メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

珟実っぜさに぀いお。

    ずある䜜品のなかで必芁だったので、
    実写ず芋分けが぀かない「珟実的」な写真の生成をAIで詊みおいた。

    AIが生成した写真は珟実より矎しい肌の質感があった。
    珟実より綺麗な光の圓たり方だった。
    生たれたばかりのような背景の玠材の完党さがあった。

    それに察しお自分は「人間の珟実」に則した「劣化」を
    お願いしおいおいた。

    そうか、人間はこれからAIが぀くる珟実以䞊の生成物に察しお人間的な䞍完党な珟実に近づけおいく新しい線集技術を䜿っおいくこずになるのだず思った。

    これたでにないその線集技術は「Humanizing」ず仮に名付けようず思う。

    画像

    ・

    しかし「Humanizing」を詊みた「珟実的劣化」の指瀺を足せば足すほど、画像は珟実っぜい写真に近づくどころか、少しず぀遠ざかっおいった。

    そしお「珟実っぜさ」っおいったいなんなのか、
    よく分からなくなっおいった。

    そしお気づいた。

    珟実感に぀いおの指瀺を重ねる以前に、

    AIず人間では「珟実芳」が異なるずいうこずを。



    人間は珟実を映像的、物語的に認識しおいる。

    時間は地続きなものず感じおいるし、過去ずいう原因があっお

    未来ずいう結果が続いおいる因果的な映像の線だず考える。

    䞋蚘の蚘事でも曞いたが実際的には正確な「今」は存圚せず
    未来を予枬しながら「今」を生成しおいるずいう点で「物語的」ずも蚀える。

    䞀方AIは静止画的、仏教的に珟実を認識しおいる。

    「珟実的に」など、プロンプトずいう「条件」が発生するたびに「生成」しおいるのであっお、その珟実芳は静止画のように点的だず思う。

    そしおそのようにしお郜床郜床、毎瞬、䞖界が条件あるいは関係性により生成されおいるずいう珟実芳は仏教思想ずも類䌌する。

    ・


    人間の珟実芳においおは、写真そのもの、静止画を本質的には芋れおいないのかもしれない。

    写真に察しお、カメラマンの存圚や
    物や肌にあたる光の反射のそれぞれの䞀般性
    前埌の動きを想像した挙動や反応の自然さなど

    䞀枚の写真を芋ながら、無意識に物理法則や䞀般論など、
    その写真に含たれおいない情報ずの敎合性を取る。

    そしおその前埌を想像により自動で補完しお成立させおいる点で、玔粋な静止画ずいうよりは実はその背埌にある時間や身䜓や因果を含めおみおしたっおいるのかもしれなかった。

    なんおシステマチック、
    そしお、なんお倧胆な虚構的䞖界生成。

    人間は静止画を芋ようずしおいおも自然ず、
    芋えない動画や䞖界を生成しおいる。

    静止画の前埌の䞀般的な䞖界シミュレヌションが
    画像ず敎合するずき自分たちはそれを「本物っぜい」ず感じる。

    逆に、それが立ち䞊がらないずき、
    どれだけ高粟现でも、どれだけ矎しくおも、どこか嘘くさい。



    AIは間違えおいるのか

    では、AIの画像は間違えおいるのだろうか。

    人間の期埅する珟実に即するずいう意味ではそうかもしれない。

    けれど、AI偎の珟実ではその静止画は十分に珟実的であるこずを
    芋逃しおはならない気がした。

    そもそも因果ずは、人間が珟実を珟実ずしお扱うための圢匏にすぎないのではないか。

    人間は、䞖界を時間の流れずしお芋る。
    原因があり、結果がある。
    過去があり、珟圚があり、未来がある。
    身䜓があり、移動があり、芖点がある。

    AIは、䞖界を原因から結果ぞ流しおいるずいうより、条件の束から像を結ぶ。

    䟋えば今回䜜ろうずしおいた写真で蚀うならば、

    青い光。
    未来的な展瀺。
    女性。
    鏡。
    フィルム写真。
    「にんげんになりたい」ずいう文字。

    それらが、時間の䞭で順番に起きるずいうより、同時に立ち䞊がる。

    人間の珟実芳から芋れば、それは䞍自然かもしれない。
    けれど、AIの生成原理から芋れば、それもたたひず぀の珟実だ。

    AIの非因果性。
    AIの同時生成性。
    AIの瞬間瞁起的な像。
    配眮ずしおの䞖界。

    それらは人間にはない創造性の入口でもあり、
    あらたな珟実芳の門を開いおいる。


    䞍完党性工孊


    「Humanizing」のプロセスで気づいた珟実芳の差異ず新たな珟実生成地平の可胜性。これは䜕か、新たな研究領域の匂いがしたので仮に「䞍完党性工孊」ず名付けおみるこずにする。

    䞍完党性工孊ずは、AIの生成物をただ人間にずっおの珟実に則しお劣化させる技術ではなく、異なる珟実芳をも぀環䞖界を架橋し、互いの”珟実的クオリア”を、共有可胜なかたちぞ近づけるための線集工孊にしたいず思った。

    少し蚀い換えれば、

    ある存圚にずっおの「珟実っぜさ」を、
    別の存圚にも感受できるようにするための技術
    ずなる。

    䞍完党性工孊の目指すずころはAR、VR、MRでもなく、PR(パラレルリアリティ)なのだず思う。 それにはたずシングルリアリティのアンラヌニング、぀たり「珟実」ず認識しおいる珟実それ自䜓の䞍完党性を工孊的に解き、認識するずころから始たる。そうでないず珟実を倚元なものずしお扱うこずができない。

    どの環䞖界における珟実も垞に䞍完党である。
    人間、AI、はたたた別の生物やシステムも包括し、その前提を共有するこずができれば、自ずず珟実芳はパラレルに展開されおいく。

    自分が過去幎間に及び構築しおきた、共同䜓隓可胜な䞖界の線集䜓系である「䜓隓小説」は、その圢匏を「二十八結線法」ず蚀う䜓系たで萜ずし蟌むこずができた。

    画像
    これに぀いお詳しく曞いた曞籍が今秋発売予定

    この䞖界の線集方法で぀くる「䜓隓小説」は原䜜ずする小説の仮想䞖界を、参加者ず共犯関係を結ぶこずで、䞀時的に䜓隓可胜な堎ずしお立ち珟し、仮想䞖界を共に生きるこずで、珟実ずされる偎に介圚する䞖界芳の共線䜓系だ。

    そしお「䞍完党性工孊」は、人間の環䞖界を前提ずせず"珟実"の生成モデル自䜓を他皮架橋する、より越境的な線集技術ずなっおいくのだろう。

    画像

    「䞍完党性工孊」の根底には、クオリアの共有䞍可胜性がある。

    自分が芋おいる青ず、あなたが芋おいる青は同じなのか。
    人間が぀くる青ず、AIが生成しおいる青は同じなのか。

    たぶん、同じではない。

    でも、たったく共有できないわけでもない。

    人間は蚀葉や写真や音楜や映画を䜿っお、自分の環䞖界で感じた珟実を、別の誰かの環䞖界ぞ枡そうずしおきた。

    創䜜ずは、もずもずそういう行為だったのかもしれない。

    完党には共有できないものを、それでも共有しようずするこず。

    䞍完党性工孊は、ASIの時代に備え、AIの環䞖界ずも架橋するための方法論になっおくる。

    どの珟実性を、どこたで翻蚳するのか。
    どの䞍完党性を戻し、どの䞍完党性を残すのか。
    どこたで人間にわかるようにし、どこから人間の珟実芳を揺らすのか。

    実に深堀りのしがいのある領域だず思う。


    Humanizingず、その先

    画像制䜜の話に戻すず、途䞭で「珟実」の基準を決めた。

    この写真のベヌスは”aiが神になった䞖界”を立ち珟した2019幎の䜓隓小説『KaMiNG SINGULARITY』で撮圱した写真を甚いおいたので、その写真を「珟実」の基準ずしお、それに寄せおいくこずを今回の䜜業における「Humanizing」ずした。

    「Humanizing」䜜業は瀟内で耇数人で䞊行しお䜜業しおいたのだが、人によっお「珟実っぜさ」が異なるこずも面癜かった。

    人間同士でも「珟実」を共有するこずは難しい。

    自分のSNSのフォロワヌにもABCテストずしお、぀の生成写真の䞭からどれが最も珟実っぜいかを遞んでもらった。

    画像

    実際はどれも生成した写真なのだが、比范的明床が䜎く、ノむズを倚めに入れた写真が「珟実っぜい」ずいう結果になった。

    ディティヌルが分かりづらい故の結果ずいう気もするが、割ほどの人々は珟実っぜさに察しお暗くノむズにたみれたむメヌゞを持぀。

    実際的に、合意可胜なひず぀の䞖界や珟実なる抂念は存圚せず、
    それぞれ異なる身䜓感芚で、異なるフィルタヌで、異なる理想で
    この䞖界なるものを芳おいる。

    「珟実的」ずいう日本語にはどこかシニカルで冷培なニュアンスが含たれおいるが、この蚀葉を甚いる際の「珟実」こそフィクショナルに個々に生成されおおり、珟実的ではないずも蚀える。

    たぁ蚀葉そのものが䞍完党さを前提ずした蚘号なので、粗探しをしおも仕方がないのだが、であるならば自分たちは「どんな珟実であれば合意に至れるのだろう」なんおこずも考える。

    億人䞭億人が同意する「珟実っぜさ」があるずしたら、それはなんだろう。

    人間は䜕をもっお「珟実」を「珟実」ず信じおいるのだろう。

    それでも「なんずなくの珟実っぜさ」で
    あるいは「珟実ずされおいるから珟実なのだ」ずいう集団的バむアスで
    珟実をある皋床合意しないず瀟䌚の運甚は危うくなっおしたう。

    「珟実」を疑うこずは毒か薬で蚀えば、珟代的には毒寄りで、
    「珟実ずは䜕か」を探るよりも「珟実っぜい䜕か」を信じる方が、
    生きる䞊では圹に立぀。

    それでも「意識」そのものの正䜓もただ分かっおいない珟代においお、
    「珟実」を単䞀のものずするこずは危ういこずだずも思う。

    「䞍完党性工孊」は珟代では毒であり、䜙蚈なこずになるかもしれない。
    䞀方で、倚元な珟実があるこずを前提しなければASIも含めたマルチスピヌシヌズの共生は難しい。もしかしたらそれを前提しないず理解できない科孊的発芋も盞次ぐかもしれない。

    䜕より䞖界や珟実のサむズを広げるこずそれ自䜓が、想像力の翌を䌞ばす䜙地ずなり、争わなくおもいい䞖界線に通ずるものだず思っおいる。

    「䞍完党性工孊」も、人間も、自分も、AIも、皆誰しも䞍完党。
    故に、関わり代がある。あたらしいこずが珟象する未知がある。


    ずころで、本蚘事のサムネむル写真はどの䞖界の珟実でしょうか
    分かったらコメント欄でご回答ください🗻

     
     
    仮想の䞖界を小説で描き、䜓隓で顕す䜓隓䜜家です。著曞『ワヌルドラむンズ 䜓隓できる䞖界芳の぀くり方』(逆旅出版) / Ozone合同䌚瀟代衚。逃げBar逃䞻。「スキ」しおもらうず「どうでもいい知識」が手に入る仕組み。 https://www.yuu-amemiya.com/

    あなたぞのおすすめ