
桜の木の下でもう一度
何気ない日常
今はもうない
桜の咲く季節になれば
環境も変化していく
あの頃の私たちに
もう戻れないだろうか
小学生の時
一人の友達がいた
いつもその子と
何気ない会話をしていた
私は大人しい人に対して
友達は元気で活発な人だった
私はいつも無言だった
それでも友達は気にかけてくれて
話しかけてくれた
どんな時も
まだ小さな子供だったけど
心は大人な感じがした
進級するたびにクラス替えがあった
いつも桜の木の下で「クラス一緒になれたら良いね」と
二人で手をつないで
紙を張り出されるまで
ずっと後ろを向いて
祈っていた
奇跡的に6年間クラス一緒だった
「友達」がいたから心強かった
しかし友達は学級委員をやるようになった
だからいつものようには関わることが
少なくなってきた
私は教室でぽつんと
座ることしかできなかった
友達は優等生だった
いつも役割を果たしていて
真面目で努力家だった
みんなの人気者だった
見習いたいと思った
みんなから見た私はあまり良くないイメージだった
声が小さくて聞こえない
頭が悪いから笑われる
馬鹿にされる
何も出来ない
そんなことが続いた
中学校へ入学したとき
友達がいつも通り
挨拶をしてくれた
「また一緒になれるかな」と
また二人で祈った
一緒になれた
あれからずっと一緒で
小学校と中学校で9年間クラス一緒だった
しかし、友達は別の人と仲良くなり始めた
私は一人になった
最初は嫌われたのかな?と
思ったけどそうではないらしい
時々話しかけてくれたから
桜が散るのは
木が枯れるからではなく
次の季節へ進むため
私たちが離れたのも
お互いがそれぞれの「新しい世界」を
見つけるために必要な痛みだったのかもしれない
高校の時
完全に離れ離れになった
友達がいないから
心細かった
でもそれでいい
孤独を楽しむことにした
誰にも邪魔されない時間の中で
私は教室で本を読み
物語の世界に入っていた
窓側の席で空の景色を眺めた
誰かと繋がっていないと不安だった
あの頃の私には見えなかった景色が
そこにはあった
そんな静かな日々の中に
いじめという影が忍び寄ってきた
いつも私のことを
悪口を言ってくる人もいれば
指をさして陰口を言ってくる人もいる
私を省く人もいれば
無視をしてくる人もいる
正直辛かった
もし友達が私の立場だったらどうしてたんだろう?
高校卒業したら
大学生になる
今度は自分自身の時間に使いたい
将来なりたい自分になるためにも
また努力を続ける
友達のようになりたい
でもいつか君に
また出会えたら
桜の木の下でもう一度
あの頃の自分はもういない
でもみんな同じ空の下で
何気ない日常を過ごしている