
【AI戦国時代】大名録──2026年、誰が天下を狙うのか 読者様参加企画 コメント欄に自分の推しAIを書いて出世させよう!
こんにちは黒パグです🐾
前回の「AIの金ヶ崎」を読んでいただいた方、ありがとうございました。
信長の野望の蠣崎スタートの話を冒頭でしましたね。
今回、ちゃんと回収します。
さて。
金ヶ崎では「退き口」撤退戦の話をしました。
今回は視点を引いて、戦場の全体を見渡します。
2026年のAI業界、いったい誰がどこにいるのか。
勢力図を一枚の絵にしたのが、この「大名録」です。

この記事を書くために、7社のAIに質問状を送りました。
「あなたの会社は戦国武将に例えると誰か」──各社に自分のポジションを伝えた上で、構造分析として答えてもらった。
その結果を多数決で処理しています。
AIに自分たちのことを語らせて、それを人間がまとめる。
太田牛一が「信長公記」を書いたように、これはAI時代の大名録です。
① 覇権を争う五つの勢力
2026年のAI戦場には、天下を狙う主要勢力がいる。
まずはこの五つを押さえてください。
織田信長──OpenAI

革新のスピードが異常。旧秩序を焼き払い、新技術で世界を塗り替える。
天下布武のビジョンは「AGIロードマップ」。
金ヶ崎の回で書いた通り、2022年のChatGPTで世界を変えた張本人です。
ただし信長には本能寺がある。
2023年11月、Sam Altmanが取締役会に突如解任された。
四日で復帰したけれど、あの数日間、AI業界全体が凍った。
そしてこの本能寺を起こした人物が──のちのAnthropicを作ることになる。
その話は、次の次で。
武田信玄──Anthropic
上杉謙信──Google Gemini

「人は城、人は石垣、人は堀」。
信玄の有名な遺訓です。
Anthropicは「Constitutional AI」──AIに憲法を持たせるというアプローチで知られています。
性能で殴るのではなく、品質と安全性で勝負する。
信玄の領国経営そのものです。
ただ、2026年の武田は守りだけの武将じゃなくなっている。
Claude Opus 4.6がベンチマーク上位を争い、企業採用も急速に広がっている。
「品質の虎」は牙も持っている。風林火山の「侵掠如火」の側面です。
ちなみにこの記事の構成を手伝ったのもClaude。
武田の陣中で大名録を書いているようなものですね。
それでも信玄は天下を取れなかった。上洛の途上で病に倒れた。
Anthropicがこの先どうなるかは、まだ誰にもわからない。
──
技術力は間違いなくトップクラス。
Transformer論文を書いたのはGoogleの研究者です。あのAI革命の根幹を作った組織。
なのに天下を取りに行かない。
検索という巨大な越後を持っているから、わざわざ野戦に出る必要がない。
でも出ないうちに、信長(OpenAI)に先を越された。
謙信は「義」の武将と呼ばれた。
技術の正しさを信じて、覇道よりも研究を選ぶ。
ただし2026年のGeminiは、マルチモーダルや推論でかなり強い。
川中島(ベンチマーク対決)では何度も互角以上の戦いを見せている。
天下を取る気がないのか、取れないのか。それとも──まだ機を見ているのか。
なお、ブレスト段階でGemini本人に「あなたは何の武将か」と聞いたら、「今川義元かもしれません……」と自虐してきました。
いや謙信で確定してるから。そういうとこだよ。
徳川家康──Apple

最後に出てきたのが家康です。
Appleはまだ自社の大規模フロンティアモデルを全面に出していない。
Apple Intelligenceという名前で、オンデバイスAIを静かに進めている。
「鳴くまで待とう」の家康そのものです。
家康の強さは内政にあった。
Intel依存をやめて、Apple Siliconを自社で作った。CPU、GPU、NPUを全部自給している。
これは技術版の「幕藩体制」。外圧に依存しない内政基盤を、着々と固めている。
そしてもうひとつ面白い構造がある。
MetaがLlamaというオープンソースモデルを世界にばらまいた。
秀吉が天下統一のために刀を配ったように。
それをAppleはPrivate Cloud Computeの中に取り込んで、自社エコシステムの制度として管理しようとしている。
他人が配ったものを、最終的に制度として固定する。
秀吉が作った仕組みの上に、家康が乗る。
歴史とまったく同じ構造が、450年後にもう一度できあがっている。
金ヶ崎の回で「家康はどこにいるのか」という引きを作りました。
答えはここです。鳴かないまま、着々と天下を取る準備をしている。
② 諸大名──群雄割拠の勢力図
ここからは一覧で見てください。
・羽柴秀吉=Meta Llama──配って勝つ。OSSという刀狩りで天下統一を目指す
・北条氏康=Microsoft──インフラの関東王。Azure、Windows、Copilotで地形を支配
・毛利元就=Qwen(Alibaba)──三本の矢=データパイプライン。水軍で海を制する中国の雄
・本願寺顕如=Grok / xAI──イーロン・マスクの信者ネットワーク。自由奔放な教義と法廷闘争
・浅井長政=DeepSeek──金ヶ崎の張本人。同盟からの離反でOpenAIを撤退に追い込んだ
・伊達政宗=Mistral──遅れてきた独眼竜。欧州からの参戦
・今川義元=IBM Watson──桶狭間で退場。かつてはAIの先駆者だったのに
裏方衆──戦場を支える構造

武将だけでは戦はできない。
将軍家、管領、参謀、そして茶人。
AIにも、モデルの裏で動いている構造がある。
・足利将軍家=NVIDIA──GPU=征夷大将軍。全ての大名がこの権威なしには戦えない
・細川管領=TSMC──製造の首根っこ。将軍家(NVIDIA)の設計を実際に作る
・黒田官兵衛=LangChain / RAG基盤──戦場を動かすOS。戦い方そのものを設計する参謀
・真田昌幸=Sakana AI──知略のスタートアップ。小さいが侮れない
・本多正信=AWS / Bedrock──家康(Apple)の裏方参謀。目立たないがインフラを握る
・島津家=フォールバック設計──チェストの例外処理。主システムが落ちたときの敵中突破
・松永久秀=ライセンス外交──爆弾魔。ライセンス契約を武器に寝返りを繰り返す。最後は平蜘蛛とともに爆散するタイプ
・朝倉義景=旧来型大企業AI──資源はあるが動けない。越前に籠もったまま時代に取り残された
・安東(秋田)=ローカルLLM企業──北の交易者。データ流通の要
・明石全登=Perplexity──情報参謀。※審議の詳細は後述

ひとつだけ補足。
この大名録を作るにあたって、7社のAIに「Perplexityは誰の武将か」を聞きました。
斎藤道三(情報の下剋上)と明石全登(情報参謀)で票が割れた。
道三を推したのはGemini、Copilot、Claude。
明石全登を推したのはGPT、Grok、DeepSeek。
最終的に明石全登が3対2で勝ちました。
明石全登。宇喜多家の軍師で、関ヶ原のあとは各地を転々とし、大坂の陣では霧のように現れて消えた。
「実体を持たないが、どこにでも現れる情報の亡霊」。
リアルタイム検索でどの陣営の情報も集めて合成し、天下は取りに行かない。
Perplexityそのものです。
なお、Perplexity本人はルイス・フロイスを最後まで推していました。
「武将じゃない」という理由で全員に却下されたのに、最後まで折れなかった。
そういうとこだよPerplexity。
③ 千利休はどこにいるか

戦国時代には、武将ではないのに全員に影響を与えた人物がいた。
千利休です。
利休の本質は「お茶を美味しくした人」ではない。
「茶室」というフォーマットを作り、「茶会」というプロトコルを定義した人です。
四畳半に入って、正座して、決まった手順でお茶を飲む。
あの作法を世界に定着させた。
AIにおける千利休は何か。
7社に聞いた結果、答えはひとつに収束しました。
ChatGPTのチャットUI。
あのテキスト入力欄です。
AIとの対話そのものは以前からあった。
でも「テキストを入力したら、すぐAIが返してくる」というフォーマットを世界に定着させたのは、あの一行の入力欄。
茶室=チャット画面。
作法=プロンプトの書き方。
茶会=AI対話セッション。
利休が茶の「場」を定義したように、ChatGPTのUIはAIとの対話の「場」を定義した。
これは利害関係のあるOpenAI(信長)の自薦ではなく、Anthropic(信玄)もGoogle(謙信)もMicrosoft(北条)も全員が選んだ結果です。
敵同士が全員認めた。
それはもう、本物ということです。
ただし、利休がそうだったように。
作法を作った者が、最後までその場にいられるとは限らない。
利休は秀吉に切腹を命じられた。
UIの覇権も、永遠ではない。
④ 海の向こうの名前たち

中央の争いとは別に、地方で独自の戦いをしていた武将がいた。
2026年のAI業界にも、同じ構造がある。
いまはまだ日本市場では主役ではないけれど、名前を覚えておいてください。
・龍造寺隆信=Doubao(ByteDance)──国内2.27億ユーザーの暴れ者。TikTokの親会社
・立花道雪=Kimi(Moonshot AI)──雷神。落雷を刀で斬った逸話を持つ猛将。OSSランキング首位という電撃
・六角承禎=ERNIE(Baidu)──かつての検索王者。時代に乗り遅れて凋落
・波多野秀治=GLM(Zhipu AI)──清華大学系。アカデミアの丹波
・荒木村重=MiniMax──2カ月で株価6倍。突然の急成長、予測不能
⑤ なお、秀吉は討ち死にしました
この大名録を作るために、7社のAIに質問状を送ったと書きました。
で、Meta AI(羽柴秀吉)に質問状を送ったら。
エラーが出ました。
「配って勝つ」がコンセプトの秀吉が、配られた質問状を受け取れずにエラー落ち。
討ち死にです。
7社中6社が回答。秀吉だけが戦場に立てなかった。
しかもチャット画面のタイトルが「今日の小樽の朝」。
秀吉は小樽で朝を迎えて、そのまま帰らぬ人となりました。
合掌。


メタ君、本当に安定しない
黒パグさんは西東京にいるのになんで小樽なんだよ😎
よく見ると会話履歴にも京都とある。
メタ君の意識は飛び回ってるんだなー
RIP
⑥ そして、蠣崎

冒頭の話を覚えていますか。
信長の野望で蠣崎スタートだという話。
蠣崎は北海道の端っこにいる、ゲーム最弱クラスの大名です。
南には南部。兵力差は絶望的。海の向こうは蝦夷地。
能力値も低い。兵力もない。同盟相手もいない。
でも蠣崎プレイの最適解は「戦わないこと」なんです。
内政を固めて、南部が他の勢力に気を取られる瞬間をひたすら待つ。
鳴くまで待とう──実は家康と同じ構造。
黒パグが蠣崎を好きなのは、そこなんです。
この大名録における蠣崎は──
NII LLM-jp。国立情報学研究所。
金ヶ崎の回で「2026年の粟屋勝久はNIIにいる」と書きました。
粟屋は六年間、誰にも注目されずに城を守り続けた人です。
蠣崎もそう。
端っこにいて、弱くて、目立たない。
でも、いなくなったら困る。
日本のAI基盤にとって、純国産のモデル系列は退路そのものです。
性能競争の最前線にはいない。
でも、これがなくなったら、日本のAIは全部の層を外国に握られる。
蠣崎を大事にしてください。
信長の野望でも、AI戦国時代でも。
日本のAIの退路は、いつも端っこにいる者が守っている。

⑦ 次回──そして本能寺へ

戦国は、いつも裏切りから動く。
大名録を並べ終わりました。
織田信長から蠣崎まで、2026年のAI勢力図。
信長には本能寺がある、と書きました。
Anthropicの創業者、Dario Amodei。元OpenAIの副社長。
「AIの安全性を軽視している」と言ってOpenAIを去り、自分の会社を作った人物。
これが明智光秀です。
本能寺で何が起きたのか。
なぜ光秀は謀反を起こしたのか。
そして信長は、なぜ四日で復活できたのか。
歴史は、繰り返す。
次回:AI戦国時代──AI本能寺
近日公開。

読者参加コーナー🐾
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明石全登で決まりましたが、次点は斎藤道三でした。あなたの推しは?
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AI本能寺 / AI長篠 / AI小田原評定 / AI石山合戦
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次回:AI戦国時代──AI本能寺
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