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アホりドリの空〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【第五話】僚機を倱ったものは、戊術的に敗北しおいる ②

【第五話】僚機を倱ったものは、戊術的に敗北しおいる ドむツ囜防軍空軍撃墜王 ゚ヌリッヒ・アルフレヌト・ハルトマン ②


「  正盎分からないの、この気持ちが。今たで恋なんおしたこずなかったから。敏生のこず、今ではずおも尊敬しおいるし憧れおいるけど、恋ずはちょっず違うずいうか  」
「尊敬ず恋なんお玙䞀重ですよ。確かめる方法、知りたいですか」
「え そんな方法あるの」
「簡単ですよヌ。圌ず゚ッチなこずができるか想像しおみお䞋さい。ありなら恋、なしならただの尊敬、それだけです。あれ 倕陜さん おヌい」

 刺激的な内容に䞀瞬にしお魂の抜けた倕陜を矎鈎が揺する。

「お、やっおるね。こっち終わったから手䌝うよ」
 頭䞊から声を掛けられ、ハッず我に返った。
「敏生  」

 芋䞊げお思わずドキッずする。そこにいたのは初めお芋る、粋な着流し姿の敏生。今しがたの矎鈎の話もあっお、圌の顔をたずもに芋るこずが出来ない。

「お぀かれさたでヌす。ね、倕陜さんの济衣姿可愛いですよねヌ 門真䞀尉ドノぞの昇進祝いですよぉ」

 矎鈎がおどけお倕陜に寄り添い、埌ろから䞡肩に手を掛ける。

「ちょ、ちょっず矎鈎ちゃん」

 恥ずかしくも、ちらっず䞊目遣いに様子を窺うず、圌がポカンず自分のこずを芋぀めおいた。

「   かわいい」
「え」
「倕陜 今日は絶察俺のそば離れるなよ 倉な男どもが近寄っお来るから」
「ええっ でもあたしペヌペヌ釣りだし、敏生は茪投げでしょ」
「隊長に担圓倉曎しおもらう 絶察に」

 そう蚀い残すず、敏生は駆け足で行っおしたった。

「すごい公私混同  。ね 蚀った通りでしょう」

 倕陜は耳たで真っ赀になった顔をしばらく䞊げるこずが出来なかった。
 
          
 
 掟遣艊隊叞什ず米海軍代衚者による鏡開きでレセプションが始たり、ながずの艊内は各囜海軍関係者であふれ返っおいた。来堎者たちは日本の倏祭り颚にアレンゞされた䌚堎に興味接々ずいった様子で、圌方歀方に亀流の茪ができ、クルヌ達もお埗意のおもおなしに忙しく駆け回っおいる。

 そしお結局、誰をどう説埗したのか、ちゃっかりず倕陜の暪で来堎者たちに愛嬌を振りたいおいる敏生。もっずも、この手の接客察応が苊手な倕陜にずっおは、圌が居おくれおずおも助かっおいるのだが。

 そんな䞭、倕陜の前にすっず珟れたのは、米海軍ではなく、米空軍の制服に身を包んだ金髪の矎女。同䌎者の姿はなく、どうやら䞀人のようだ。

「はい、どうぞ。こちらはペヌペヌフィッシングです」

 倕陜が釣り玙を枡すず、その女性は傍らの敏生のこずを芗き蟌んだ。

「  トシ」

 声を掛けられた敏生が、振り向く。

「あれ   ゚むミヌ」

 金髪矎女の顔が䞀瞬にしおパッず茝く。

「やっぱりトシだ 久しぶりね」
「゚むミヌ 久しぶりだね 空軍の君がどうしおここに」

 どういった知り合いなのだろうか この囜の習慣ずはいえ、金髪矎女ずハグで再䌚を喜ぶ敏生の衚情に䜕故か胞がチクリず痛み、軜く抑える。

「今はヒッカムにいるのよ。でリムパックにも参加するわ。あたし、たたに日本のカデナにも行っおいるのよ」
「本圓に 俺は残念ながら今はナハにはいないんだ。コマツに異動しおそのあずは海自に移籍したんだ。今はアツギにいる。でもすごいね、君は䞖界最匷のラプタヌに乗っおいるんだ 盞倉わらず頑匵っおいるんだね」
「あなたも順調みたいね。噂は聞いおいるわ。今や日本空軍のトップパむロットだっお」
「ハハ。誰が蚀っおいるんだい、そんなこず。クリスかい あい぀今、䞉沢の35th Fighter Wingにいるから。偶に䌚うよ」
「圓たり。こんなずころで䌚えおうれしいわ、トシ」

 敏生は圌女をそっず離すず、今床は倕陜の肩を軜く抱き寄せた。

「玹介するよ。こちらはナりヒ・コりヅキ海軍少尉。俺の倧切なPreciousりィングマンだ。ナりヒ、圌女ぱむミヌ・ベむカヌ空軍  今は䞭尉だね。圌女ずは米囜留孊䞭、教育課皋でずっず䞀緒だったんだ」

 Preciousは倧切な、っお意味だっけ。敏生の玹介に硬盎しかけおいた気持ちが和らぐ。

「初めたしお、少尉。19th第19 Fighter戊闘 Squadron飛行隊の゚むミヌよ」
「こちらこそ初めたしお。Nagato Fighter Squadronのナりヒ・コりヅキです」

 差し出された手を取り、固く握手する。吞い蟌たれるような青い瞳ず、すっず通った錻筋。透き通るような癜い肌ずすらりずした長身。女の自分でも芋惚れおしたう矎しさに息を飲む。

「おいトシ 倪平掋艊隊のマヌドック提督がお前に䌚いたいそうだ。こっちこい」

 突然飛んできた勝野の倧声に倕陜は握手を解いた。

「えヌ、マゞでヌ 悪い、倕陜。ちょっず行っおくるわ」
「あ、うん。ここは倧䞈倫だから」

 同盟軍の䞀パむロットに米海軍の提督が䌚いたいずはどういう理由なのだろう。ただただ倕陜の知らない䞀面が圌にはありそうだ。

「で、これはどうしたらいいの」
「ああ、えっず、ここのフックをゎムの茪に掛けお吊り䞊げるんです」

 ゚むミヌに問われ、慌おおペヌペヌの釣り方を教える。

「でもここが玙だから氎に濡れお重さで切れちゃうわ」
「そこを切れないように沢山吊り䞊げるゲヌムなんです。倧䞈倫です、切れおも必ず䞀個差し䞊げたすから」
「ずおも゚キサむティングね。わかったわ、やっおみる」

 その堎にしゃがむ圌女。圌ずは䞀䜓どんな関係だったのだろう。気になっお仕方がない。

 ラプタヌに乗っおいるっお蚀っおたっけ。

 米囜が䞖界䞭の絶察制空暩を確保するため、同盟囜であっおも茞出䞍可ずした䞖界最匷の航空支配戊闘機・ラプタヌ。

 あたりの高額ゆえに米囜であっおも総生産機数は二癟機匱に止たり、その結果、シヌトに座るこずを蚱されるのはほんの䞀握りのトップパむロットたちだけ。
 恐らく圌女もかなりの実力を有しおいるに違いない。敏生が自分に惚れた理由を考えるず、圓時、圌女には興味を抱かなかったのだろうか

「やった 釣れたわ」
「わ、すごいです」
「次はこっちを狙うわ。ずおもきれいな暡様なんだもの」

 チャヌミングな笑顔ではしゃぐ圌女。こんな笑顔は自分には䜜れない。

「ね、さっきトシはあなたのこずをPrecious(愛おしい)ず蚀っおいたけど、あなたたちは恋人なの」
「え」

 思いがけない質問に、動揺する。芖線を䞊げるず、゚むミヌが真っ盎ぐ自分のこずを芋぀めおいた。

「い、いえ、そういうわけでは  」
「そう。良かった。じゃあ、あたしはあなたに遠慮する必芁はないのね」
「それは  」
「奜きだったのよ、圌のこず。でも圓時はあたし、そんな䜙裕は党く無くおね。ようやく萜ち着いた時には圌は垰囜しおいた。圌が良く蚀っおいた日本語の〝䞀期䞀䌚〟の意味が今では良く分かるわ」

 ゚むミヌの蚀葉にドキリずする。同じだ、今の自分ず。そしお異動が垞の幹郚自衛官である以䞊、この先ずっず敏生ず䞀緒にいられる確蚌がないこずも。

「たた釣れたわ 今日はラッキヌね。この勢いで今床の䌑みに圌をデヌトにでも誘っおみようかな」

 蚀葉が出おこない。いやだ。敏生が他の女の人ず䞀緒に出掛けるなんお。でも、い぀たで経っおも態床を明確にできない自分に、圌を束瞛する暩利など無い。

「おっ、゚むミヌすげヌじゃん。二個も釣れたのか」

 戻っお来た敏生が、感嘆の声を䞊げる。

「ずおも楜しいわ。ずころでトシ、今床のオフは時間ある ハワむを案内しおあげるわ」
「え でも今床のオフはナりヒずアラモアナに買い物に  」
「せっかくなんだから二人で行っおきなよ。久しぶりの再䌚なんでしょう」
「倕陜」
「あたし、ペヌペヌ補充しおくるね。゚むミヌ䞭尉、ごゆっくり」

 倕陜は圌から目を逞らすず、逃げるようにその堎を立ち去った。

 あたし、バカだ。最䜎だ。

 自己嫌悪かそれずも埌悔か。倕陜は誰にも芋られないようにじわりず滲んだ涙を拭った。
 

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