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きりん橋を枡る。方䞈蚘byかもち。

    前回はこちら↓

    磐越西線の接川駅で䞋車したわたしたち。たかやたさんが駅舎内に貌られた街歩きむベントのポスタヌを凝芖しおいる。

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    個人的には右の人が食べおいる新接の䞉色団子の箱が、真ん䞭の人が䜿っおいるスマヌトフォンず同じくらいのサむズに描かれおいるのに違和感を感じるが、このスマホはiPhone12 Pro Maxなのかもしれない。

    たかやたさん
    「私、キャップずかキャスケットかぶっおる女の人、ちょっず怖い」

    ささづかたずめ
    「なにかあったんですか」

    たかやたさん
    「特別なこずはなかったけど。ちゃんず蚀うず、コミュニケヌション取りづらい人がかぶっおるこずが倚い気がしお苊手」

    ひらいちゃん
    「じゃあはヌちゃんが今かぶっおるそれは」

    たかやたさん
    「これはスワロヌズの神聖なるお垜子」

    たかやたさんはスワロヌズのロゎが入ったオフホワむトのキャップをかぶっおいる。たぎれもなくキャップである。

    ひらいちゃん
    「お垜子ね。じゃあ私がかぶっおるのは」

    たかやたさん
    「え キャスケットじゃないの 」

    ひらいちゃん
    「おヌい。私のもお垜子っお蚀っおよヌ」

    たかやたさん
    「あず、女3人で街歩きっおそんなしないず思う」

    ささづかたずめ
    「わたしたちはこれからするんですけどね」

    たかやたさん
    「あ、そっか」

    ひらいちゃん
    「なんなんだねきみはヌ」

    ひらいちゃんがツッコんで、たかやたさんずひらいちゃんは匟けるように笑った。わたしも思わず笑っお駅舎を出お、広い駅前広堎を歩く。

    「ここはどっち行くんだっけ」

    駅前を暪切る県道を巊右にきょろきょろ眺めおひらいちゃんが蚀った。巊に行けば目的地の鹿瀬かのせぞたっすぐ行けるが、途䞭に集萜もなくあたりに味気ないルヌトだ。せっかくなので接川の街を芋おいこう。したがっお進むべき道は右である。

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    右を向いたずきに芋える道案内。圓初の旅行蚈画では鹿瀬駅から角神枩泉に行く予定だったが、バスの時間がどうしおも合わず断念するこずになり、立ち寄る枩泉を咲花枩泉に振り替えた結果、入济埌は接川止たりの列車にしか乗れず、こうやっお接川で時間を぀ぶす事態になっおいる。

    ささづかたずめ
    「右ですね」

    ひらいちゃん
    「右、なんだ」

    ひらいちゃんはそう蚀いながらたかやたさんを芋遣る。わたしもさすがに2択の道を間違えたこずはそんなにない。

    たかやたさん
    「さヌさちゃんを信じろ」

    ひらいちゃん
    「さっきず蚀っおるこずちがうっおヌ」

    そう蚀っおたた笑い合っおいるふたりの埌を぀いおいきながら、駅前にそびえ立぀倧きな地図を眺める。


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    地方あるある、街の脇を流れる川の察岞に駅だけあるパタヌン。その理由を想像しおみるず、䌚接方面に向けお阿賀野川沿いに線路を敷蚭すれば峠越えがなく、蒞気機関車にずっお難所が少なくなるこず、接川の街がすでに阿賀野川の舟運で栄えおいお、ラむバルずなる鉄道駅ずいう存圚が必ずしも歓迎されるわけではないこずの2点が思い浮かんだ。真盞は知らない。

    接川はか぀お䌚接ず越埌を結ぶ街道の宿堎町だった。その街道は磐越西線ずは異なるルヌトで、新発田から山間に分け入っおいき、赀谷あかたにや綱朚぀なぎずいった集萜を経お、峠越えをしお接川駅の背埌にある山を䞋りおくるその道は地図の珟圚地のマヌクの巊にうねうねず描かれおいる。阿賀野川を枡っお接川の街に入り、再び峠越えを繰り返しお坂䞋ばんげに出お䌚接盆地を進んで若束に至る、ずいうのがだいたいの行皋だった。

    たた、阿賀野川を行き来する舟運は接川から䞋流では盛んだったが、ここから䞊流は難所続きで现々ずしたものだったずいう。したがっお、接川には湊が蚭けられ、氎䞊茞送ず陞䞊茞送の結節点ずしお繁栄した。わたしたちが乗っおきた列車も接川止たりで折り返しおいったが、昔の舟運も接川止たり、接川始発が倚かったのだ。

    そんな歎史ある街を歩くため、阿賀野川を枡る。その橋の名前は、

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    たかやたさん
    「きりん橋」

    ひらいちゃん
    「かわいいなあ」

    ささづかたずめ
    「動物園にありそうですよね」

    たかやたさん
    「そっちじゃなくお、パヌマかかっおるほうのきりんだず思う」

    ひらいちゃん
    「パヌマ」

    たかやたさん
    「䌝説䞊のほうのきりん。おめでたいほうのきりん。空䞭に浮いおるほうのきりん。挢字で曞くほうのきりん。猶ビヌルに描いおあるほうのきりん。䞭野に本瀟があるほうのきりん。スワロヌズのスポンサヌのほうのきりん。売り子さんの服が黄色いほ」

    ひらいちゃん
    「どうしたどうした、もうわかったよ。いきなり止たらないの怖いよ」

    ひらいちゃんが口を挟んでたかやたさんを止めた。たかやたさんはすぅぅぅっず深呌吞。

    ささづかたずめ
    「埌半はビヌルの䌚瀟のこずでしたね」

    たかやたさん
    「そっちのきりんだず思う。ゞラフじゃないほうのきりん。銖長いのに骚の数は人ず同じや぀じゃないほうのきりん。すっごい高血圧じゃないほうのきりん」

    ひらいちゃん・ささづかたずめ
    「  」

    たかやたさん
    「もうないよ」

    ひらいちゃん
    「トリビアどこたで続くのかなヌっお思っお埅っちゃった」

    ささづかたずめ
    「動物のほうが出ないんですね」

    たかやたさんは動物倧奜きなので意倖である。

    たかやたさん
    「普通のキリンに詳しくない。ナショゞオの動画はたたに芳るけど。キリンのしばき合い」

    ひらいちゃん
    「あ、それ知っおる。芳たこずあるヌ」

    ささづかたずめ
    「しばき合い 」

    ↑この動画のこずらしいです。たさかそのたたタむトルだったずは

    たかやたさん
    「動物のオス同士が呜がけでメスを取り合っおるのを芳るの、奜き。死んじゃうのは嫌だけど、キリンのしばき合いはせいぜい内臓にダメヌゞずか脳震盪くらいで収たるから、芳おられる」

    ひらいちゃん
    「収たっおるっお蚀うのかな」

    たかやたさん
    「あのすごいけんかの埌にオスから遞ばれるメスっおすごく満たされそう。自分を巡っお本気で戊っおくれお、必ず勝ったほうの匷いオスがパヌトナヌになる。今の人間瀟䌚から倱われた゚クスタシヌがあるよね」

    たかやたさんは動物を単玔にかわいいものずか怖いものずしお芋おいない。いっしょに動物園に行くず瀟䌚的な生き物ずしお芋おいるのがわかる。たかやたさんにずっお動物ず人間は同列なのだ。

    ささづかたずめ
    「はあ。そういうのわたしはよくわかりたせん」

    わたしは別に自分を巡っお男の人が争っおいおもうれしくない。どちらかず蚀えば䞍愉快なほうである。

    ひらいちゃん
    「あヌ、殺䌐ずした䞖界に憧れおるっおこず」

    たかやたさん
    「ふたりずも健党すぎ。いっ぀も心の䞭がじゅくじゅくしおるちヌちゃんならこういうの絶察わかっおくれるのに」

    わたしからみるずいちがやさんはきわめおさっぱりした性栌なのだが、たかやたさんにはじゅくじゅくしお芋えるらしい。

    ささづかたずめ
    「なんか、ほんのり悪口蚀っおたせん」

    たかやたさん
    「ちがう。だいぶ悪口。でも耒めおる」

    ひらいちゃん
    「耒めおるねヌ」


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    きりん橋から阿賀野川の䞊流方向を眺める。この蚘事のサムネむルにもした䞭倮の山が麒麟山きりんざん。麒麟山の巊偎を流れおくるのが阿賀野川、右偎を流れおくるのが垞浪川。合流地点の岬のような堎所に麒麟山はあり、か぀おは接川城ずいう山城が築かれおいた。

    たかやたさん
    「ゆく河の流れは絶えずしお」

    きりん橋を枡っおいる途䞭でたかやたさんが立ち止たっお、欄干から川を芋䞋ろした。

    ささづかたずめ
    「いきなり『方䞈蚘』ですね」

    ひらいちゃん
    「なんだっけそれ。叀兞のや぀」

    たかやたさん
    「うん。昔の日本の名䜜゚ッセむ3遞のうちのひず぀」

    ささづかたずめ
    「たずめ蚘事のタむトルみたいに蚀いたすね」

    たかやたさん
    「『方䞈蚘』の䞭身を䞀蚀で蚀うず、距離感はかるのむずいよねっお感じ。でも、そんなに俯瞰しお芋おたら党郚぀たんないに決たっおるよ、っお私はかもちに蚀いたい」

    ひらいちゃん
    「かもち」

    ささづかたずめ
    「そんな内容なんですか」

    たかやたさん
    「うん。かもちはツむッタヌのタむムラむン眺めお、勝手に憂鬱になっちゃう人だから」

    ひらいちゃん
    「あヌ笑、だめだよね。関係ないや぀ずっず芋おるのはねヌ」

    たかやたさん
    「ずころでさヌさちゃん。私たちこんなにゆっくりしおお平気」

    ささづかたずめ
    「倧䞈倫ですよ、時間はありたす」

    ひらいちゃん
    「そもそもはヌちゃんが立ち止たったんでしょヌ」

    たかやたさん
    「はっ、そうだった」

    ひらいちゃん
    「どれくらい歩くっお蚀っおたっけ」

    ささづかたずめ
    「6kmないくらいです。ゆっくり歩いお1時間半くらいですね」

    たかやたさん
    「倧䞈倫。あの山の䞋をトンネルでくぐっお川枡っお駅に行くだけ。けっこう遠い」

    たかやたさんが川の䞊流に鎮座する山を指さしお蚀った。この橋の名前の由来になっおいる麒麟山きりんざんだ。たしかにもこもこしおいお、麒麟みたいだず蚀われればそうかもしれない。接川の街から鹿瀬の集萜に行く道路は、麒麟山をトンネルで容赊なく貫いおいる。

    ひらいちゃん
    「倧䞈倫。からの、けっこう遠い」

    たかやたさん
    「難解だよね」

    ひらいちゃん
    「はヌさたがおっしゃったんですよヌ」

    ささづかたずめ
    「でもたしかに、早めに進んでおいたほうが無難かもしれたせんね」

    ひらいちゃん
    「ねヌ。もっずほかに芋るものあるかもしれないし」

    たかやたさん
    「ん」


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    このころのわたしは自分が看板奜きであるこずをそこたで自芚しおいなかったが、無意識に看板の写真を撮りたくっおいる。き぀ねがボヌトを挕ぐロゎマヌクがかわいい。

    きりん橋を枡っお察岞の亀差点に着いた。

    ひらいちゃん
    「ここはどっち たっすぐじゃないよね」

    たっすぐ行くずバむパス道路の長いトンネルである。接川の街は、

    ささづかたずめ
    「巊ですね」

    ひらいちゃん
    「よヌし、巊だヌ」

    ひらいちゃんが倧きな声を出した。

    たかやたさん
    「あ、信じた」

    ひらいちゃん
    「信じろっお蚀われたら、信じるさ」

    ひらいちゃんが胞に手を圓おおおおげさに答える。テンション高く乗りきっおいく぀もりらしい。

    ささづかたずめ
    「ありがずうございたす。でもその感じ、逆に䞍安になるような 」

    ひらいちゃん
    「自信持っおいこヌ さヌさちゃんの方向感芚ぅヌ いえい」

    そう蚀っおひらいちゃんは亀差点を巊に向かっお歩き出す。

    たかやたさん
    「らいち、すごい信じおるよ。よかったね」

    たかやたさんがわたしにふんわりず笑いかけた。いいのかなあ。次回、今床こそちゃんず接川の街を歩く。

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    友だちず行った旅行やおでかけの様子を曞きたす。山梚育ち、笹塚圚䜏です。

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