
クスノキの神様に願った。
願ひて叶うや 素知らぬ顔
毎度の如く、この私は思う。また、そっぽを向く、と。
日に二度、足繁く通う者が居る。この私の住処に。
銭を八文、投げ入れる。木の枝を一、笹の葉を二、獅子の口に詰め込む。
この括り。私の元へと願ひが届く
<<<どうだろうか、この者。願ふ先に私が居ない。はて、不思議なものだ>>>
叶ふ先に、途端に足が向かなくなるのは、この住処。この度は、四十文でお釣りが来た。
私の力は、この地。そして、願ふ者達は、その血を。只々思ひ出すだけ
<<<思ひ出せ、思ひ出せ。この地を、この血よ>>>
さすれば天は応へるべく、閉ざした道を光指す。
しかし、悲しきことに、途端に足が向かなくなるのは、この私の地。
そうして、その血をまた、忘るる。
事の顛末は、如何にしても同じく。
楠の思ひ、叶ひて届くは、貴方の血。