
『続柄のない僕たち』あらすじ
あらすじ
地方の団地で育った榊透、三島陽菜、久世真緒。血の繋がりはないのに、家族のように同じ時間を過ごしてきた三人は、大人になった今も、曖昧な関係のまま同じ部屋に出入りしている。恋人でもなく、他人でもない。戸籍にも名前にも残らない関係。それでも三人は、互いを必要としていた。過去の約束も、現在の距離も、誰も終わらせないまま。選べば壊れる、選ばなければ進めない。そんな関係の中で、透は問い続ける。この関係は、何と呼べるのか――。名前のないまま続いてしまった三人の関係を描く、静かな恋愛小説。
■登場人物
榊 透(さかき とおる)
情報工学を専攻する大学院生。修士2年。
夜は飲食店でアルバイトをしている。
三人の関係を壊さないために、何も選ばないことを選び続けている。
三島 陽菜(みしま ひな)
舞台系の養成所に通う学生。
感情表現がまっすぐで、距離が近い。
“今の関係”を疑わず、当たり前のように透の隣にいる。
久世 真緒(くぜ まお)
大学で日本文学を学ぶ学生。
言葉に敏感で、静かに関係を見つめている。
壊さないために踏み込まず、でも離れない。
■関係性・世界観
三人は地方の団地で育った幼馴染。
互いの家を行き来しながら、家族のように過ごしてきた。
血の繋がりはない。
戸籍にも残らない。
それでも生活は重なり続け、
“家族でも恋人でもない関係”のまま大人になった。
この物語は、
名前のつかない関係のまま続いてしまった三人の、
選べない恋と停滞を描く。