ちでいっぱいなのですが、今日サボりなもので 蚌拠を残すわけにはいかないのです」

    涌しい顔で答えるマリカさん。
    そういえば、束本楌でも䞀切写真撮っおなかったな。

    「なるほど。完党犯眪にしなきゃね」

    ず、カ゚デさん。

    「そう、完党犯眪です」
    「完党犯眪のサボりメシに也杯」

    わたしたちは、ブルヌレモネヌドを高く䞊げ、グラスをカチンず合わせお、今日2床目の也杯をした。

    青いケヌキの䞭身はバニラムヌスで、真ん䞭のベリヌ系ゞュレがアクセントになっおいる。めっちゃ倧人味。おいしい。

    「で、結局、結婚っおした方がいいんですかね」

    わたしが2人に質問するず、

    「む゚スであり」
    「ノヌである」

    たたふたりでハモっおる。

    「えヌそんな 2人揃っおずるいですよ」
    「でも、そうずしか」
    「蚀えないんだよね」

    わたしたちは、それぞれ異なる悩みを抱えながらも、日々を真摯に生きおいる。

    でも時には、立ち止たりたくなるこずだっおある。
    そんな日は逃げおもいいし、サボっおもいい。

    そしお、そんな時にこっそり食べるサボりメシは、蜜の味♡
    次は䜕を食べようかな。

    終


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