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Photo byclever_panda260

出来心の行方《悪ふざけ》

    芋けんしー

    昨日、出来心で「#なんのはなしですか」を使って投稿した。


    ものの2秒で、コニシ木の子氏に見つかってしまった。



    しまった。



    当方は、慌てて自分の「なんのはなしですか」をつまみ上げると、胸ポケットに押し込んだ。

    「………逃げよう」

    ポケットで暴れる「なんのはなしですか」を宥めながら、夕暮れの街を走り抜けた。

    葉っぱを隠すなら、森の中。
    「なんのはなしですか」を隠すのも、森の中でいいだろう。



    投稿前に、未熟な「なんのはなしですか」を野に放つのは駄目かもしれないと一瞬考えたのだが、こんなに早く追手がかかるとは予想外だった。


    常日頃、インドア派がウリの当方が、森で迷うのは必然である。
    あっという間に右も左もわからなくなる。

    「あっ………」
    木の根に躓いてバランスを崩した拍子に、ポケットの「なんのはなしですか」が転がり落ちる。

    そのままコロコロと、池の中に沈んでしまった。

    「あーっ!!」

    手を伸ばしたが、遅い。
    呆然と水面を見つめていると、白い光が浮かび上がってきた。

    「……お前が落としたのは、金の『なんのはなしですか』か。それとも、銀の『なんのはなしですか』か」
    白い光に包まれた、白髪白髭の老人は、水面に浮かびながら両手を当方に伸ばす。
    キラキラと光る「なんのはなしですか」が、目の前にあった。

    本物の、なんのはなしですか、だ。

    当方の喉が、ごくりと鳴った。

    嘘は、駄目だ。
    誇張はいいが、嘘は駄目だ。

    「……………いえ、黒い、明朝体の、『なんのはなしですか』です。」

    光る老人は、すっと消えた。


    いや、なんもくれないパターン?



    プンスカしながら立ち上がると、池の周りに茸が群れている。

    茸。

    背筋がゾクっとする。

    きのこ………。


    いつの間にか、逃げるつもりで、コニシ木の子氏の懐に飛び込んでしまっていたようだ。


    水に沈んだ当方のなんのはなしですかも心配だが、まず自分の身を守らなければ。

    突破口を探したが、十重二十重に囲んだ茸に切れ目はない。

    そしてとうとう、木の陰からゆっくりと。
    姿を現したのだ。


    「はじめまして」

    いつの間にか日が暮れている。
    コニシ木の子氏の表情は見えない。

    「あっ………あのっ……あの『なんのはなしですか』は、そっ……そこの池に………」

    「あぁ、あれは池ではないのです」

    コニシ木の子氏は、言った。




    「ようこそ。『なんのはなしですか』沼へ」




    ※コニシ木の子様
    2日にわたり、勝手に使用させていただいております。
    ご不快でしたら撤回いたします。
    お知らせ下さいませ。


    ☆ヘッダー、お借りしました。ありがとうございます。


     
     
     
    最近覚醒したアラフィフ。読書とドライブと戦闘機が好き。梅干しと日本酒、ポップコーンでジンソーダ。 根本凪さんを覚えた。仲川瑠夏さんもちょっと覚えた。 ほわりと好きなもののことなど。

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