
Ep.39 新たな光
「ちょっとさ思ったんだけどね、」
私は何気なくそう切り出した。
「私この期間ずっと考えてたの。Mは、私の仕事だけがネックなんだよな、って前に言ったよね。別に家業の仕事をしたくないって言ってるわけじゃ無いってこともずっと伝えてきたし、それを最近Mもわかってくれてるじゃん。仕事が先行してるのが私からしたら不安なだけ。それに、ここ1年の経験から安心してMの家庭に混じって働けるって思えてないから、そこにも踏み出せないって。私じゃなくてもいいんじゃない?って思うことしかないし、そう伝えても、Mは菜絵と別れたくない。って言ったんだよ。それでもここ数ヶ月、2人のことについてMから触れることもないし、何か行動してるようにも見えないんだけど。
私の仕事のことを理由にして、結婚しない理由を探してるようにしか見えない。」
「いや、そんなことはないんやけど、、」
そうMは言う。
「いや、そうだよ。結婚ってピンときてない。とか結婚に向いてない。とか言うじゃん。それならそれでいいと思う。それはMの人生だから。結婚にピンとくるまで待ってればいいと思う。けど、その時私はもういないよ?Mは私に一緒に住もう、結婚も見据えて。と言うことで私に退職と引っ越しの決断をさせたんだよ。もっと自分の発言に責任持ってよ。今回の家の更新をどうするかのことだって、もう決まらないならもう別れよう。って言ったのに、菜絵とは別れたくない。ってMが言うから一緒に住むことになったんじゃん?別れたくないけど結婚はまだピンときてない。とかそんないつになるか分からないピンとくる時期まで私現状維持は無理だよ。私といたいならちゃんと考えて、ピンとくるまで待ちたいなら今すぐ別れて。天秤にかけて一つに絞って。」
私はそうMに伝えた。
「いやー、無自覚やったけどやっぱ俺逃げとるんかなー」
そうやっていつもの調子のMを背に、私は電気を消して目を閉じた。