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【ショヌトショヌト】【コメディ】【䞉途の川の困った客】その 死んでもなお譊戒心

    どこを芋枡しおも、霧深く立ち蟌める闇。
    ミズ゚は無意識に、バッグの䞭に忍ばせおいる防犯ブザヌず催涙スプレヌの感觊を確かめながら、党神経を研ぎ柄たせおいた。

      薄暗い、芋通しが悪い、逃げ道がない  最悪の条件だわ

    圌女の普段からの座右の銘は「備えあれば憂いなし」。
    そしお心に刻たれた鉄の掟は「呚囲は党員チカン」。
    ここがどこかは分からない。しかし、ミズ゚の生存本胜が譊報を鳎らしおいた。

    「  六文銭を払え」
    背埌から、䜎く掠れた声が聞こえる。ミズ゚が咄嗟ずっさに振り向くず、そこには皎だらけの小柄な老人が立っおいた。

    「さもなくば、身ぐるみ剥ぎ取るぞ」
    その蚀葉が、ミズ゚の脳内にある防犯トリガヌを力任せに匕き絞った。

    「身ぐるみを  剥ぐ、ですっお  」
    ミズ゚は、地獄の底たで響きそうな悲鳎を䞊げる。
    「助けおぇぇぇ チカンよぉぉぉ」

    䞀瞬、老人はその音圧にたじろいだが、職務を党うすべく、集金のために手を䌞ばす。その刹那、ミズ゚の身䜓からだが独楜こたのように鋭く回転した。
    ドサッ ずいう鈍い音。
    気づけば老人は、冷たい地面に仰向けに転がっおいた。

    「たさか、い぀も習っおいる護身術が圹立぀日が本圓に来るなんお  」
    「わ、わしに䜕をする  。六文銭をよこせ、さもなくば  」

    老人が腰を抑えながらよろよろず立ち䞊がろうずした瞬間、今床は電光石火の速さで腕を取られ、関節を極きめられる。

    「むタタタタタ ギブじゃ ギブアップじゃ」
    「おじいちゃん。いい歳しお女性の服を脱がそうずするなんお、䞀䜓どういう぀もり 譊察呌ぶよ」

    ミズ゚が毅然ず蚀い攟぀ず、老人は顔を歪めお叫んだ。
    「譊察も䜕も、お前はもう死んどるんじゃ ここは䞉途の川 枡航料の六文銭を払えず蚀っずるんじゃ」

    ミズ゚は少しだけ、関節技を緩める。
    「え   私、死んじゃったの」

    普段からチカン察策で薄暗い道は避けおいたはずなのに。それでも死を避けられなかったのか。

    「  だから私、こんな䞍審者が出そうな堎所にいるのね」
    ようやく珟状を把握したミズ゚は、少し申し蚳なさそうに六文銭を差し出した。

    「さっさず舟に乗れ。厄介な女だ  」
    老人が忌々しそうに舟を抌し出そうず、再び手を䌞ばしたその時。
    たたしおも老人の䜓が宙を舞い、川面に掟手な氎しぶきが豪快に立ち䞊がる。

    ミズ゚は慌おお手を合わせた。
    「ああ、ごめんなさい 悪気わるぎはないの。でも私、『男性の腕が䌞びおくる』のを芋るず、条件反射で投げ飛ばしちゃうのよ  」

    老人の激しくむせ返る音ず、濡れた着物から滎る氎滎の音だけが空しく響き枡る。
    川面は再び鏡のような静けさを取り戻し、冷たい霧が䜕事もなかったかのようにびしょ濡れの老人を包み蟌んでいった。

    ミズ゚は舟の䞊からその光景を芋䞋ろしながら、心の䞭に匷く決意する。
      やっぱり、こっちの䞖界も治安は最悪ね。どこぞ行っおも同じ。死んでも気が抜けないわ

    圌女は霧の向こうを芋据え、バッグの䞭の催涙スプレヌを䞀段ず匷く握りしめる。そしお自ら櫓ろを掎んで力匷く舟を挕ぎだした。

     
     
    趣味でPython/JS/PHP/GAS/VBAを匄くるコヌド奜きな自転車乗り。仕事の合間に自転車愛をこじらせ「チャリクラ文孊」を執筆。か぀おは峠を攻めるヒルクラむム奜き、珟圚は愛車を「盆栜」ずしお愛でる日々。自動化・効率化、時々チャリずカメラ。日垞の詊行錯誀をゆるりず綎りたす。

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