【ディグホリック研究所】市場が見ていたのは「誰が言ったか」ではなかった。
今日のドル円は157円台前半で推移しています。昨日は三村財務官の円安けん制発言を受けて一時156円50銭付近まで下落しました。しかし、その後は原油高を背景とした米長期金利の上昇に押し戻され、数時間で157円台を回復しました。今回の値動きから見えてきたのは、「口先介入が効かなかった」という単純な話ではありません。市場が何を評価しているのかという視点です。0
■研究所ディグ
前回、研究所では「日米協調のけん制は市場に長く効いた」という仮説を立てました。しかし今回のレポートでは、その仮説を改めて検証しました。すると見えてきたのは、「発言者の格」よりも「情報の新しさ」が市場心理を左右している可能性です。片山財務相の単独発言は数時間、日米財務相のオンライン会談は数日、そして三村財務官の発言は再び数時間で効果が薄れました。もし同じ内容の繰り返しと受け止められれば、市場の反応は弱くなるのかもしれません。これは現時点では仮説ですが、今後も継続して追跡する価値があります。1
■ファンダメンタルズは強かった
一方で、世界では米・独・日を含めた債券売りが続き、米10年債利回りは5.16%まで上昇しました。原油価格も上昇し、ドルを支える材料は依然として残っています。市場では「口先介入だけではファンダメンタルズの流れには抗えない」との見方も出ています。つまり、市場は要人発言だけでなく、その後ろにある金利や原油の動きまで含めて売買しているということです。2 3
■🐒所長でも分かる話
町内会で「来週、市役所の人が来るらしい。」と初めて聞けば、みんな掃除を始めます。でも翌日、「やっぱり来るらしい。」と同じ話を聞いても、「昨日も聞いたよ。」となります。市場も似ています。誰が話したかだけではなく、「その情報は初めてなのか」が値動きを左右しているのかもしれません。
■今日見るポイント
今日は米PCE発表前日で、市場は様子見ムードになりやすい局面です。157円台を維持できるか、158円台へ戻る力があるか、それとも再び156円台を試すのか。価格だけではなく、市場がどの情報を「新しい」と判断するのか。その心理の変化も注目していきたいところです。4
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