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キャトルイルミネーション、毎週ショートショートnote、412文字

    氷堂出雲



    キャトルミューティレーションが宇宙人の仕業ならば、と牧場主は考えた。

    気持ち悪いものは、嫌われる。
    牛を派手に光らせたら、宇宙人も近づかないのではないか。

    彼は自分の牛にイルミネーションを巻きつけた。

    一方、宇宙人は、また我々のせいにされていると溜息をついた。
    牛は自然死しているだけだ。
    だが、人間は何でも宇宙人のせいにする。

    「なら、いっそ本当に食ってしまおう」
    どうせ疑われるなら、実を取るべきだ。

    宇宙船は牧場へ向かった。

    そこには、光る牛がいた。

    我々への捧げ物のつもりかと宇宙人は息を呑んだ。
    自分たちを恐れ、媚び、牛を飾り立てる人間。
    牛も、人間も、なんと哀れな。

    だから、宇宙人は善意で、光る牛を宇宙一うまい牛に突然変異させた。これで牛も人間も、幸せだと。

    その夜、牧場に現れたのは牛に似た怪物だった。

    人間は叫び、逃げ惑い、自分たちの浅はかな発想を呪った。
    宇宙人は良いことをしたと飛び去る。

    地球に残されたのは、牛の魔獣が暴れる悪夢だった。

     
     
     
    ・ソニー・ミュージックエンタテインメントのドラマ原案コンテストにてグランプリ受賞。ドラマ化。 ・第20回Yomeba!で優秀作 ・エブリスタ超・妄想コンテスト年間選出数11位(2021年) ・島根県文芸公募 金賞 その他はプロフィールページで

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