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ドジ修行、毎週ショートショートnote裏お題、410文字

    氷堂出雲


    「今日から伝説のドジ修行だ!全力で転んで、全力で笑われて、そしてウケるようになるんだ」

    「あら、お若いの。初めてかね?
    今日は風も穏やかで、まさに周行しゅうこう日和じゃな」

    「しゅうこう?難しい言葉は分かりませんが、体、張る覚悟できてます!骨は折れても心は折れません!」

    「おや?ずいぶん気合いが入っておるが、骨を折るような激しさはないぞ」

    「いやいや、心得てますよ。転んで学べ、つまずいて悟れですよね⁉︎」

    「いや、まずは商店街の裏路地だが、段差は五センチほどじゃが」

    「えっ、それは……地味ですね!」

    「そもそもこれは、町の記憶を辿る路地周行ろじしゅうこうじゃ。
    取り壊される予定の路地を、静かに歩き、風や匂いや、昔の看板や窓辺の洗濯物に思いを馳せるのじゃ」

    「え、スピリチュアル系ですか?転ばないんですか?誰も?」

    「転ぶのは、心の油断じゃな。
    そして何より、これはドジ修行ではなく、路地周行ろじしゅうこうじゃ。
    ほら、パンフレットにも──あら……「ドジ修行」って誤字になっとる」

    ーーー
    路地周行とは?

    町の風景や歴史が埋もれつつある「路地」を巡ることで、忘れられた人の営みや土地の記憶を再発見する活動。写真を撮ったり、昔の住民の話を聞いたりする。

    ーーーー
    修行の誤字として、修業、就業、終業、習業、周行……ピックアップして一つひとつgoogleで調べたら

    「周行」  →

    巡り行く:
    「周行」は、場所や時間を問わず、あちらこちらを巡る、移動する様子を表します。

    とあったので、路地と組み合わせて作った言葉です。
    だから、路地周行が本当にある言葉かは知りません(笑)。

     
     
     
    ・ソニー・ミュージックエンタテインメントのドラマ原案コンテストにてグランプリ受賞。ドラマ化。 ・第20回Yomeba!で優秀作 ・エブリスタ超・妄想コンテスト年間選出数11位(2021年) ・島根県文芸公募 金賞 その他はプロフィールページで

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