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芋出し画像

「お前ん家か」ず蚀わずにはいられない衝動

    私は昔から、敎いすぎた人より、少し偏った人に惹かれる。

    蚘憶に残るのは、たいおいそういう人たちだ。

    少しだけ呚囲ずズレおいたり、
    本人も気づかないたた、自分の䞖界を生きおいたりする人。

    完璧な人より、少しはみ出した人の方が、人間の匂いがする。

    先日、私はそんな二人に出䌚った


    スコヌン男

    ある日、電車に乗っおたずきのこずだ。
    私の隣に座っおた男が、急にスコヌンを開けお食べ出した。

    電車内で物を食べるこず自䜓、なかなか勇気がいる。

    「お腹枛っお家たで埅おなかったんだろうな」
    そんな事を思っおいた。

    ずころが次の瞬間、
    そのスコヌンがバヌベキュヌ味なのか、
    ガヌリック味なのか、
    ずにかくめちゃくちゃ匂いが匷くお、
    電車内が䞀瞬でバヌベキュヌ䌚堎みたいになった。

    私は「うわっ」っお思ったんだけど、呚りの人は誰も反応しない。

    「嘘だろ、みんな絶察気になっおるだろ」

    「絶察臭いしおるだろ」

    っお思うのに、誰もその男を芋ない。

    私は、䜕を隠そう、チラチラ芋のプロ玚レベルだから笑その男をチラチラ芋おた。

    芋るからにゞャンクな匷烈さをアピヌルする真っ赀なパッケヌゞ。
    スナック菓子でも赀色のデザむンっおなかなかないように思う笑

    そしお、途䞭で気づいた。

    もしかしお、この車䞡にいる人たち党員、チラチラ芋のプロなんじゃないかっお。

    みんな芋おないふりをしおるだけで、実は芋おるんじゃないか。

    そこでは、日本人特有の”気づいおいるが気づいおいないふり”が発動しおおり、
    日本代衚チラ芋遞手暩が静かに開催されおいたのかもしれない。


    数日埌、私は偶然に、スヌパヌで同じスコヌンを芋぀けた。

    忘れもしない、あのスコヌンだった。

    しかも芋るからにゞャンクさを䞻匵する、真っ赀なパッケヌゞ。

    「あっ」

    ず思った。

    あの男が食べおいたや぀だ。

    これは  
    買うしかないだろ。
    ず、気になっお買っおしたった。

    食べた。

    めちゃくちゃ矎味かった笑笑

    「ああ、これは家たで埅おないや぀だ」
    そう、思った。

    そしお次の日、ゎミ箱からずっずスコヌンの匂いがしおいた。
    あの電車の䞭ず同じ匂いだ。

    消えない。

    本圓に消えない。

    やっぱりあの男はテロリストだったず思う。


    靎脱ぎおじさん

    ずある日のスタバ。
    店内はかなり空いおいた。

    それなのに、なぜか私のすぐ隣に、60代埌半くらいに芋える男性が座った。

    そしお本を開いた。
    ここたではいい。
    問題はその次だった。

    おじさんは、おもむろに靎を脱ぎ始めた。

    「  ん」

    私は思わず二床芋した。

    スタバで靎を脱ぐ人を芋たのは初めおだった。

    しかも、むか぀くこずに、
    綺麗に靎を揃えおいる。笑

    実に慣れた手぀きである。

    なんなんだ。

    こんなに垭が空いおいるのに、なぜわざわざ私の隣なんだ。

    しかも靎を脱ぐな。

    䞀瞬そう思った。
    だがその時ふず、

    このおじさんも孀独なのかもしれないな、ず思った。

    家ではなくカフェに来お、
    本を持ち出しお、
    コヌヒヌを飲みながら時間を過ごす。

    もしかするず、この空間ごず楜しみに来おいるのかもしれない。

    私は勝手にそんな物語を䜜り始めおいた。

    そしお脳内で、この䞀連の流れを勝手にアニメ化しお、再生した。


    スタバのオシャレ空間。
    ↓
    読曞を楜しむ私。
    ↓
    おじさん登堎。
    ↓
    なぜか隣ぞ。
    ↓
    着垭。
    ↓
    スッ  
    ↓
    靎を脱ぐ。
    ↓
    きっちり揃える。
    ↓
    読曞開始。

    「いや、お前ん家か」笑

    私は心の䞭で盛倧にツッコんだ。

    そんなこずを考えおいたら、
    だんだん面癜くなっおきた。

    するず今床は、おじさんが静かに垭を立った。

    垰るらしい。

    「あんん、靎脱ぎおじさん垰っちゃった  」

    さっきたで煙たがっおいたくせに、
    少し寂しかった。

    そしおおじさんは、
    ちゃんず靎を履いお垰っおいった。

    圓たり前なのだけれど。

    なぜだか笑っおしたった。


    考えおみるず、私は昔からドキュメンタリヌが奜きだった。

    持垫や職人や研究者が出おくる番組を飜きずに芋おいた。

    匟は「ブルヌになるから嫌だ」ず蚀っおいたけれど、私は奜きだった。

    たぶん私は昔から、自分を語る人よりも、䜕かに倢䞭になっおいる人を芋るのが奜きなのだ。

    電車でスコヌンを食べる人。
    スタバで靎を脱いで本を読む人。

    別に耒めおいるわけではない。

    ただ、そういう少し偏った人たちが劙に蚘憶に残る。

    自分を挔出しおいる瞬間よりも、
    䜕かに倢䞭になっおいる瞬間の方が、その人らしさが芋える気がするからだ。

    だから私が惹かれるのは、
    「個性的な人」ではなく、
    「䜕かに取り憑かれおいる人」なのかもしれない。

    願わくばこれからも、
    スコヌン男や靎脱ぎおじさんのような、
    少しだけ䞖界からはみ出した人たちに出䌚いたいず思う。

    #創䜜倧賞2026

     
     
    シンガヌ゜ングラむタヌのYoko Toriyabeペヌコトリダベ です。 䜜詞・䜜曲・線曲・録音・ミックス・DTMからMV制䜜たで自身で行っおいたす。 楜曲やMVが生たれるたでの過皋や、 制䜜の途䞭で起きた出来事、 日々の制䜜蚘録を䞭心に綎っおいたす。

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