
なんやねんな人たち③ 「エアドラムを踏む人」
日常で「なんやねんこいつ」と思った人を書いています。オチはないかもしれません。
私には、行きつけのカフェがいくつかある。
カフェでは、本を読んだり、noteを書いたりのんびり過ごすのが好きだ。
そんな癒しのカフェには、私以外にも常連がいて、時に同じ顔ぶれが揃うことも。
その中の一人に貧乏ゆすりが激しいタイプの人がいた。
顔は覚えていないが、貧乏ゆすりが始まると、「あ、またこの人か」とその人だと気がつく。
席が数席離れていても、貧乏ゆすりが始まると、「あ、いる」とわかる程に目に入ってくる。
あまりにも規則的に長い時間、貧乏ゆすりをするため、意識しすぎると少し酔う。
お気に入りのカフェのため、行かないという選択は今のところないのだが、どうにか対策をしないと、気になって落ち着かない。
しかし、これあれだな、これ、なんか、何かに似ているな。片足で一定のリズムで...。
あ、ドラムの足のやつだ!ちょっと速いけど、ドンドンドンドンって。
この人ドラマー?
じゃあしょうがないか。
ってならんわ!
人の貧乏ゆすり見てると、なぜかこっちまでイライラするのなんでだ。
そういえば、昔、反抗期だったころ、親の運転する車の後ろの席に座りながら、イヤホンで音楽を聴きながら足をパタパタさせてリズムにのっていたら、親に「貧乏ゆすりやめなさい」と言われたな。
もしかして、エアドラマーも本当に音楽に合わせてる...?
と隣をチラッと見たら、全然耳になにもつけてなかった。店内の音楽もゆったりしたクラシック。
やっぱりただの貧乏ゆすりだった。
しかし、直接なんて言えないし、店員さんに言っても困らせるだろうし。
よし、こういうときは目には目を作戦で行こう。
そんなことを考えていたある日、隣の席でエアドラマーが、早速エアドラムを踏み出した。
私はイヤホンから流れる音楽に合わせて足を揺らした。足を組んで、足首から先だけゆらゆらと隣の席から見えるように。
しかし、エアドラムは高速でリズムが合わない。しばらくやったが効果がなかったので、次はテーブルの上で指を、ピアノを弾くようにパタパタさせた。
すると、高速エアドラムがピタッと止まった。
お?効果あり?
私も指を止める。
しばらくすると、また始まる高速エアドラム。
次に私は座っている椅子に手を置き、椅子を叩くように手をパタパタさせた。
止まる高速エアドラム。
そんな感じで、高速エアドラムが始まると、私も何かしらのリズムを刻むようにしてみた。音は出さないようにしていたけど、周りから見たらうっとうしい二人だったかも。
しかし、高速エアドラムはこちらが何かしらリズムを刻むと止むことが分かった。
ということは、割りと無意識にやってたんかな。
なんとなく、最後の方は回数が減ってた気がするし。
更に検証をしてみたかったが、残念ながら、その日のセッション以降、エアドラマーには出くわしてない。
もしかしたら、エアドラマーの中では、私はパタパタうるさい女となっているかもしれない。エアドラムのリズムも崩されるし。
もし、またエアドラマーに会ったら、次はちゃんとリズムを合わせてみようかな。
そしたら、向かいのおじさんがベースひきだして、カウンターのお姉さんがサックス吹き出して、裏から歌が上手い店長が出てきて、他のお客さんがみんなでコーラス始めて。
youtubeとかでよく見る、たまたま出くわした人たちが音楽で1つになるみたいな感じになるかもしれないし。
そう考えたら、貧乏ゆすりが世界を平和にするかもしれないし。
次のセッションまでに、もう少しリズム感を磨いておこう。
そう思って家でテレビから流れる音楽に合わせて、足をパタパタさせていたら、母に「貧乏ゆすりやめなさい」と言われた。
ここで一句
ノリノリの リズム刻むが 母不快 (季語なし)