メインコンテンツへスキップ
見出し画像

運試し1分(410字)ショートショートnote杯延長戦、爪毛の挑戦状

    今、俺は閻魔大王の前にいる。地獄行き。嘘をついたり、人を騙したりした。
    でも、普通に生活していたらみんなやる程度だ。

    そんなことを考えていた。

    「運試しだ。お前は何があっても、前だけを見て歩きつづけろ。たった1分間だけ。それができたら、お前を天国に行かせてやる。スタートじゃ」

    閻魔大王がそういうと、周りの風景が突然変わった。

    どこかの田舎の道。両側は田んぼで1本の道が遥か遠くまで続いているようだ。信号機もない。

    歩き始めた俺は、少し前方に誰かがいるのが見えた。

    前だけをみて、どんどん歩く。おばあさんが大きな荷物を抱えて、一歩一歩辛そうに歩いている。

    目の前でふらつき、かわいそうで、手を差し伸べ介助した。しまったと思った。

    「合格だ。もし無視していたら地獄行きだった」
    閻魔大王の声がした。良かった、天国だ。


    あれ、今いい話になってるけど、閻魔大王、嘘ついたよな。いいのか?

    閻魔大王の声がした。
    「やっぱり地獄だ。天国でチクられたら困る」


    了


    こちらの爪毛さんの挑戦状に答えました。

     
     
    ・ソニー・ミュージックエンタテインメントのドラマ原案コンテストにてグランプリ受賞。ドラマ化。 ・第20回Yomeba!で優秀作 ・エブリスタ超・妄想コンテスト年間選出数11位(2021年) ・島根県文芸公募 金賞 その他はプロフィールページで

    あなたへのおすすめ