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【「自己解凍」という考え方について #1】朝が辛い、日曜が辛い、あなたへ。

    朝、起きるのが辛い。日曜の夕方が、辛い。
    そういう感覚を、抱えながら生きている人がいます。

    半年前の私もそうでした。
    仕事はそれなりに評価をもらえていたと思います。でも内側では、ずっと違和感があった。

    「本当にこの仕事が向いているのか」「ここにい続けることは幸せなのか」。そういう声を、無視していました。

    いま振り返ると、あの頃の私は 凍っていました。


    「自己解凍」とは何か

    最近、私は「自己解凍」という言葉について考えています。
    自己解凍とは、 凍りついた自分を、自分の手で解かしていくプロセス のこと。
    他人の言葉や期待を優先しているうちに、固まってしまった自分。
    それをもう一度、自分の感覚で動かせる状態に戻していく。
    「変える」のではなく「戻す」 。
    もともと自分の中にあった本当の自分を、自分のもとに取り戻す。
    そういう考え方です。

    近い言葉に「自己理解」があります。
    私自身、自己理解のアプローチをいろいろ試しましたし、有効だと感じています。
    ただ、自己理解は 「自分は何が好きで、何が得意か」を知っていくプロセス だと、私は捉えています。

    一方、自己解凍は、その手前にあるもの。
    凍ったままの人に「あなたは何が好きですか?」と聞いても、答えは出てきません。
    問いの手前で、止まっているからです。だからまず、解凍が要る。
    自己解凍は、自己理解の前段にあると思っています。

    「自分編集」という言葉も考えました。
    でも、編集ってどこか「間違っていたものを書き換える」ニュアンスがある。
    自分は間違ってないし、書き換えたいわけでもなかった。

    だから「編集」ではなくて、「解凍」だと、いまは思っています。
    この記事では、自己解凍について、いま私が考えていることを共有させてください。

    これは、あなたの話かもしれない

    その前に、まず軽くチェックしてみてほしいことがあります。

    ☐ 朝、起きるのが辛い
    ☐ 日曜の夕方が、辛い
    ☐ 顧客より、社内の上司や社長の顔色を気にしている
    ☐ 「これでいいのかな」と思いながら、毎日が過ぎていく
    ☐ やる気は出ないけど、休む選択肢はない
    ☐ 自分が何を好きで、何をやりたいのか、よくわからない
    ☐ 周りの期待に応えることが、いつのまにか自分の目標になっている
    ☐ 身体に小さな不調がある(胃の調子、頭痛、眠れない、など)
    ☐ お酒や何かに頼らないと、気持ちが切り替わらない
    ☐ 仕事の話で「私は」という主語が、なぜか使えない

    3つ以上当てはまったら、続きを読んでみてください。たぶん、ここから先は、あなたのための話です。


    凍っていた頃の自分

    当時の私は、イベント制作会社で営業から本番運営までを担当していました。
    少ない人数の会社だったので、人事の業務も兼ねていました。
    社会人2〜3年目、仕事は順調と言えば順調で、評価もしてもらっていたと思います。
    ただ、いま振り返ると、当時の私の中には、ある歪みがありました。

    イベント会社なので、当然クライアントがいます。
    経験は浅いなりに、クライアントが本当は何を求めているか、なんとなく感覚として分かることもありました。
    でも私は、それを提案に反映するより先に、
    「社内の上司や社長が、何を承認してくれるか」を考えていました。

    クライアントが喜ぶ提案を持っていくより、社内で通る提案を作る方が、優先順位が高かった。
    決定や責任を、無意識に大人たちに渡していたんだと思います。

    朝はぼーっと電車に乗って、胃の奥から何かが込み上がる感覚があった。
    週末は土曜にずっと寝て、日曜の夕方になるとずーんと沈んだ。
    平日に体力を使い切っていたんだと思います。

    スキルはついた。
    でも、この仕事を一生やるイメージは、湧かなかった。
    周りには本当に好きでやっている人がいる中で、「私は生き残れないかもしれない」と感じていた。

    ──でも、当時の私は、これを「普通のこと」だと思っていました。
    凍ってる時、本人は気づかない。
    これが、凍り状態のいちばん厄介な特徴かもしれません。


    絵を描いた日、ストッパーが外れた

    そんな頃、会社で「絵を描く研修」がありました。
    「絵を描く技術を学ぶ」ではなくて、「自己表現を通じて内面と向き合う」という趣旨の研修でした。

    最後の自由制作は「お題なし」。色の混ぜ方も知らないから、原色だけで描きました。

    今思い返すと、私はあのとき 毎朝起きた時のモヤモヤを、絵にしていました。

    画像
    ↑当時の絵(今より若さを感じますねww)

    そして描いている最中、自分の中で何かのストッパーが、ふっと外れた感覚がありました。
    「自分の思っていることは、出していいんだ」
    頭ではなく、身体がそう思った。

    誰かに止められていたわけじゃない。
    自分で自分を止めていた何かが、絵を描くという行為の中で、勝手に外れた。いま振り返ると、たぶんあれが、解凍の始まりでした。

    ──あなたにも、そんな瞬間はなかったでしょうか。

    仕事のためのはずだった研修で、何かが動いた瞬間。
    趣味の場で、いつもと違う自分が出た瞬間。旅先で、抑えていたものが緩んだ瞬間。

    私たちは、 狙わない場所で解凍されることがある ようです。


    直感はあったのに、決断には時間がかかった

    絵の研修ですぐに人生が変わったわけじゃありません。
    「ここを離れた方がいい」という直感は、その後もずっと身体にあったけれど、行動に変えるには時間がかかりました。

    最初に動いたのは転職。
    次の会社では、優秀な人に囲まれ、フルフレックスで自分の時間が持てて、副業もできました。
    副業をやりながら、私は二つのことを続けていました。

    ひとつは、 紙のメモに、思ったことをひたすら書き留めること。
    もうひとつは、 AIとの対話で、自分の好きなことを考え抜くこと。

    独立を本気で考え始めた頃、「得意で好きなことを、仕事にしたい」とメモに書きました。
    人生でやりたいことリストも書いた。
    そして、それを スマホのホーム画像に設定して、3ヶ月くらい毎日見続けました。

    ホーム画面は毎日何十回も目に入る場所です。
    そこに自分の本心を貼っておく。
    それを続けているうちに、副業の収入が見えてきて、独立しました。

    ──いま振り返ると、メモも、ホーム画像も、ぜんぶ 自分で自分に温度を当て続ける作業 でした。
    直感はあったのに、すぐには動けなかった。
    でも、自分の本心を可視化し続けることで、直感と決断のあいだのラグが、少しずつ縮まっていったんだと思います。

    ただ、ひとつ言っておきたいのは、独立した今の仕事も、得意なことでまとめているけれど、全部が「好き」かと言われると、まだそうではない。
    解凍は、まだ途中です。


    ふたつの比喩で考える、「自己解凍」

    自己解凍を説明するときに、頭にある比喩がふたつあります。

    自己解凍ファイル

    ITの世界に、「自己解凍ファイル」という言葉があります。
    普通の圧縮ファイルは、解凍するために別のソフトが必要です。
    でも自己解凍ファイルは、 自分自身の中に、解凍するためのプログラムを内包しています。
    だから、解凍ソフトがなくても、自分で自分を解凍できる。

    私たち人間も、本当はそうなんじゃないかと思うんです。
    凍りついた自分を解凍するための力は、もう自分の中にある。
    誰かに与えてもらうものじゃない。
    ただ、それを起動するきっかけが、自分一人では見つけにくい時がある。

    リトル本田

    もうひとつ。
    サッカーの本田圭佑選手が、ワールドカップ後の会見で「次のクラブはどこに決めるんですか?」と聞かれて、「リトル本田に聞きました」と答えたエピソードがあります。
    自分の中のもう一人の自分=本当の自分に、問いかける。

    自己解凍は、たぶんこれと近いと思っています。

    心の中のリトル◯◯(あなた)を、引き出す。リトル◯◯が答えてくれた瞬間、それは自分が解凍されている証拠でもある。
    凍ってる時、リトル◯◯の声は聞こえない。
    解凍が進むと、聞こえるようになる。


    解凍を始める「最初の一歩」

    「凍ってるかもしれない」と気づいたら、何から始めればいいのか。
    これは、人によってかなり違うと思っています。
    万能の正解はありません。

    私が思うに、解凍に必要なのは──

    ・ 時間
    ・ 少しの心の余裕
    ・ 自分と向き合う時間
    ・ 誰かから、それに気づかされること

    このどれか、もしくはこれらの組み合わせです。

    最初の一歩としては、

    ・ メモを書く(私はこれが効きました)
    ・ 誰かに話す
    ・ 少し空白の時間を作る
    ・ 自分の心の声を聞く時間を意図的に作る

    一人で向き合うのが向いている人もいれば、誰かと関わることで導かれる人もいます。
    どれが正解かは、わかりません。
    ただ、 「何かをやってみる」こと自体が、もう解凍の始まり だと思っています。


    凍ったままでいる、という選択もある

    ひとつだけ、書いておきたいことがあります。
    凍ったまま生きる、という選択も時にはアリだと、私は思っています。
    組織で生きていくには、たまには自分の意思を押し殺すことが必要な場面もあります。
    それも一つの大事な判断です。
    全部を解凍しなくていいし、する必要もない。

    ただ、もし「これは違う」という違和感が、ずっと身体にあるなら──
    その声は、たぶん本物です。
    解凍するかどうかは、あなたが決めていい。
    ただ、もし解かしてみようと思ったら、その時はお手伝いしたいです。


    解凍が進んだ今、何が変わったか

    いまの私が、自分を「完全に解凍した」と言えるかというと、まったくそんなことはありません。
    今の仕事も、全部が好きで選んでいるかと言われたら、まだそうではない。

    それでも、ひとつだけ変わったことがあります。

    それは、自分の人生を自分で管理して、自分の足で歩いている感覚 がついたこと。

    仕事を選ぶ時、社内の正解じゃなくて、自分の意思で選べるようになった。違和感を放置しなくなった。

    「私は」という主語で、話せるようになった。
    解凍はたぶん、ゴールがあるものではなくて、 一生かけて、ゆっくり続いていく向き合い方 なんだと思います。
    ───

    「自己解凍」── 5つの考え方

    ここまで書いてきたことを、整理しておきます。

    1. 凍っている時、本人は気づかない。
     外からは「うまくいってる」ように見えることすらある。

    2. 解凍は、狙わない場所で起きる。
     趣味、旅、研修、何気ない会話。
     仕事のためだったはずの場所で、副産物として起きることもある。

    3. 直感と決断には、ラグがある。
     でも、自分の本心を可視化し続けることで、ラグは少しずつ縮まる。

    4. 解凍する力は、もう自分の中にある。
     ただ、ひとりでは難しい時もある。横に温度があると、解けやすい。

    5. 解凍はゴールじゃなく、一生かけて続く向き合い方。
    ───

    これから書いていきたいこと

    「自己解凍」について、これから何本か続けて書いていきたいと思っています。
    たとえば、こんなことを書きたい。

    ・解凍を始めるための、具体的な方法
    (メモの書き方、スマホのホーム画像の使い方、AIとの対話の仕方、など)
    ・凍ってる人の見分け方(仕事の現場でよく見るサイン)
    ・自己理解と自己解凍は、何が違うのか(両者の関係性)
    ・凍りはどこから来るのか(期待、評価、同調圧力、組織構造)
    ・解凍された瞬間のストーリー(私自身の話、出会ってきた人の話)

    答えのある研究ではありません。
    私自身、まだ全部が解凍できているわけじゃないので、書きながら一緒に考えていけたら嬉しいです。

    もし「自分も少し凍ってるかもしれない」と思ったら、感想でも、反論でも、自分のエピソードでも、なんでも聞かせてください。X(@hyten_jp)のDMやコメント、開いています。

    ──あなたの人生の主人公は、あなたです。
    それでは、また!!!


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